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セーラさまとお茶を楽しんでいると、思いがけない来客が来たのだ。
「突然すまん、匿ってくれないか?」
突然ドアが開いたと思うとルーカスさまが入ってくるなり、カーテンの影に隠れたのだ。
「王子さま~どこですか?」
廊下の方から聞きなれない声がしたのだ。
聞きなれない声の主は一軒一軒ドアをノックして、中を確認させてもらいながら近づいてきている。
私はなんとなく開けてはいけないような気がしたので、無視することにした。
居留守である。
すると自動的にカギが開き堂々とドアから少女が中に入ってきたのだ。
その時にはこちらも自動で結界を張り、中に誰もいないように見せてあるのだ。
なんて気持ち悪い子なんでしょう。
少女の顔を見てびっくりしたのだ。
夢に出てきた子だったからだ。
やっぱりあの夢も予知夢だったんだ。
あのまま学校に通っていたら私は、この子に……
そう思うと体が震えた。
できれば関わり合いになりたくない人種だ。
早く出ていきますようにと祈りながら出ていくのを待った。
祈りが通じたのか、誰もいないのを確認すると出て行った。
私たちは結界をそのままにその子がの子アパートを出ていくまで気を緩めなかった。
カメラで確認し、いないことが分かると私たちはため息をついた。
「非常識とは思っていたけど、まさかここまで非常識とは思いませんでしたわ」
「ああ、俺に対してもすでに婚約者気取りで付きまとってくる!!!」
「?なんですかそれは」
「どうもリーフと同じ系統の人種らしく何を言っても通じないどころか、勝手に話を作ってしまうんだ」
「それで婚約者ですか」
「一応不法侵入で訴えることができるから、証拠のビデオ貸してくれないか?」
「いいですよ、それだけでもかなり罪に問えますけど、まだまだ甘いと思いますよ」
「そうなんだよ」
「あの子確か、アリスを探していたと思うわよ」
「私をですか?」
「ええ、悪役令嬢がなんでいないのよとか言って騒いでいたみたいよ」
「……それってその人に近づいちゃいけないパターンの人じゃないですか!!!!」
「アリス嬢、手伝ってくれるよね」
「いやですよ~~それって私が狙われるじゃないですか~~」
「あら、証拠は何も待ってなくてもいいのよね」
「だから~~それだめな奴ですよね」
「大丈夫、俺が守ってあげるから」
「……遠慮させてもらいます!!!」
どんなに嫌だと言っても聞き入れてもらえず、結局私が折れてしまったのだ。
絶対また危険な目に合うんだ!!!
どうしてこういう時だけこいつら息がぴったりなんだよ~~~!!!!!!!
「突然すまん、匿ってくれないか?」
突然ドアが開いたと思うとルーカスさまが入ってくるなり、カーテンの影に隠れたのだ。
「王子さま~どこですか?」
廊下の方から聞きなれない声がしたのだ。
聞きなれない声の主は一軒一軒ドアをノックして、中を確認させてもらいながら近づいてきている。
私はなんとなく開けてはいけないような気がしたので、無視することにした。
居留守である。
すると自動的にカギが開き堂々とドアから少女が中に入ってきたのだ。
その時にはこちらも自動で結界を張り、中に誰もいないように見せてあるのだ。
なんて気持ち悪い子なんでしょう。
少女の顔を見てびっくりしたのだ。
夢に出てきた子だったからだ。
やっぱりあの夢も予知夢だったんだ。
あのまま学校に通っていたら私は、この子に……
そう思うと体が震えた。
できれば関わり合いになりたくない人種だ。
早く出ていきますようにと祈りながら出ていくのを待った。
祈りが通じたのか、誰もいないのを確認すると出て行った。
私たちは結界をそのままにその子がの子アパートを出ていくまで気を緩めなかった。
カメラで確認し、いないことが分かると私たちはため息をついた。
「非常識とは思っていたけど、まさかここまで非常識とは思いませんでしたわ」
「ああ、俺に対してもすでに婚約者気取りで付きまとってくる!!!」
「?なんですかそれは」
「どうもリーフと同じ系統の人種らしく何を言っても通じないどころか、勝手に話を作ってしまうんだ」
「それで婚約者ですか」
「一応不法侵入で訴えることができるから、証拠のビデオ貸してくれないか?」
「いいですよ、それだけでもかなり罪に問えますけど、まだまだ甘いと思いますよ」
「そうなんだよ」
「あの子確か、アリスを探していたと思うわよ」
「私をですか?」
「ええ、悪役令嬢がなんでいないのよとか言って騒いでいたみたいよ」
「……それってその人に近づいちゃいけないパターンの人じゃないですか!!!!」
「アリス嬢、手伝ってくれるよね」
「いやですよ~~それって私が狙われるじゃないですか~~」
「あら、証拠は何も待ってなくてもいいのよね」
「だから~~それだめな奴ですよね」
「大丈夫、俺が守ってあげるから」
「……遠慮させてもらいます!!!」
どんなに嫌だと言っても聞き入れてもらえず、結局私が折れてしまったのだ。
絶対また危険な目に合うんだ!!!
どうしてこういう時だけこいつら息がぴったりなんだよ~~~!!!!!!!
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