【本編完結済】未来樹 -Mirage-

詠月初香

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4章

17歳 -土の陰月2-

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焼き魚に潮汁に季節の野菜のおひたし、そして真っ黒いご飯。慣れ親しんだいつもの朝ご飯ですが、母上やつるばみが作ってくれたご飯はとても美味しくて、知らず知らずのうちに顔がほころんでしまいます。同じ調味料を使っているはずなのに、私が作ったものとは少しだけ味が違うのです。最初の頃は何が違うのか全く解らなかったのですが、一人で作って食べるようになってようやく解りました。例えば焼き魚の切り身一つとっても、私には骨が少なくて食べやすい部分が渡されるのです。最初の数回は偶然かと思いましたが、確実に私と兄上には食べやすい部分が回ってきます。ちなみに叔父上には頭に近い部分が出されるのですが、これは一家の長に対する習慣のようです。

全てにおいてそんな感じで、母上と橡は食べやすくて味の良いところを私と兄上に渡してくれていたのです。そんな母上たちだからこそ私はいつしかみんなの事を本当の家族だと思うようになっていましたし、みんなのいる場所こそが帰る場所なんだと自然に思うようになっていました。




「ごちそうさまでした」

手を合わせてそう言うと、ゆっくりと息を吐いてから前に座る叔父上へと視線を向けます。食べる量は圧倒的に少ないのに食べるスピードが遅い私は、いつも食べ終わるのが一番最後になります。なので私以外の人はもう食べ終わっていて、私が食べ終わるのをお茶を飲みながら待ってくれていました。

「相変わらず味噌汁よりも潮汁が好きなんだな」

遠い昔を思い出すように目を細めた叔父上が、感慨深げにそう言います。お味噌の原料である大豆は国の管理下にある作物なので、お味噌は塩や酢と比べると割高な調味料です。なので叔父上たちは潮汁よりもお味噌汁を特別と思っているようなのですが、前世海なし県育ちの私からすれば潮汁の方が圧倒的に特別です。もっとも前世では流通が発達していたおかげ特別に感じた事はありませんでしたが、今世ではそうもいきません。やっぱり海と海産物への憧れは根強く私の中にあります。

「その中でも貝の潮汁が特に好きなのよね」

母上がそう繋げ、橡も笑顔で同意します。穏やかないつもの食後の光景ですが、兄上だけは表情が険しく、少し苛立っているようにも見えます。

「母上、叔父上。約束したはずです。
 櫻が戻ってきたらと言われて、櫻が戻るのを待ちました。
 次は櫻が朝ご飯を食べたらといわれ、今、食べ終わりました。
 約束の僕の質問に答えてください」

我慢の限界が来たとばかりに一気に話し始めた兄上に、叔父上は「そうだな」と短く応えます。母上と橡も食器を片付ける手を止め、改めて座り直して兄上へと向き直りました。

「どこから話したものか……」

叔父上が言い淀んでいるのは嘘をつこうとしている為ではなく、兄上を傷つけないようにと考えているからでしょう。ですがそんな叔父上の優しさが今の兄上には逆効果のようで、眉間に深い皺が刻まれます。

「兄上は何が知りたいの?」

横に、だけど何時もより少しだけ離れて座っている兄上に向かって、私は静かに問いかけました。

「櫻は……僕の妹ではないの?」

流石に当人に聞く内容ではないと兄上も思ったようで少し口ごもってしまいましたが、最終的には戸惑いつつもハッキリと疑問を口にします。

「私が兄上と呼ぶのは世界中で兄上ただ一人だけど、
 血が繋がっているのかと聞かれたら、
 ……繋がっていないと……答えるしかない……かな…………」

「……」

声が震えないようにと気をつけていたのに、なんだか寂しさが心の奥底から湧き上がってきて少しずつ言葉から力が失われていきます。兄上にとって予想通りの答えだったのか予想外の答えだったのかは私には解りませんが、返答を聞いた後は何かを言いかけては思いとどまるという事を繰り返します。

