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さいご こばなし。
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住宅街の一角、同じような建物が立ち並ぶ中で一軒だけ軒先に黒と白で統一された花束が飾られている家がある。周囲の軒先には赤や桃色、白や黄色といった華やかな色合いの花束が飾られている中で、その色合いは若干の異質さを放っていた。
一風変わったこの花束が、ここが魔術師の店であることを示す目印となっていた。
「――珍しいことって、一度起きると続くものなのね」
そう言って薬草の入ったガラスのティーポットにお湯を注ぐのはこの店の店主であり唯一の従業員、リリー・スワルモ。
今日も変わらず大胆に足を出した真っ黒な服を愛用し、背に流れる波打つ長髪は服とは正反対の白。
ティーポットに注がれるお湯の音と、それに合わせてふわりと舞う甘い香り。それに目を細める向かいの人物は輝く空色の瞳と金色の髪の持ち主、シャンタル・オータンだ。
彼女はリリーの呟きに細めていた目を開け、
「へえ、そうなんだねぇ。それは知らなかったねぇ、覚えておかないと」
――その儚げな容姿とはかけ離れた、婆婆くさい調子で応じた。
「なに他人事みたいに言ってるのよ。その珍しいことの中に、あんたが一人でここに来たことも含まれてるんだからね」
「おやまあそうだったのかい?それはそれは。して、その珍しいこととは自分が一人で来店したこと以外に何があったんだい?」
そんな返答にそうねえ、と指折り数えるリリー。しかし、シャンタルが細い――というより最早棒切れのような足を組むのが目に入ると、途端に眉を怒らせた。
「ちょっと、足組まないの!やめなさいっていつも言ってるでしょうが!」
「……癖になってしまっているから仕方ないと思うんだがねぇ。そんなにめくじら立てないでおくれ」
「癖になってるから仕方ない、って言い訳してちゃダメ!そういうのは注意して過ごしてれば段々改善していくものなの。それに、癖ならいつか他の人の前でもやってしまうかもしれないわよ?そうなったらはしたないって叩かれるのは貴女でしょ?ちゃんと分かってるの?」
「正論すぎて耳が痛いねぇ」
組んだ膝をペシペシ叩き捲し立てるリリーにシャンタルはこれまた細いというより枝のような細い手で耳を塞ぎ、それ以上は聞きたくないと態度で表す。それでも尚ペシペシペシペシ叩き続けるリリーに、シャンタルは諦めた様子で組んでいた足を解く。
「よろしい。初めからそうしてなさいな」
彼女は満足げに頷くと、甘い香りを漂わせるティーポットからうっすら橙色に染まったお茶をティーカップに注ぎ、シャンタルの前に滑らせるようにして置いてやる。
ティーポットと同じくガラスでできたティーカップには、淡く色づいたお茶の色がよく映える。底には橙色の花が沈んでおり、そこから更に色素が溶け出していた。
鼻で、舌で、さらには目でも楽しめるこのお茶は、リリーの趣味が高じた結果の副産物だ。
花が浮く茶や花から作る茶は彼女が副産物として生み出す以前から存在し令嬢たちを虜にしていたが、あちらは見目も味もけばけばしく、シャンタルはどうにも好きになれない。
けれどリリーの作るこのお茶は別だ。
彼女の作る花茶はとても優しい味がするし、その香りにも癒される。正確には花茶ではなく薬草茶の類に分類されるのだろうが、シャンタルが好んで飲もうと思えるのはリリーが手ずから調合し淹れてくれたこの花茶だけ。
先ずは香りを楽しみ、そして口に含む。嚥下した後、鼻から抜ける仄かな花の風味は何度味わおうともシャンタルを虜にしてやまない。
これぞまさしく飽きのこない味というもの。
毎日でも味わいたいところだがそれを貴族である友人に願うのも無理な話だし、何より偶にしか味わえないという特別感があるからこそより魅力的に思えるのだろう。
「……美味しいねぇ。君の普段の雑さが全く反映されていない、素晴らしい味だねぇ」
「一言多いのよっ!」
さっきの反撃とばかりに皮肉を口にするシャンタルに、リリーはこめかみを揉みながら深く息を吐き出す。そして自分の分のお茶を一口飲み込み、意識を入れ替えた。
