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第三章
告解
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待ち合わせ場所に揃った3名は馬車に乗り込み街を後にした。何故か一言も喋らないアルベルトに、ユリアーナはミーセスの顔を見て御者台に座るアルベルトを指差した。
「……俺が夜聞いてみるから…お前は何も聞くな」
「うん」
変わらない表情に態度。
なのにアルベルトの纏う何かが、アルベルトを獣の様にしてしまった。
日が暮れ始めた世界に、アルベルトが飲み込まれ、消えてしまいそうだった。そんな時、ミーセスが大声を出した。
「アルベルト!」
「……」
「このままザハルビークに入るのか⁉︎」
「……あぁ」
「なら今夜、飯はペベリで食わないか?たまには酒飲んでも良いだろ?」
「……」
それを無言の肯定と受け取ったミーセスは、微かに怯えを見せるユリアーナの肩を抱き寄せた。
「大丈夫だ」
「……アルおじさん…泣いてるみたいだ」
「あ?」
ユリアーナは無言のアルベルトをずっと見ていた。
微動だにしない背中が、なぜか痛々しく、ぽつりと言葉がこぼれ落ちた。
「たまにさ、僕……良くわかんないけど違う場所で生きてた夢を見るんだ」
「何だそれ?」
「そこで僕はいっつも男の人に殴られてて……娘もいてさ、その女の子が殴られてても止められない位弱ってたんだ」
アルベルトを見つめたまま話すユリアーナを、ミーセスは何を言っているのかと、空笑いしながら話を聞いた。
「夢…だよな?」
「夢だよ。…でも、夢の中でいつも僕を守るのはその女の子で、頑張れって…一緒に逃げようって言ってくれるのに僕は動けないんだ」
「何の話だ?」
「夢の話だけど、夢じゃ無いみたいに本当にあった感じなんだよ」
「……」
良く分からなかった。
でも、あまりに真剣にユリアーナが話す為、ミーセスは黙って聞くしかなかった。
「夢の中で、女の子は怒ってるのに…背中を見てると泣いてるのが分かるんだ。苦しくて、何も出来なくて、叫んでるのに誰も助けてくれなくて……泣いてないのに泣いてるんだ」
「アルベルトがそうだって言うのか?」
ユリアーナは揺れる荷台の鉄柵を掴みながら頷く。そして御者台に行きたいのに、拒絶されそうで行けなかった。
「オッサン……」
「大丈夫だって」
「何でわかるのさ」
「誰にだって目を背けたい過去や現実があってな、多分…それを久しぶりに目の当たりにしたんだろうぜ」
「アルおじさんが頼みごとに行ったとこ?」
「……だろうな」
ユリアーナは黙り込み、ただじっと自分の手を見ていた。
何が出来る?
僕がアルおじさんにあげられる物ってなんだ?
僕は僕を売っちゃったし。
何も……してあげられない。どうしよう。アルおじさんがいなくなったら……。
ぐるぐると煩悶するユリアーナ。
それをミーセスは呆れ顔で見つめ、一言呟いた。
「アルおじさんじゃなくて、パパって呼んでみ?」
「は?」
「あいつはお前を娘の様に思ってんだ……大好きって言ってみろ?すーぐ機嫌が治るから」
そんな筈は無いとユリアーナは眉間に皺を寄せた。
アルベルトを信頼して甘えられる大人だとは思っている。けれど、それと親の様に思う事は違うとユリアーナは感じていた。
「無理だよ。だって僕の父さんは1人だけだし」
「……そ、そりゃそうだ!悪いな。間違えちまったぜ」
「でも、アルおじさんじゃなくて…アルって呼んで良いなら呼べる。大好きだよって言うのも出来る…そしたら笑ってくれるかな?」
誰よりもお前が泣きそうじゃねぇか。
ミーセスはそう言いたいのを堪えて鼻で笑った。
「笑うかどうかは分んねぇがなぁ……機嫌は治ると思うぜ?」
その言葉に、ユリアーナは心配と不安を混ぜ込んだ顔でアルベルトの背中を見つめた。
ザハルビークに入り、夕食を取った3人。
あまりにも重い空気にユリアーナは耐えられず、眠いと言って荷馬車に戻った。そして支払いを済ませたアルベルト達が戻ると、そこには泣きながら眠るユリアーナの姿があった。
「アルベルト」
「……」
「付き合え」
酒瓶を両手に掲げたミーセス。
