[完結]貴方なんか、要りません

シマ

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私の婚約者はバカです

 私、ロゼッタ・チャールストン15歳。

 チャールストン伯爵家の長女で、テイマーの能力でマーナーリンド王国の国軍の獣騎団に騎獣となる魔獣の育成をし献上する事を生業としている。

 家族は、両親と兄が二人。家族全員がテイマーだから一家総出で飼育しているけど、それでも万年人手不足。国軍にも出せる程の賢い魔獣は、金になるが育てるのに手間が掛かる。飼育に専念している為、お金は貯まるけど使う暇は無い。そんな我が家に私が12歳の時に、ローウェン公爵家から縁談が届いた。それはバカで女にだらしなくてギャンブル好きで有名な、私より5歳年上で公爵家の三男、エリック様との婚約だった。

 まだ、学生でありながら、噂は最低最悪。そんな彼との婚約を家族全員反対したが公爵家当主のマリウス閣下が、直々に土下座する勢いで頼まれて断れなくなった。そこで私は、幾つかの条件を付けた。

一つ、家業の手伝いをする事。
二つ、勉学を真面目にする事。
三つ、ギャンブルや女遊びは止める事。

 魔獣を育てるにあたって、余計なトラブルを持って来るなと言いたい。だから、この条件を全てクリア出来なければ婚約は破棄。期限は彼が学園を卒業するまでとなった。

 そこまでして無理矢理進めた婚約だったが、初めての顔合わせで、当の本人は不満な顔で挨拶もしない。私は怒りを隠して先に挨拶をした。

「初めまして。チャールストン伯爵家の長女、ロゼッタ・チャールストンに御座います」

 笑顔で自己紹介した後、一礼するとフンッと鼻で笑われた。

「貴族の娘がカーテシーも出来ないのか?」

「自己紹介すら出来ないお方の言葉とは思えませんが?」

 顔を真っ赤にしているエリック様と、どうでも良いと言わんばかりの目で見ている私。間に挟まれたマリウス閣下の顔は、真っ青になった。

 そりゃそうでしょ?自分が無理矢理押し付けた婚約なのに、当の息子はバカ丸出しで意味を全く理解していない。息子の将来を心配している優しいお父さんなのだろうけど、お荷物を他人に押し付けないで欲しい。

こうして、バカな婚約者との初対面は終わった。

そして、今年はエリック様が学園を卒業する年。約束の期限は近いけど彼は全く態度を改めることはない。

周囲からも婚約破棄は間違いないと言われていた。


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