「……し、知らなかったのは僕だけなの?
 僕だけが家族の中で知らずにいたの?!
 何故誰も僕には教えてくれなかったんだっ!!」

急に立ち上がった兄上は私の頭上から次々と強い言葉を投げてきますが、その顔は今にも泣き出しそうで……。

「櫻は母上や叔父上から聞いていたの?
 それとも三太郎様たちから聞いていたの??
 どうして……どうして僕には何も言ってくれなかったの??」

「ち、違うよ。私は誰からも何も聞いてなんかいない。
 信じられないかもしれないけれど、私には叔父上に拾われた頃の記憶があるの。
 初めて兄上に会った日のことも覚えてるよ、兄上が私の頬を突っついた事や、
 その指を咥えて驚かそうとしたら兄上が泣きそうになって慌てて誤魔化した事。
 全部……全部、覚えているの」

私が必死にそう伝えると、横から「ぐっ」と何かを堪えるような変な声が聞こえてきます。何事かと思えば山吹で、

「お嬢! 本当に、本当に申し訳ございませんでしたっ!!」

と額をゴンッ!と凄い音がするぐらい床にぶつけ、勢いよく土下座して謝罪を口にします。山吹は私が赤ん坊の頃、家族の中で唯一私を遠ざけ続けた人です。もちろん今はそれが母上たちにとって、そして私にとっても最善だと考えたからだと解っていますし、欠片も恨んではいません。ですが彼の中では何時までもそれがしこりとなって残っていたようで、山吹の額が床から全く離れません。

「えと、ちょっと待って。山吹の気持ちは解るから怒ってないし、
 それに今は兄上が先!!」

兄上のフォローに集中したいので、山吹にまで気が回りません。

「最初はね、槐。あなたが成人した時に教えようと思っていたの」

私があたふたとしていると、母上がとても落ち着いた優しい声でそう話し出しました。その声に兄上は肩を小さく震わせるだけで、いっこうに顔を上げ様子はありません。下から見上げた兄上の顔はとても苦しそうで、兄上が小さかった頃の涙を堪える時の表情と重なります。

「ただね、忘れちゃったの」

「…………は??」

母上の爆弾発言に兄上のギュッと歪められていた顔がみるみる間にほどけ、ぽかーんとした顔を母上へと向けます。

「だって私の娘なんですもの。誰が何と言おうと私の娘であなたの妹なの。
 鬱金が連れてきた事、すっかり忘れていたのよ。言われて思い出したぐらい」

兄上だけじゃなく、私まで驚いてしまって呆気にとられた表情で母上を見詰めます。その声や表情には一切の陰りがなく、本当に忘れてしまっていたのだと……私の血が繋がっていないことなど些細なことなのだと、母上は言葉を続けます。

そこからは母上の独壇場でした。

なんでも兄上は母上を通して、私は叔父上を通してこの家にやってきた我が子・・・で、違いはその程度でしかないと。どっちも我が子なのよと穏やかに微笑みながら言う母上に、誰も反論ができません。なんだか「そうなんだぁ」と無条件で納得させてしまう謎の空気が母上から出ているようです。

ずっと心にあった引っ掛かりが、母上にとってはその程度の事だった……。それを喜ぶべきなのでしょうが、心の何処かで「あんなに悩んだのに!」と考えてしまうのは私の心が狭いからかな……と思わず苦笑してしまいます。

どうやら兄上も似たような心境のようで、ちらりと私を見て、そして私が苦笑いを浮かべているのを見て、全く同じ表情を浮かべます。

「まぁ、あなた達ってば同じ笑い方をするのね。
 さきほどの呆気にとられた表情もそっくりだったし……」

と母上がくすくすと笑いますが、いや、母上。あのね?と私が口を開く前に

「ときどき櫻の発想が突飛すぎてついていけないと思う事がありますが、
 アレは間違いなく母上に似たからですね」

と大げさなほどに長ーーーい溜息を吐き、兄上はやれやれと言いたげに首を振ります。それはそれで聞き捨てならないのですが、

「だって家族ですもの」

とにこやかに言い切る母上に、返す言葉が出ない私でした。




土の陰月に入ってしばらくが経ち、私達は徐々に寒くなる日々を浮遊島の一部となった元島の家で暮らしています。標高が1000mは一気に上がったので、環境の変化による畑の作物の出来が心配だったのですが、そこは金さんや山幸彦さんのお陰であいも変わらず大豊作です。

