シェアプリズム

電脳探偵ナズナ

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愛の奇跡の軌跡

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テントを出ると陽がまだ高い位置にあった。



スマホで時間を見ると、正午過ぎぐらいだ。

早朝の四時ぐらいに出発したから結構時間が経った気がするが、まだこんな時間だ



辺り一面は静かで、さっきまでの狂騒が嘘みたいだ。



「……生き伸びれたね」

ヒノがそう言って、小さく笑う。

その声が今回の依頼の成功を私に実感さしてくれる証明の様だった。



私はスマホでバスの時刻を見ようとする。

未読の通知が一件。私のウェブサイトのメールボックス宛だ。



「ん……新しい依頼か?」



【依頼主:匿名】

【件名:入金のお知らせ】

事件の収束は確認致しました。

大変お疲れさまです。本当にありがとうございました。

つきましては約束の報酬金額:1,000,000円を貴殿の口座に振り込みましたので、どうぞご確認ください。



私はスマホアプリのネット銀行を開き残高を見る。いつもより桁が一つ増えている。

「……え!」



思わず声が漏れた。



「どしたの?」

私の声に驚いたヒノが聞いてくる。



「……銀行口座に。百万円、入ってる。報酬らしい……」



「えっ!!!?」



ヒノが覗き込んで、次の瞬間には驚きのあまり、私の腕を掴んでいた。

「ちょ、ちょっと待って!? 百!? 万!? ほんとに!?」



「……うん」



二人で顔を見合わせて、同時に言う。

「「……依頼者、どこから見てたんだろ」」



少しだけ違和感に背中が寒くなる気もしないが、今日はもう不安になるのはお終いにしようと切り替える。




「……まあ、いっか」

私はあっけらかんと笑った。



「生きて帰れたし! お金も入ったし!今はそれで全然いいじゃん!てか、シスイ超お金持ちじゃん!!!」

ヒノは羨望の眼差しで笑う。



世間では超では無いだろうが、まだ女子高生の私にとっては、それはそれはなんでもできそうな気分にしてくる額だ。



夢が広がる。いったいこのお金を使って何をしよう?

新しい化粧品買って、服もいいな。カバンも。あとこれからの依頼の交通費やイレギュラーな出費に当てよう、ヒノにも何か買ってあげよう!



……



というか、今回はヒノのおかげも当然あるんだよね……分けるべきだな!うん。




「ねぇヒノって、普段決済アプリ使う?」



「急にどうしたの?まぁ使うかな?でも本人確認とか難しいからね......送金とか受け取りぐらいしか使ってないよ。ポイ活とかの」



ポイ活やってるんだマメだな……



「あ!さてはポイント沢山溜まるオンラインショップ教えてとかでしょ?このこのー!!二重でお金持ちになるつもりですな!?かーにくいね 笑」



「そんな感じかな!ちょっとそのアプリとヒノのアカウントアドレス教えて」



「いいけど、ウイルス送らないでね?ここまで来て、シスイがウイルス詐欺働いたら私ホントに泣いちゃうんだからね?」



なんだよ、ウイルス詐欺って。ふふ ネット銀行のセキュリティ舐めるなよ、かわいいな。



「そんなことしないから、はい!はやく!」



「んーーーまぁいいけど」

ヒノの決済アプリを私も持っていたので、

私はヒノのアドレスを登録するだけでよかった。



相変わらずアイコンは王冠に羽だ。

よく考えれば全部これだ、まるで企業の公式アカウントみたい。



ちらっと見えたヒノの残高は雀の涙で、やっぱり結構大変な思いをしているんだなと、すこし心が痛んだ。



私は迷わず、そのアカウントに依頼報酬の半分、五十万円を送金する。

「ね?ヒノそのアカウントもっかい確認して」



「ああ。うん……」



ヒノはアプリを開き、手慣れたようにユーザーホームを開く。



「え!!!!!あ!!!おかしいよ!やっぱウイルス送り込んだでしょ!?だってほら、こんな金額!?エラーみたいになってる」



この子はお金や機械に関してはすごく疎いのかもしれないと思った。

もしかしたらこの世界に来たのも最近かもしれない。



「違うよ。それはヒノのお金。私が報酬半分送金したんだよ。えへへ

 今回生き延びれたのは、きっとヒノが隣にいたからだよ?だから気にしないでね。正当な取り分だよ」



「……」



ヒノが黙って後ろを向く。

もしかして大金を送金したのは露骨な行為過ぎたか?

