上 下
18 / 233

再会7

しおりを挟む
 大きな風が吹き抜けると、何者かがふわりと降り立ちた。茉緒とリーが剣を握る。宗久と地図を前に毎日打ち合わせをしている。
「久しぶりじゃな」
 いつの間にか果心居士の姿が部屋にある。ますます細くなられたような気がする。
「相変わらずの女ぶりだな。帰るまで服部と柳生にたくさん馳走になったわ」
「江戸に行かれたとか?」
「光秀いや天海とは腐れ縁でな。遠い昔にも松永弾正とあっておる。あれも私と同じ妖怪だ。家康は天海とともに万全な守りを敷く気だ。それと天海はここに太閤の財宝があると睨んでいる」
「やはりな」
 宗久はやれやれとため息をつく。
「取りあえず1回目の銀を運び出す予定です。果心さまもアユタヤに来られませんか?」
「リーの故郷だな。昔儂も20年ほど住んでいた。懐かしいが天海との勝負付けねば日本を去ることもできんわ」
「残念です」
「今は柳生が服部以上に闇の世界を結んでいる。この藩にいる柳生も手ごわいぞ。すでに柳生の下忍が20人ほど入ったようだ。剣士は道場主を入れて3名。藩として動員できるのは200人ほどか」
「りー明日下忍を2人連れ船に向かってくれ。合図を送ったら船を港に向かわせてくれ」
「修験者はここには200人いる。これを使って手を考えるか」
 どうも果心には絵が出来上がっているようだ。
 その夜、夢の中に果心が入ってきた。リーはぐっすりと眠っている。茉緒は意識ははっきりしているが、体が全く動かない。果心の手が茉緒の夜具を剥いで豊かな乳房をつかみ、それからゆっくりと突き立ったもの握り、下の穴に入ってくる。体ごと入ったような夢の世界で・・・。






しおりを挟む

処理中です...