兄上はあの日以降、今までと全く同じ言動へと戻りました。また山吹の額はしばらくは赤いままでしたが、大きな怪我ではないので少しずつ赤みも引いています。というかこんなに赤く腫れたままになるほど勢いよく床にぶつけたのかと、私の方が引いてしまいます。

私はといえば、日中は畑仕事を手伝ったりしつつ、地上に降りてマガツの環境を整えたり、青・赤両部族の村で子どもたちの勉強を見たり、相談事を引き受けたりする日々です。

叔父上や兄上や山吹も同様で、漁や狩猟をして自分たちの食料を確保しながら、両部族を養うだけの食料を確保する為に貝や魚の養殖を始めています。これは私が発案ではありますが知識があまり無かったことに加え、この世界の魚介類にも通じるかは解らず。なので魚は叔父上が、貝は山吹がまとめ役となって、青の部族メインで試行錯誤してもらっています。

牡蠣の養殖が古代ローマの頃から行われていたという事は、例によって文化祭の演目だった「走れメロス」の時代背景を調べた際に知った事の一つです。当時は「なんでこんな事まで調べなくちゃならないの?」と思っていましたが、ものすっごく役立ってます。ありがとう、担任の先生!!

この世界の人にとって「養殖」という概念は信じがたいものだったらしく、

「野菜を育てるように、収穫しやすい場所で魚や貝も育てれば良いんだよ」

と言ったら家族全員が絶句してしまったのも良い思い出?です。兄上からは

「櫻の発想が突飛すぎてついていけない」

と、改めてしみじみと言われてしまいましたが……。


同時進行でマガツ大陸の気候にあった農作物を探す作業も、母上や橡の手を借りて行っています。今は山さんのおかげで何を植えても豊作になりますが、その加護がなくても成り立つようにしなくてはなりません。

ただどうも青の部族も赤の部族も畑仕事は苦手のようで、加護がない場所では高確率で苗を枯らしてしまうのです。これまたいろんな試行錯誤が必要なようで、現時点では一番の悩みの種です。どうやら青の部族は水の力が、赤の部族は火の力が強すぎる所為で苗を枯らしてしまっているようで、アマツ大陸から移住者を募るべきか?なんて、真剣に悩んでしまいます。




私達人間が自分たちの生活とマガツ大陸のことで右往左往している間、龍さんと三太郎さんは別のことで世界中を東奔西走していました。世界のあり方が大きく変わった為、何処でどんな余波が生じているか全く解らなかったのです。同時に浮遊島の今後も三太郎さんたちで話し合われ、現状維持が決まりました。正確には大樹を守るために浮遊島の結界を一層強固にし、同時に少しだけ位置をずらすことにしたのだそうです。位置をずらすという事が解らず首をかしげる私に、

「水、火、土、風、全ての力を少しずつずらすのです」

と浦さんが教えてくれますが余計に解りません。助けを求めるように金さんへ視線を向けると、

「ようは時間や場所といった、ありとあらゆる情報を少しずつずらすのだ」

と金さんは言うのですが、これでもまだ私にはピンと来ません。

「その結果、島や大樹は世界の何処からも空に浮かんで見えるじゃろうが、
 誰も到達できぬ場所となるじゃろう」

「なるほどぉ」

龍さんの言葉にようやく納得が生きました。ファンタジーものなんかによくある、次元を少しだけずらした、そこにあるのに触れられないみたいなアレですね。ただ騒動の元となる可能性は百も承知うえで、家族だけは受け入れてほしいとお願いをしました。これは家族全員が慣れ親しんだこの家で、この先も安全に過ごしてほしいと願う私の我儘です。そんな私の我儘に三太郎さんと龍さんは少し考えてから、今いる家族だけならと許可をくれました。これでこれからも母上たちは安全に暮らしていけます。その際に必要となるであろう塩や海産物の為に、下の浮遊島の周辺に浦さんが海を作り上げました。何を言っているんだと自分でも思いますが、空に海が浮かんでいるのです。神様化した三太郎さんに不可能はないのか、ちょっと問い質したい気持ちになります。

