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short mission 2 採集師は苦労とともに
恐るべき効能…?
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side-デュエル 4
「おいおい…どーすんだよ!?」
アーチが困惑の声を上げる。どうするって…そんなもの、俺が聞きたい。
「とりあえず、隠れろ!」
ラスファの号令で、全員がコカトリスの視界から外れる。
何しろ毒の吐息を吐き出し、触れれば石化するクチバシと尻尾を持つという化け鳥だ。近づくのは危険だ!
少し離れた高台に避難すると、全員で対策を練った。
「対策その一、全力で逃げる!」
「そんな、却下ですぞ! 我輩はまだコカトリスから目玉やトサカ、あと心臓をゲットしておりませんゆえ」
アーチの提案に、そう言って首を振るオーエンさんを全員の冷たい視線が貫く。
「だったらなんであの時、邪魔したんだ…?」
中でも特に底冷えするラスファの疑問。必中の矢を外させたおかげで、プライドが傷ついたようだ。心なしか、あたりの気温も下がっているように思える。
「いやしかし、できうる事なら全ての材料を手にしたいと思うことは採集師としての本懐であるゆえ…」
「その結果が、今の体たらくだ」
ピシャリとした一言に、流石にやかましいオーエンさんも黙る。
「あの…そもそもあのコカトリスの一部から、どんなお薬ができるのです?」
重くなった空気を払拭したのは、ラグが挙げた疑問だった。たちまちに彼の気力が復活する。
「ふむふむ、あの化け鳥からできる薬を知りたいと! その向学心やよし!あれは錬金術の分野において扱われる秘薬中の秘薬でしてな。 ただ…効果のほどは婦女子にはあまり…もにょもにょ…」
「?」
すると彼はこの場の男連中を集めて小声でその効能を告げた。
…は…?
「ちょ…ちょっと待て。そんなくだらないもののためにこんな苦労を?」
困惑と呆れ混じりでラスファがオーエンさんを問い詰める。
「くだらないとはお言葉ですな? 子孫繁栄のためには大事なことですよ! 効果だって、そりゃもうすんごい…」
「解説やめろ!!!」
…全くだ。よりによって効果が媚薬とソレとは…。
「い~やいやいやいや、大事だろ? オレはオーエンさんを支持するぜ? なあ親友?」
馴れ馴れしくアーチはオーエンさんの肩に手を回す。そりゃお前はそうだろうな…。
「対策そのニ、帰る」
心底嫌そうにラスファが呟く。
「…全力で同意」
オレはため息ついでにそう漏らした。
冗談はともかく。
どんなにアホらしくてもくだらなくても、依頼は依頼。全うして帰らないと、全員女将さんに殺される。
効能を知らないまま、いまだに首をひねる少女達から目をそらしつつ俺たちは下にいるコカトリスの対策を練った。
「対策その三、やっぱさっきの作戦か?」
「そうだろうな。眠らせて矢を射る、と。どうだ?」
俺は傍らのラスファに意見を求める。
「仕方ないか」
テンションはだだ下がりだが仕事として割り切る姿勢の彼に、俺は拍手したくなった。そうだな、とっとと終わらせる方が精神衛生上も好ましい。
「まずはアレを眠らせて、それから矢で一撃っと。…おお? あのオッサンどこ行った?」
さっきまでマブダチと呼んだ相手をオッサン呼ばわりか、こいつ。変わり身早いな。
だが本当だ。オーエンさんの姿が見えない。
「あ、あれ! あんなところに!」
アーシェが指差す先。オーエンさんは、コカトリスのすぐそばまで行って何やら採取している。
「「「マジか!?」」」
正気の沙汰とは思えない行動に、俺たちは揃って頭を抱えた。いやそんな場合でもないか。
「アーシェ! 魔法頼む!」
「りょーかい!」
エルフ兄妹がコカトリスをどうにかする間に、オーエンさんを引きずって来なければならない。何考えてるんだか、全く…!
高台から降りる間に、オーエンさんが背後のコカトリスに気づいて悲鳴をあげる。
「逃げろ、オーエンさん!」
「オッサン、走れ!」
オーエンさんは薬草を抱えて身をひねる。とりあえず、迫るくちばしを避けることには成功した。
だが…。
コカトリスは全力疾走する俺たちに気づいて首をこちらに向ける。
その結果、尻尾がオーエンさんを直撃した。
「「あ」」
案外愉快なポーズで転がる石像。
そのまま化け鳥はこっちに肉薄しようとし…。
その時、アーシェから魔法が飛んできた。
周囲に乳白色の霧が発生する。
…そして、視界が暗転した。
「おいおい…どーすんだよ!?」
アーチが困惑の声を上げる。どうするって…そんなもの、俺が聞きたい。
「とりあえず、隠れろ!」
ラスファの号令で、全員がコカトリスの視界から外れる。
何しろ毒の吐息を吐き出し、触れれば石化するクチバシと尻尾を持つという化け鳥だ。近づくのは危険だ!
