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地に潜る1
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「凛、元気になったらしな」
母屋の裏に行くと父と母の墓に菊の花を挿してくれている。その横に慎吾の小さな無名の墓がある。
「慎吾の名を入れてやれ。慎太郎のためにもな」
「秀吉さまが天下を取られたのですか?」
「まだよく分からない。服部の動きは?」
「服部が再び伊賀を掌握してます。百地や藤林狩りを続けているのです。それで藤林領に定期的に鉄砲隊を出しています」
「どれくらいる?」
「それが明智の乱以降服部の部隊が2百ほど家康の元へ」
「服部は家康の策謀で動き回っている。今は秀吉さまの傘の元にいるがこの間に抜け忍村の将来を見つけないと」
「何かあったのね?」
「おそらく家康の時代が来る。準備に入る」
「何をすれば?」
「抜け忍村の偽の情報を流す。仮の抜け忍村を作る。その周辺で度々服部を襲う。でもすぐには見つられてはいけない。これは源爺に任せる。堺の店も考えてみる」
初めて口にして茉緒は気持が吹っ切れた。
茉緒はその夜袂を分けて1年ぶりに凛を抱いた。彼女の肌から慎吾の匂いが漂ってくる。
母屋の裏に行くと父と母の墓に菊の花を挿してくれている。その横に慎吾の小さな無名の墓がある。
「慎吾の名を入れてやれ。慎太郎のためにもな」
「秀吉さまが天下を取られたのですか?」
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「どれくらいる?」
「それが明智の乱以降服部の部隊が2百ほど家康の元へ」
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「抜け忍村の偽の情報を流す。仮の抜け忍村を作る。その周辺で度々服部を襲う。でもすぐには見つられてはいけない。これは源爺に任せる。堺の店も考えてみる」
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