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mission 4 ワンコ王国、建国のススメ!
グウェンの真実
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Side-ラスファ 6
グウェンは静かに語り始めた。
そもそも、犬獣人の一族を窮地に陥れるつもりなどなかったことを。
「そもそも闇ギルドの連中が狙っていたのは、領主の土地だ。犬獣人を利用して領主の一族を滅亡させ、その上で自分たちが居座るつもりだった。魔力を持たない犬獣人族にとっては、この上なく御しやすい相手だったことだろうさ…」
吐き出すようなグウェンの告白。今までの思いを乗せて、止まる気配もない。
「土地を奪い取った後で、闇ギルドの連中は何をするつもりだったんだ?」
素朴な私の疑問に、グウェンは隻眼を閉じてため息をついた。
「あの土地に君臨して圧政を敷き、資金を集めるためだ。同時に、あの土地に眠る恐ろしい何かを目覚めさせるつもりだったそうだが…それが何か気づいたのは、ジョナサンの父親のみだった」
その言葉に、私はアーシェを振り返った。妹は小さく頷く。魔術で確認したところ、ここまでの語りに嘘はないようだ。
「彼は口封じに殺され、その罪はすでに首輪をはめられていた俺が被ることになった。さらに犬獣人全体に計画がバレたと思って焦った闇ギルドの連中は、計画を変更することにしたらしい。…当の領主の耳に、犬獣人の反乱疑惑を吹き込んで獣人族全員を放逐させたのだ」
…なるほど。ここでようやく合点がいった。確かにグウェンの『悪事』が領主側に漏れる事は少々不自然と思っていたところだ。首輪をはめたグウェンを取り込んだ挙句に『主犯』に仕立て上げ、何らかの『計画』を知った犬獣人たちをまとめて消そうとした、というのが真相だったのか。
だが、そこに私たち『冒険者』がいたのは完全に計算外だったようだ。
だからこそ若くして一族を受け継いだジョナサンが冒険者ギルドに相談を持ちかけたことや、レックスたち別勢力の存在は全くといっていいほど情報が入っていなかったことになる。
「俺が軽率な一言…領主から土地を奪うなどと口走ってしまったばかりに、一族全体を苦難に巻き込んでしまったことに変わりはない。だが一族を陥れるつもりは最初からなかった。許してくれと言うつもりはない…だから殺せ。俺の首一つで償えるなら、安いものだ…」
「甘ったれんな!!!」
項垂れたグウェンに向けて、大音声が響き渡った。いきなりなことに全員が肩を震わせる。声の主は、今まで傍観していたレックスだ。
「死んで償える罪が、この世にあると思うのか! お前が死んで、ジョナサンの親父が生き返るってのか? 死は、あくまで死だ。それ以上でも以下でもない!」
「レックス…?」
彼の表情は、これまで見たことがないほどに険しくなっていた。レックスはグウェンの襟首を掴んで揺さぶる。
「俺は、元の国を帝国の侵攻で滅ぼされた。多くの命が踏みにじられた。国はいつか必ず取り戻す。だが、死んだ者はどうやったって生き返らねぇんだ! 生き残った者は、ただ生き抜くことでしか償えねぇ! 生きてるんだぞ、お前も! だったらとことんまで生き抜いて償え!」
「レックス…」
普段明るく振舞っていても、彼の背景には壮絶な過去が広がっていたのだろう。この上なく真剣な彼の眼差しは、過去を見ていた。
「ああ。確かにその通りだ」
その激白にいち早く同意したのは、デュエルだ。
「俺も元は傭兵だった。生まれた時から傭兵の一族として、金のために数多の戦場を渡ってきた。計り知れない罪を償うために、冒険者になったんだ。殺めてきた以上の人を救いたくてな」
一歩、彼は進み出る。
「償いたいなら、冒険者になるのもいい。こっちに来るか?」
デュエルの伸ばした手を見て、グウェンは戸惑っているようだった。
「あら? いつの間にか知り合っちゃってるの? どういう事か、説明してくれる?」