少し離れた高台に避難すると、全員で対策を練った。
「対策その一、全力で逃げる!」
「そんな、却下ですぞ! 我輩はまだコカトリスから目玉やトサカ、あと心臓をゲットしておりませんゆえ」
アーチの提案に、そう言って首を振るオーエンさんを全員の冷たい視線が貫く。
「だったらなんであの時、邪魔したんだ…?」
中でも特に底冷えするラスファの疑問。必中の矢を外させたおかげで、プライドが傷ついたようだ。心なしか、あたりの気温も下がっているように思える。
「いやしかし、できうる事なら全ての材料を手にしたいと思うことは採集師としての本懐であるゆえ…」
「その結果が、今の体たらくだ」
ピシャリとした一言に、流石にやかましいオーエンさんも黙る。
「あの…そもそもあのコカトリスの一部から、どんなお薬ができるのです?」
重くなった空気を払拭したのは、ラグが挙げた疑問だった。たちまちに彼の気力が復活する。
「ふむふむ、あの化け鳥からできる薬を知りたいと! その向学心やよし!あれは錬金術の分野において扱われる秘薬中の秘薬でしてな。 ただ…効果のほどは婦女子にはあまり…もにょもにょ…」
「?」
すると彼はこの場の男連中を集めて小声でその効能を告げた。
…は…?
「ちょ…ちょっと待て。そんなくだらないもののためにこんな苦労を?」
困惑と呆れ混じりでラスファがオーエンさんを問い詰める。
「くだらないとはお言葉ですな? 子孫繁栄のためには大事なことですよ! 効果だって、そりゃもうすんごい…」
「解説やめろ!!!」
…全くだ。よりによって効果が媚薬とソレとは…。
「い~やいやいやいや、大事だろ? オレはオーエンさんを支持するぜ? なあ親友?」
馴れ馴れしくアーチはオーエンさんの肩に手を回す。そりゃお前はそうだろうな…。
「対策そのニ、帰る」
心底嫌そうにラスファが呟く。
「…全力で同意」
オレはため息ついでにそう漏らした。
冗談はともかく。
どんなにアホらしくてもくだらなくても、依頼は依頼。全うして帰らないと、全員女将さんに殺される。
効能を知らないまま、いまだに首をひねる少女達から目をそらしつつ俺たちは下にいるコカトリスの対策を練った。
「対策その三、やっぱさっきの作戦か?」
「そうだろうな。眠らせて矢を射る、と。どうだ?」
俺は傍らのラスファに意見を求める。
「仕方ないか」
テンションはだだ下がりだが仕事として割り切る姿勢の彼に、俺は拍手したくなった。そうだな、とっとと終わらせる方が精神衛生上も好ましい。
「まずはアレを眠らせて、それから矢で一撃っと。…おお? あのオッサンどこ行った?」
さっきまでマブダチと呼んだ相手をオッサン呼ばわりか、こいつ。変わり身早いな。
だが本当だ。オーエンさんの姿が見えない。
「あ、あれ! あんなところに!」
アーシェが指差す先。オーエンさんは、コカトリスのすぐそばまで行って何やら採取している。
「「「マジか!?」」」
正気の沙汰とは思えない行動に、俺たちは揃って頭を抱えた。いやそんな場合でもないか。
「アーシェ! 魔法頼む!」
「りょーかい!」
エルフ兄妹がコカトリスをどうにかする間に、オーエンさんを引きずって来なければならない。何考えてるんだか、全く…!
高台から降りる間に、オーエンさんが背後のコカトリスに気づいて悲鳴をあげる。
「逃げろ、オーエンさん!」
「オッサン、走れ!」
オーエンさんは薬草を抱えて身をひねる。とりあえず、迫るくちばしを避けることには成功した。
だが…。
コカトリスは全力疾走する俺たちに気づいて首をこちらに向ける。
その結果、尻尾がオーエンさんを直撃した。
「「あ」」
案外愉快なポーズで転がる石像。
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周囲に乳白色の霧が発生する。
…そして、視界が暗転した。
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