くそったれな人生に、僕だけの歌を。

しののめ

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0.boy meets guitar

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・親がプロのミュージシャンだった…
・親が音楽を昔からしていて、家に環境が整っていた
・両親が祖父母が亡くなっていて、そんな家族との思い出…大切にしていた、大事にしていた音楽があるとか

 ーそんな 特別な出来事ドラマ なんてないー

父親は中小企業で働く人間だし
母親はそんな父親の稼ぎを補うべく日々パートに出ている。
そんなありふれた、ごくごく小さな幸せも、当たり前すぎて気づかないような
どこにでもある一般家庭。

脳内は推しの事しか考えていないような小生意気な2つ下の妹がいて
両親の田舎には祖父母が農業をしてる。

流行り音楽やファッションにも興味がなかったし、
学校でみんなが話題にしている“短すぎる動画”も興味が持てなかった。

好きなものも、人も 部活や熱中するような事もない
将来について漠然と不安を抱えるのが自分 高杉 律たかすぎ りつ

親からは“自分を正しく律する事ができるように“と名付けられた
そんな、何にもない自分がー宝物と出会う日ー

ある日たまたま学校からテスト期間だからと早く帰ってきて
玄関口に置かれた“見慣れない黒くてゴツいもの”を見つけた。
誰に断るわけでもなく、おもむろに手を伸ばして銀色の留め具を外していく。

蓋を開け覗いてみると
中はフワフワしたちょっと光沢のある赤色の生地の内張りがしてあって
台座の真ん中に、木製でできた、表面に光沢はありつつも
大事に大事に使われてきたであろう使用感の残る
“アコースティックギター”がそこにはあった。

その夜
父親がちょっと恥ずかしそうに言った。
「父さんが若いとき弾き語りとかしててさ…」

「高校生ぐらいまでは、弾いてたんだけど。いつの間にか弾かなくなって、物置の肥やしになってたんだ」

(父さんにも若いときがあったんだなぁ、まあその世代にはよくある話らしいけど)

「山形の実家に置きっぱなしになってたんだけど、大掃除の時に出てきたから。
いらないんだったら律にくれてやれってさ」

「どうする?いらないんだったら、フリマアプリで売っちゃうけど」

「んーどうしよう… っでも、いらないんだったら一応もらっておこうかな」
と提案を受け入れた。

自室で黒っぽい色から徐々に透明感のある茶色へと色が変化していく
通称“サンバースト”のアコースティックギターを眺める。

未知なるものとの遭遇に、無自覚に胸を高揚させ
頬を緩ませながら夜は更けていくのであった。
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