人の金銭に干渉するのは少し無粋な行為だから、もしかしてヒノの勘に触ってしまったかもしれない。



「ヒノごめん……ちょっと気持ち考えずに先走っちゃったよね?ごめん許して」



そう言って、ヒノの正面に回る。

そこには、大きなローズゴールドの瞳一杯に涙を溜め込ませ唇を噛み締めて鳴き声を我慢しているヒノがいた。



「あわわわわわわ、どうしよ!?ホントごめんヒノ!私最低だ!ああ最低だ!ヒノすごい泣かせちゃった」



私は爆弾を両手でお手玉してる人みたいに、血相抱えて一体どうすればいい!?と慌てふためいた。




「ちがーう……ぐすん……うれじいの……ぐす……お金じゃなぐって……ぐす……私の心配してくれて……ぐす……分けてくれたんでしょ?」



「う……うん。そうだけど。ヒノ泣き過ぎだって。こわいこわい。お金なんかまた稼げばいいだからさ、切り替えてこれで二人でた楽しみまくろ?ね?だからお願い泣き止んで?」



「だってーーー!!!えーーーん!!シスイしゅきしゅぎるよーーーーぐずぐっすん」

そう言ってヒノは私にしがみつき、五分ほど大号泣した。大変だった。





バス停まで歩く道。

「ねえシスイ」



「ん?」



「ごめんね、さっきは」

真っ赤に腫れた瞼を恥ずかしそうにして笑うヒノ。



「ああ全然、あんな一面あるんだってむしろちょっと安心した」



「私って逆にどんな一面なの?」

ヒノは私の腕に絡みつきながら言う。



「帝王様……?気配が」

なんとなく言ってしまった。



「なにそれー!ちょーっとデリカシーなくなーい?」

ヒノは頬をぷんと膨らませ肘で小突いてくる。



「ごめんごめん……」



「お詫びに一個!言う事聞いて?」



そういうと、ヒノの雰囲気ががらりと変わる



「今夜は……」



ヒノは私の首筋に手を回し、か細い指でうなじを少し撫でる

私を見つめる瞳の奥は虹彩がユラユラ揺れて淡く発光している

万華鏡みたいに不可思議な色だ。



「泊りがいいな?」



――さすがにノックアウト。

私の理性も本能も完全に、その案に完全同意し、満場一致したのだから、もうどうにもできない。



「あ.....うん...いいよ....と..泊まろっか?」



私の返答を聞いたヒノは、一瞬で自由奔放明朗快活みたいなキャラのような仕草に戻り、やっほー!と叫ぶ。



「じゃあ決まり!朝言ってた旅館はここから遠い?」



「全然だよ、行きと同じバスに乗るだけ。行きはここまで二時間かかったでしょ?実はその半分の一時間の場所にある」



「そこは温泉地帯で、目的の旅館周辺には簡素な遊園地もあるんだって」



「超最高なんですけどー!!!」



ヒノはイェイイェイイェイという感じでガッツポーズを左右の手で交互に内外内外とダンスの様に動かす。

アーテマのダンス魔法を少し気に入ってるみたいだ。



そんなこんなでバスが来た。



乗り込んで、前を見る。運転席。



……行きと同じ、あの運転手。一瞬、バックミラー越しに目が合った。



ほんの一瞬、ふっと笑った――ような気がした。



バスが動き出す。



「次は――○○温泉街○○温泉街です」

と車掌のアナウンスが入る。



ノンストップで一時間ゆっくり休めるのは嬉しい。



「ねぇヒノちょっと疲れたから寝てていい?」

私はヒノに尋ねる。



ヒノがぽつりと言う。

「いいようぅ」



ヒノはそう言いながら半分寝ていた。



いや、寝るの早っ!乗った瞬間じゃん。

いいよーといいつつ自分が先に寝てるし!