今にも食い殺さんばかりの顔をしたアルベルトの口に、吸いかけのタバコを差し込み酒瓶を押し付けた。
「分かってんだろ…ユリアーナが1番敏感にお前の殺気を感じてるって」
「……」
「何があった」
「……このまま…カッカドールに行ける自信が無い」
「ぶっ!自信を持つ必要あんのか?カッカドールに行くだけだろうが」
「……忘れた…筈の過去、恥部が…ここに来て俺を…」
震え出したアルベルトに、ミーセスはギョッとした。
戦火の中でもこんなに弱った姿を見せなかった。
なのに、どうしたらこんなにも弱くなるのか。次第に苛々し始めたミーセスはアルベルトの背をバシンと叩いた。
「んな事はなぁ、未来にゃ勝てねぇんだよっ!過去が飯食わせてくれんのか?愛をくれんのか?あっ⁉︎お前の欲しい物は未来にしかないんだよ‼︎」
アルベルトがユリアーナに執着し始めている事にミーセスは気付いていたし、それが良い方向にアルベルトを導いていると思っていた。だからこそ、それを手離すかの様な雰囲気に怒りを覚えた。
「耳の穴かっぽじって聞けよ……アルベルト、俺があの後レークイスの将兵に何をされたか知ってるか?」
「……」
苦痛に歪んだ顔をミーセスに向けたアルベルト。
目の前には楽しそうに笑うミーセスがいる。
「俺はな、あの後他の騎士団の奴らにレークイスの兵に売り飛ばされたんだぜ…殴られ、蹴られ、素っ裸で街の中を四つん這いで歩かされた」
楽しそうに、さも他人の過去の様にミーセスは語る。
その言葉に何の想いのカケラも無く、アルベルトは次第に血の気が引くのを感じた。
「仲間の死体を集めさせられて、何させられたと思う」
「……」
「死体を犯せと言われたよ。剣を首に突きつけられながらな」
「…嘘だ…」
「本当だよ。最初にやらされたのは殿下の遺体だ」
ほんの一瞬、笑顔が揺れたミーセス。
その言葉に、表情に、アルベルトは思わずミーセスを抱きしめた。家族より、何より第3王子を大切にしていたミーセス。その矜持を砕くには余りにも酷い仕打ちであった。
「……俺が夜聞いてみるから…お前は何も聞くな」
「うん」
変わらない表情に態度。
なのにアルベルトの纏う何かが、アルベルトを獣の様にしてしまった。
日が暮れ始めた世界に、アルベルトが飲み込まれ、消えてしまいそうだった。そんな時、ミーセスが大声を出した。
「アルベルト!」
「……」
「このままザハルビークに入るのか⁉︎」
「……あぁ」
「なら今夜、飯はペベリで食わないか?たまには酒飲んでも良いだろ?」
「……」
それを無言の肯定と受け取ったミーセスは、微かに怯えを見せるユリアーナの肩を抱き寄せた。
「大丈夫だ」
「……アルおじさん…泣いてるみたいだ」
「あ?」
ユリアーナは無言のアルベルトをずっと見ていた。
微動だにしない背中が、なぜか痛々しく、ぽつりと言葉がこぼれ落ちた。
「たまにさ、僕……良くわかんないけど違う場所で生きてた夢を見るんだ」
「何だそれ?」
「そこで僕はいっつも男の人に殴られてて……娘もいてさ、その女の子が殴られてても止められない位弱ってたんだ」
アルベルトを見つめたまま話すユリアーナを、ミーセスは何を言っているのかと、空笑いしながら話を聞いた。
「夢…だよな?」
「夢だよ。…でも、夢の中でいつも僕を守るのはその女の子で、頑張れって…一緒に逃げようって言ってくれるのに僕は動けないんだ」
「何の話だ?」
「夢の話だけど、夢じゃ無いみたいに本当にあった感じなんだよ」
「……」
良く分からなかった。
でも、あまりに真剣にユリアーナが話す為、ミーセスは黙って聞くしかなかった。
「夢の中で、女の子は怒ってるのに…背中を見てると泣いてるのが分かるんだ。苦しくて、何も出来なくて、叫んでるのに誰も助けてくれなくて……泣いてないのに泣いてるんだ」
「アルベルトがそうだって言うのか?」
ユリアーナは揺れる荷台の鉄柵を掴みながら頷く。そして御者台に行きたいのに、拒絶されそうで行けなかった。
「オッサン……」
「大丈夫だって」
「何でわかるのさ」
「誰にだって目を背けたい過去や現実があってな、多分…それを久しぶりに目の当たりにしたんだろうぜ」
「アルおじさんが頼みごとに行ったとこ?」
「……だろうな」
ユリアーナは黙り込み、ただじっと自分の手を見ていた。
何が出来る?