そこにまた、別の声が割り込んできた。
今度はなんなんだ…。
グウェンは静かに語り始めた。
そもそも、犬獣人の一族を窮地に陥れるつもりなどなかったことを。
「そもそも闇ギルドの連中が狙っていたのは、領主の土地だ。犬獣人を利用して領主の一族を滅亡させ、その上で自分たちが居座るつもりだった。魔力を持たない犬獣人族にとっては、この上なく御しやすい相手だったことだろうさ…」
吐き出すようなグウェンの告白。今までの思いを乗せて、止まる気配もない。
「土地を奪い取った後で、闇ギルドの連中は何をするつもりだったんだ?」
素朴な私の疑問に、グウェンは隻眼を閉じてため息をついた。
「あの土地に君臨して圧政を敷き、資金を集めるためだ。同時に、あの土地に眠る恐ろしい何かを目覚めさせるつもりだったそうだが…それが何か気づいたのは、ジョナサンの父親のみだった」
その言葉に、私はアーシェを振り返った。妹は小さく頷く。魔術で確認したところ、ここまでの語りに嘘はないようだ。
「彼は口封じに殺され、その罪はすでに首輪をはめられていた俺が被ることになった。さらに犬獣人全体に計画がバレたと思って焦った闇ギルドの連中は、計画を変更することにしたらしい。…当の領主の耳に、犬獣人の反乱疑惑を吹き込んで獣人族全員を放逐させたのだ」
…なるほど。ここでようやく合点がいった。確かにグウェンの『悪事』が領主側に漏れる事は少々不自然と思っていたところだ。首輪をはめたグウェンを取り込んだ挙句に『主犯』に仕立て上げ、何らかの『計画』を知った犬獣人たちをまとめて消そうとした、というのが真相だったのか。
だが、そこに私たち『冒険者』がいたのは完全に計算外だったようだ。
だからこそ若くして一族を受け継いだジョナサンが冒険者ギルドに相談を持ちかけたことや、レックスたち別勢力の存在は全くといっていいほど情報が入っていなかったことになる。
「俺が軽率な一言…領主から土地を奪うなどと口走ってしまったばかりに、一族全体を苦難に巻き込んでしまったことに変わりはない。だが一族を陥れるつもりは最初からなかった。許してくれと言うつもりはない…だから殺せ。俺の首一つで償えるなら、安いものだ…」
「甘ったれんな!!!」
項垂れたグウェンに向けて、大音声が響き渡った。いきなりなことに全員が肩を震わせる。声の主は、今まで傍観していたレックスだ。
「死んで償える罪が、この世にあると思うのか! お前が死んで、ジョナサンの親父が生き返るってのか? 死は、あくまで死だ。それ以上でも以下でもない!」
「レックス…?」
彼の表情は、これまで見たことがないほどに険しくなっていた。レックスはグウェンの襟首を掴んで揺さぶる。
「俺は、元の国を帝国の侵攻で滅ぼされた。多くの命が踏みにじられた。国はいつか必ず取り戻す。だが、死んだ者はどうやったって生き返らねぇんだ! 生き残った者は、ただ生き抜くことでしか償えねぇ! 生きてるんだぞ、お前も! だったらとことんまで生き抜いて償え!」
「レックス…」
普段明るく振舞っていても、彼の背景には壮絶な過去が広がっていたのだろう。この上なく真剣な彼の眼差しは、過去を見ていた。
「ああ。確かにその通りだ」
その激白にいち早く同意したのは、デュエルだ。
「俺も元は傭兵だった。生まれた時から傭兵の一族として、金のために数多の戦場を渡ってきた。計り知れない罪を償うために、冒険者になったんだ。殺めてきた以上の人を救いたくてな」
一歩、彼は進み出る。
「償いたいなら、冒険者になるのもいい。こっちに来るか?」
デュエルの伸ばした手を見て、グウェンは戸惑っているようだった。
「あら? いつの間にか知り合っちゃってるの? どういう事か、説明してくれる?」
そこにまた、別の声が割り込んできた。
今度はなんなんだ…。
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