このマイペースに見習って私も少し休もう……



バスは二人を乗せて山道を這いまわる蛇の様にスムーズに進む。



どれくらい経ったか……完全には寝てないが終始うとうとしていた。



ふと目を開け、窓の外を見る。

そこには沢山の旅館がずらりと並び、温泉の湯気のようなのも出ている。

少しレトロで規模が小さい、忘れ去られた様な遊園地もある。

――何より、人が沢山いる。

これはすごい安心感だ。普通の場所に戻ってこれた実感が湧く。



「ヒノ起きて、到着だよ?窓見てみ」



「うーん」

と目を擦りながら、窓の外を見たヒノは一瞬で目を輝かせ。



「うわーーーん!!!素敵ーーー!!!」

と小さい女の子がシンデレラのドレスを間近で見たみたいな反応をした。



私は自信満々に言う。なんとなくそんな気分。

「さぁ行こうヒノ」



旅館は、温泉街の少し奥まった場所にあった。

木造で、年季は入っているけれど、丁寧に手入れされているのが一目で分かる。



部屋に案内され、荷物を置いた瞬間、二人同時に息を吐いた。

「……はぁ」

「……はぁ」

私とヒノは顔を見合わせ、結構疲れたねと苦笑いし合う。




畳の匂い。窓から見える山の稜線。

さっきまでの狂気のサーカスの非日常感が、圧倒的な和の安らぎにより遠ざかっていく。

ヒノはリュックをおろし盛大に真っ赤な翼膜を広げてくつろぐ。近くで見ると荘厳な美を感じさせるような大したものだ。



なんとなく落ち着いてきた、体が少しずつ回復してる。

これが普通だ。さっきまでの体験は何から何までアンバランスで異常だったから……




「ちょっとだけここで休もっか」

「そだね、ぶっ続けだったもんね」



並んで座ると、自然と肩が触れた。彼女の、か細い肩が私を少し動揺させる。



ヒノがこちらを見る。私もヒノを見る。



――一瞬の沈黙。



……どちらからともなく、そっと顔が近づいて。




――唇が、軽く触れた。




ほんの一瞬。



お互いへの今日のご褒美みたいなキス。



「……えへ」



ヒノは照れたように笑って、すぐに視線を逸らした。

私も少し荒い吐息を我慢し俯く。



私達は敢えてその続きを”夜に”預ける様にそこでストップした。

答えは簡単。

今日のこの先を考えるとその方がドキドキするからだ。



そんなこんなで、ごろごろしたり、たわいない会話をしたり、テレビをみたり、

スマホをいじったりと、自由気ままに各々リラックスして時が経った。



「そろそろ外行ってみる?」

私はヒノを温泉街に誘う。



「うん!行こ!私、外でなんか食べたい。腹ペコー」



「そだね」




夕方、温泉街へ出る。



湯気の立つ通り、提灯、賑やかな声。串焼き、温泉まんじゅう、射的、お土産屋。

様々な店が石畳の上にずらりと並んでいる。

どの店もレトロでありながら旅感を刺激する魅力満載のいかにも老舗店ばかりだ。



私とヒノは温泉まんじゅうを頬張ったり、牛タン串を分け合ったりした。

あまり食べると夜の旅館のご飯が食べきれなくなるから抑え気味にした。




「これ!やばすぎ!!!超美味しい!」

牛タン串を、んーーー堪らんと言う顔で頬張るヒノは、翼膜を間近で見た私から見ると、可愛い恐竜みたいで少し面白かった。



温泉街は足早に切り上げて、小さな遊園地にも足を伸ばした。



サーカスで聴いたようなメロディを流しながら、ゆっくりと回る古いメリーゴーラウンド。

そこには誰も乗って無く、伽藍として少し寂しい気もする。だがそれが逆に変な風情がある。




ジェットコースターにも乗ったが、これは子供用で大人には申し訳程度のアトラクションだ。私達だけで貸し切り状態だった。



ヒノは遊園地内のフードコートでイチゴのクレープを買って頬張る。



この子細いのに結構食欲旺盛で食べる事大好きなんだなーと見つめてしまった。

クレープのホイップを鼻につけながら、私の考えが分かったように。少し頬を赤く染める。



「だってね、この羽重いから結構カロリー消費するんだからね!」

と何も言ってないのにヒノは一人で弁解を始めたりもした。



遊園地のアトラクションを楽しむというより、その場で二人でいるという雰囲気が結構悪く無いもので、どんな些細な事でもキャハハと笑い合って楽しかった。




気付けば陽は完全に落ち、辺り一面真っ暗になってきた。次を最後に旅館に戻ろうと話をした。



――最後は観覧車。

ゆっくりと上がっていく箱の中、二人きり。