ちなみに浮遊島の巨樹はこの世界のあらゆる命の未来が宿る木ということで、話し合いの結果「未来樹」と呼ぶことになりました。これは私ではなく三太郎さんと龍さんが決めたので、前世の小説と何か関わりがあるのかどうか……私には解りません。

そんな全てにおいて規格外の浮遊島の蜃気楼化の準備の為に、龍さんと三太郎さんは全世界を回ってくる必要があるらしく……。常に私の傍に最低でも一人は残ってくれますが、誰かしらが常に居ないという生活が続きます。ただ流石だと思ったのは、どんなに遠くに行ったとしても晩ごはんには帰って来る事です。

「朝食と昼食は我慢できても、夕食は我慢できねぇぇ!!!!」

と握りこぶし付きで力説する桃さんに、乾いた笑いが出そうです。この世界の風習的に夕食には肉料理を含めた山の幸が並ぶので、このお肉が目当てなんだと思います。本当に桃さんはお肉が好きで、特に直火で焼くバーベキューがお気に入りです。流石に毎日バーベキューはできないのですが、気候の良いときには……って、浮遊島は常に気候が良いんですよね。常春の島と銘打ちたくなりますが、畑では夏野菜と冬野菜が並んで育つのだから、精霊の力って不思議で仕方がありません。前世で読んだ漫画や小説の中には、「精霊を使ってチート無双」する物語がありました。ですが私の場合、「精霊チート無双」している気がします。それも主に食欲が理由で……。




我が家のテーブル食卓は当然のようにコタツや囲炉裏機能もつけてありますが、何より12人が全員で座って囲めるという前世でも見なかったサイズの巨大な楕円形のテーブルです。大食漢が二桁人数いると作る量も桁違いで、私は焼き物用鉄板フライパンが重すぎて腱鞘炎になってしまった事すらあります。その所為で私は調理のお手伝いは最低限で、主に配膳と洗い物担当となりました。

みんなで和気あいあいと囲む食卓。

「あと、何回、みんなでご飯が食べられるんだろう……」

ポツリとこぼした言葉は横に居た兄上に聞こえてしまったようで、

「いきなり、どうしたんだ?」

と怪訝そうな顔をされてしまいました。タイムリミットは刻一刻と近づいてきていて、私は自分の最後の場所を決めなくてはなりません。でも……まだ決められないのです。

魂となって龍さんのお手伝いをしていたお父さんとお母さんは、私の判断の邪魔になってはいけないからと普段は風の門の守りをしていて、なかなか会う機会がありません。龍さんから二人が「会いたいし抱きしめたいけれど、合わせる顔がない」と言っていたと聞いて何度か私から会いに行ったのですが、どうしてもぎこちなさが拭えません。一緒に暮らしていたのは僅か5年強で、その後は約30年もの間別れていたんだから仕方ないのかな……と三太郎さんに零したら、お父さんやお母さんの体感だと50年を大きく超える別離期間だと言われて、それは仕方ないわと思いっきり納得してしまいました。

そんな事を思っていたら、兄上が更に心配そうにこちらを見てきます。

「あ、大したことじゃなくて……。
 ほら、ここ最近は兄上や山吹は行商で居なかったり、
 叔父上と母上はマガツ、橡と私はアマツみたいに離れ離れだったでしょ?
 だからこうやってみんなでご飯を食べられるのって、
 この先どんどん減っていくのかな?と思って」

そう取り繕って言えば、兄上は得心がいったように頷きます。

「そうだね。僕も櫻も成人したんだから家を出るべきなんだろうけど、
 色々あって吉野家を手伝うといった体でここに残ることになった。
 でも吉野家の業務形態を考えると、全員が揃うのは今後も難しいかもね。
 仕方ないよ、これはみんなが通る道なんだから」

そう兄上は寂しそうに笑います。

ありきたりの日常が幸せだと、人間はなかなか思えないものです。
ですがその幸せに制限があるのだと、期限があるのだと分かった時、
人は改めてその幸せに気付けるのかもしれません。

前世で大学進学の為に家を出ると決めて、後どれくらいお祖父ちゃんやお祖母ちゃんといっしょに居られるのだろう?と思ったあの日の私のように。

今、自分に残された命の短さを突きつけられ、家族といっしょに居られる時間の少なさを思い知った私のように……。
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