僕がアルおじさんにあげられる物ってなんだ?
僕は僕を売っちゃったし。
何も……してあげられない。どうしよう。アルおじさんがいなくなったら……。
ぐるぐると煩悶するユリアーナ。
それをミーセスは呆れ顔で見つめ、一言呟いた。
「アルおじさんじゃなくて、パパって呼んでみ?」
「は?」
「あいつはお前を娘の様に思ってんだ……大好きって言ってみろ?すーぐ機嫌が治るから」
そんな筈は無いとユリアーナは眉間に皺を寄せた。
アルベルトを信頼して甘えられる大人だとは思っている。けれど、それと親の様に思う事は違うとユリアーナは感じていた。
「無理だよ。だって僕の父さんは1人だけだし」
「……そ、そりゃそうだ!悪いな。間違えちまったぜ」
「でも、アルおじさんじゃなくて…アルって呼んで良いなら呼べる。大好きだよって言うのも出来る…そしたら笑ってくれるかな?」
誰よりもお前が泣きそうじゃねぇか。
ミーセスはそう言いたいのを堪えて鼻で笑った。
「笑うかどうかは分んねぇがなぁ……機嫌は治ると思うぜ?」
その言葉に、ユリアーナは心配と不安を混ぜ込んだ顔でアルベルトの背中を見つめた。
ザハルビークに入り、夕食を取った3人。
あまりにも重い空気にユリアーナは耐えられず、眠いと言って荷馬車に戻った。そして支払いを済ませたアルベルト達が戻ると、そこには泣きながら眠るユリアーナの姿があった。
「アルベルト」
「……」
「付き合え」
酒瓶を両手に掲げたミーセス。
今にも食い殺さんばかりの顔をしたアルベルトの口に、吸いかけのタバコを差し込み酒瓶を押し付けた。
「分かってんだろ…ユリアーナが1番敏感にお前の殺気を感じてるって」
「……」
「何があった」
「……このまま…カッカドールに行ける自信が無い」
「ぶっ!自信を持つ必要あんのか?カッカドールに行くだけだろうが」
「……忘れた…筈の過去、恥部が…ここに来て俺を…」
震え出したアルベルトに、ミーセスはギョッとした。
戦火の中でもこんなに弱った姿を見せなかった。
なのに、どうしたらこんなにも弱くなるのか。次第に苛々し始めたミーセスはアルベルトの背をバシンと叩いた。
「んな事はなぁ、未来にゃ勝てねぇんだよっ!過去が飯食わせてくれんのか?愛をくれんのか?あっ⁉︎お前の欲しい物は未来にしかないんだよ‼︎」
アルベルトがユリアーナに執着し始めている事にミーセスは気付いていたし、それが良い方向にアルベルトを導いていると思っていた。だからこそ、それを手離すかの様な雰囲気に怒りを覚えた。
「耳の穴かっぽじって聞けよ……アルベルト、俺があの後レークイスの将兵に何をされたか知ってるか?」
「……」
苦痛に歪んだ顔をミーセスに向けたアルベルト。
目の前には楽しそうに笑うミーセスがいる。
「俺はな、あの後他の騎士団の奴らにレークイスの兵に売り飛ばされたんだぜ…殴られ、蹴られ、素っ裸で街の中を四つん這いで歩かされた」
楽しそうに、さも他人の過去の様にミーセスは語る。
その言葉に何の想いのカケラも無く、アルベルトは次第に血の気が引くのを感じた。
「仲間の死体を集めさせられて、何させられたと思う」
「……」
「死体を犯せと言われたよ。剣を首に突きつけられながらな」
「…嘘だ…」
「本当だよ。最初にやらされたのは殿下の遺体だ」
ほんの一瞬、笑顔が揺れたミーセス。
その言葉に、表情に、アルベルトは思わずミーセスを抱きしめた。家族より、何より第3王子を大切にしていたミーセス。その矜持を砕くには余りにも酷い仕打ちであった。
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