――遠くに、私が住む街の灯り。



周辺の山並みの暗さと対比で街の明かりは、すごく輝いて見える

宝石を散らしたみたいに静かにりんりんと瞬いてる。

遠くを見渡すと視界180度、果てなく続くカラフルな光が煌めく大海にも見える。



まさに……



――光に溺れる



……という感覚に近い。



この景色を見ていると、言葉にならない感情がこみ上げてくる



「……綺麗」



ヒノがぽつりと言う。



「うん」

それ以上、言葉はいらなかった。



手が、自然に重なる。



この時間が、ずっと続けばいいと、心から思った。




――旅館に戻る。



先に夜ご飯を食べると旅館の方に伝えていたので部屋には速やかに料理が運ばれてきた。

海の幸が沢山乗った、豪華なお刺身の船盛が現れる。



私とヒノは、それを貪るように食べた。

むしゃむしゃと頬張り、赤汁とご飯と共に胃に流し込んだ。



その後、部屋に併設している個人部屋専用の露天風呂に交互に入った。



体中洗い流し、塵やほこりの一切を洗い流して、極めて清潔になり心からすっきりする。



私はその熱すぎるぐらいの湯につかった時。

「うわわわぁ気持ちいい」

と自然と声が出た。

生き返るぅ、とはよく言ったものだ。



湯から上がると私は、この後の為に軽くメイクをしておいた。勿論ヒノもそうしていた。




部屋に戻ると、既に布団が二つ並んでいる。旅館の人が敷いてくれたんだろう……

ヒノがそのうえで、熱を冷ましている……




――時刻は二十時半。



静まり帰った部屋には二人きり、邪魔や脅威は何一つない。



外は完全に真っ暗で、この部屋は二人だけの異空間みたいだ。



私達はなんとなく近くに寄り合う……



もう、お互い次にどうするかは分かっている。



――ヒノは電気を一つ落とす。



部屋が薄暗くなる、常夜灯だけはそのままで……



二人とも、お風呂に入って清潔にした体に旅館浴衣を羽織っている。



下着は泊まる可能性を考えて念の為に替えを持ってくる話を事前にしていた。



私達はシーンと静まり返った薄暗い部屋で布団の上を移動し、さらに傍に寄合う。



もう肩に触れられる位置だ……ただの会話をするだけの位置では無い……



「……ねえ」

ヒノが私の両腕に手を滑らせ、濃いルビー色の少し濡れた髪を耳にかけて言った。



「――ん?」

聞き返しがしたが、言わんとする事はもう分かっている。

変に会話をする雰囲気ではない。



「――いい?」

ヒノはそう言って、私の廃れた黄金の瞳をのぞき込む。



「……うん」

少し間を置いて、私は唇を擦り合わせながら頷く。



私は自分で返事しながらも、彼女の旅館浴衣に手をかけゆるりと脱がす。



彼女は不意をつかれて、びっくりしたように「きゃっ」というような声を上げて腕で下着を隠す。



「もう……いっつもいきなり」



私は何も言わず、微笑みながらヒノの頬に、丁寧に口づけを施す。

私の敬意がどうか彼女に伝わるようにと。



――想いが伝わる。



ヒノはそれに射貫かれた様な目をした後、

表情がとろんとほどけ、私の旅館浴衣を丁寧に私の体から剝がす。



下着姿同士なった私達は、腕で体を隠しながら頬は朱色に染まる。




――どんどん近づく




下着のまま体が密着する距離まで来た。





私の真っ白な肌、ヒノの白くて絹の様に柔らかい肌がくっつき合う……





――やがて鼓動と鼓動が重なる。




――今確かに相手と存在を確かめ合う。




――私とヒノは額を寄せ合いくっつける。




――甘い吐息を掛け合いながら、瞳の光を交換し合う。




――そしてゆっくりゆっくりと私達の唇は相手を求め動く。




――重なる――




――ヒノは大きな瞳の目尻からツーと涙を流した……




――それにつられて私の瞳から煌めく線が一本頬に降りる。




――顔を少し離し、涙を流しながら二人は今の奇跡に微笑む。



――そしてもう一度、深く唇を重ねる――



――時間すら、とろけてしまう程に丁寧に。



――相手に許しを与えるように。



――私は彼女の薄いピンクの下着に手をかけた……



……彼女はわざとらしく首を傾げる。



―――



……



この先のことは、二人だけが知っていればいい……
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