私の大好きなドラゴン

どら娘

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オジサンの回想

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急に森の方で異変があったみたいだ。
朝、大きな光が降り注ぐように落ちていくのを
丘の上から見えた。

今日俺はドラゴンの相棒ゼガンと
別行動で動いてたから、時間がかかったが、
光が落ちたほうへ行ってみる事にした。


夕暮れ近くになり、獣の声が増え始めた。
すると熊に襲われてる坊主を見かけた。

怖くて動けないのか座り込んでた。
俺は体術で熊を吹っ飛ばした。
砂埃が舞う中、振り向くと坊主と目が合い

やっべえーと思った。

俺は昔から
身長も大きく、目つきが悪いせいか
特に(ガキ)子供から嫌われ怖がれ泣かれた。
泡ふいて倒れるか
失神するか、
ギャーギャー叫びまくるか
最悪、親や衛兵を呼んで
盗賊!悪人だのわめいたりもする......


 ウザイんだよなー

こうゆう時は近寄らないのが一番だ。


(おーい大丈夫か坊主!
 俺はちーっと
 怖い顔だから近寄んねーぞ
 盗賊じゃないって事だけ信じてくれ!!)


目が合い、見つめあった後、
ううううわー-------------------ん
泣け叫ぶ坊主を見て

やっべーやっぱり泣いたよと
思いながら、
両手を挙げながら近寄らず立って

(やっぱ俺、怖い顔してるだろ
 落ち着け!な・落ち着け!
 俺はいい人 俺はとーってもいい人)

これでひとまず
大丈夫だろうと思ってると
今までガキの方から近寄られた事がない

この俺に!
こいつは抱き着いてきた。

すぐ意識を失うが、
必死に俺の服をつかみ離さなかった。

まあ 怖くて漏らしてねえみたいだし
良しとするか...
だが、ゼガンとあったら
どうすっかなー
俺の相棒
ドラゴンだけあって
凶悪な面・風貌・性格も不愛想だし
怖がるどころじゃないかもな...



まあ
どうにかなるだろ 




俺は前もってゼガンと会う約束した洞窟に
行くと、もうゼガンがいた。

(おう 早かったな!
 すまんがガキを拾ったんだ。
 とりあえず、俺は果物でも探してくるから
 見といてくれ!)

(.....)

(起きたら、どうせお前を見て
 また倒れるだろ!!
 すぐ帰ってくる
   じゃあな)

俺の相棒ゼガンは
あまりしゃべらねーし、
無愛想で辛辣なことしか言わないが
俺のダチの相棒の
おしゃべりなドラゴンよりはいい...と思ってる。

竜と契約を結んだ以上どうしようもないからな
話せば分かるし、頭の中で話すこともできる。
だが、相棒以外の他人には無関心で
嫌いな奴は殺そうとする。

なぜゼガンは俺を選んだかは長年不明だが
最低限、問題なければ
俺が頼んだことはしてくれるからな
嫌とは言ってねーし大丈夫か





果物を調達して、戻ってみると
坊主がうーっと言いながらゼガンを見ていた。

大人でもドラゴンと二人きりだと
ぜってー倒れるのに
こいつはすげーな!

ゼガンの方もいつも
大抵寝てるか、無関心で人を見ることねーが
坊主をまじまじ見てるし 

(おい!どうして見てんだ?)
 と心の中で話しかけた。

(......見たいからだ)

(めずらしーお前でも好奇心はあるんだな)

(.....)

どうやら、もうしゃべらねーらしい
話そうとしても、話しかけるな見たいな感情が流れてきた。

とりあえず坊主に話しかけた

(おう!起きたか坊主?
  お前すごいな!!俺のゼガンを見ても驚かないなんて
 普通、気を失うか、真っ青になってチビルかだぞ!
  ってゼガンもめずらしくお前のこと気に入ってるみたいだ..
 
  ああ そうだ坊主、擦り傷だらけで
 元気がいいのは別にいいが、一人であの森に行くのはやめろよ
 今頃、親が心配してるんじゃないか?)

坊主は首を振った。

 (お前.....孤児...か?)

孤児がこんな森の奥に何でいたんだ?
それにしゃべれねー見たいだし
ショックな事でもあったか?
それから、坊主は食べてすぐ寝てしまった。



(どうしたらいい?ゼガン..孤児院に渡すのが一番だが....
 どう見ても訳ありっぽい子だからな...
 まずカミルに相談すっかなあー

 なあゼガン 一緒じゃ嫌だろう?我慢してくんねえ?
 とりあえず、カミルに会うまででいいから
 俺もガキは慣れてねーけど...)

(..............い)

(ああ?なんだ?)

(いい)

(いい?まさかいいのか?
 お前だったら、
 その辺で捨てろか置いていけとか
 言うと思ったぞ!悪いもんでも食ったのか?)

(..........................)

 (はい 無視か まあお前がいいなら別に問題ねーな)

坊主を見ると、寝てる間も涙を流してた。

今までガキに抱き着かれた事がないせいか
今日は何とも言えない
うれしいような体験をした。



朝も、俺の顔をじーっと見てて
怖くねーのかと考えてたら、
もじもじしたから便所かと思い
念のため、驚かないようゼガンもいると言ったが、
怖くないのか、すぐに走っていった。

あーやっぱり変な坊主だ
ここまでドラゴンを怖がらないガキはいるのか?


俺はしばらく、もんもんと考えた。

そういえば あいつ帰り遅くねーか?












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