勘弁してください、僕はあなたの婚約者ではありません

りまり

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 キスをした日から僕らはお弁当を作ってもらい人気のない場所でお昼を食べた。

 前と変わったところはそこに王子様が加わったことだろう。

 王子さまは離せば話すほど聡明で博識だとわかるぐらいポンポンと会話が弾む。

 だからと言って油断すると絶対に落とし穴があるのだからと言い聞かせていた。王子さまは平等に皆を扱ってくれる人だから他の人とも距離は近い。

 そんな王子さまだからあっという間に人気者になり僕たちがお昼を食べていた場所は王子さまと側近の彼らと王子様のご友人で埋め尽くされた。

 僕の友人は王子さまの側近候補から側近になった彼らはいつまでも僕の側にはいられないしお昼も食べれないとはっきり言われた。

 あの日から僕は一人でお昼を食べている。

 教室でも浮いており、友人と呼べる人はあれ以来できなかった。

 教師たちも僕に関わると碌な目に合わないと思ったのか虐められても見て見ぬふりをされ、体中あざだらけになりつつあった。

 体の痣は医師に診てもらい診断書を貰い、いつでも訴えられる準備は出来た。

 本当に偶然だが、国王陛下が学園に視察に来た時と僕が虐めにあって大けがをした時が重なり、僕を助けてくれたのが国王陛下で学園側もいじめを黙認していることを知ると激怒し教師陣に雷が落ちた。

 実際国王陛下は雷魔法が得意だと聞いたことがあるしね。

 
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