「ええっと、珍しいことがなにか、だったわね。――まず、あんたと同じくアタリーも一人で店にきたことでしょ?それで魔術薬を依頼してきたことがひとつめ」
「おや、たしかにそれは珍しいねぇ。あの子は少しだけ魔法に憧れている傾向があるが、そっちの知識には無知だと思っていたんだがねぇ」
「とぼけちゃって。あんたがアタリーに私を頼れって言ったそうじゃないの。私にできることといったらこれ関係くらいだから……どうせそこまで織り込み済みだったんでしょ」
白々しい様子のシャンタルに胡乱な目を向けながら、リリーはまた指を折る。
「次は殿下が自らいらしたことね。あの時はアタリーが店にいてくれたから良かったものの、私が一人の時だったら大変だったわ」
リリーはこれで何かと肝が小さい。王族相手に堂々としていられるほど高位の家柄というわけでもないし、アタリーのように幼馴染でもなし。接点といえば社交界での挨拶くらいだが、それもたった一、二回だけのこと。その時も周りには沢山人がいて、面と向かって二人きりになることなどあり得なかった。
そんな相手と心構えもなしに狭い空間で二人きりになることがあったら。――想像するだけで背筋に冷たいものが走る。リリーがこんなにアタリーに感謝したのはあの日くらいじゃなかろうか。
先日を思い出して、これで何度目か、またホッと胸を撫で下ろす。
「それでまた数日後にアタリーが来て着替えて行って…………ああ、あの賄賂は美味しかったわあ」
「話が脱線しているねぇ」
「あらごめんなさい。えーと、あ、そうそう、最後があんたでしょ?で、その前にあの人が来たのよ。シャルル・アデル様が」
その言葉にシャンタルは目を宙に泳がせ、やがて合点がいったというように「ああ」と頷く。
「アタリーに飲まされた魔術薬の解毒のため、か。魔術薬は作った本人にしか解毒できないからねぇ。魔法に明るくないあの子の友人にいる魔術師。誰が推測してもリリーに行き着くだろうねぇ」
「あのアタリーにしては詰めが甘かったわね。焦ってたのかしら」
「焦っていたというより……」
そこで言葉を切ったシャンタルは花茶で唇を潤すと、目の前で小首を傾げる友人と目を見合わせ、
「「男が絡むとポンコツになるのがアタリーだから」」
そう口を合わせた。
ここにいないもう一人の友人への共通認識を改めて確認し、二人は笑い合う。そうして一頻り笑ったあとリリーがそういえば、と口元に手をやって。
「今日じゃなかったかしら、あの二人の勝敗が決まるの」
その言葉にティーカップに彫りこまれた繊細な彫刻の線をなぞっていたシャンタルの細い指がピタリと止まり、指の動きを追っていた空色の瞳がつ、と持ち上がる。
おそらく知らなかったのだろう。彼女の長いまつ毛が覆う瞳がきらりと好奇心に輝き、薄い唇がニヤリと弧を描く。
通常、儚げで可憐な容姿には不釣り合いだろうその表情。しかし実際のところ、それはシャンタルの内面を知らぬ者が見ても口を合わせるだろうほどに酷くお似合いなものだった。彼女の性根を知る者たちが皆、これほど底意地の悪さが滲み出た表情が似合うのは彼女くらいなものだろうと評するほどに。
既にリリーはそれを見慣れている。だから素早くそれの意味するところを察知し、「あ」と自分の失言に目を大きく見開いた。
ついさっきまで流れていた穏やかな空気はいつの間にか霧散し、張り詰めるような緊張の臭いが店内に色濃く充満し始めている。
「――ほうほう、それはそれは。自分としたことが、なんともまあ楽しそうなものを見過ごしていたようだねぇ」
隠しきれない興奮に頬を紅潮させ声を上擦らせるシャンタルにリリーは俯き、片手で顔を覆う。
まさに「やってしまった」を体現する彼女に、シャンタルのわくわくは止まらない。頭頂部に突き刺さる視線の熱量がシャンタルの急かし具合と興味の強さを露わにしていた。
「どうしだんだね、ほら。早く続きを教えて欲しいんだがねぇ」
「…………」
「ほらほらほら」
身を乗り出すシャンタルに、意地でも口を割らんとするリリー。しかし彼女はそんなことで引っ込むほど諦めは良くない。
今にも肩を揺すらんばかりに机に身を乗り上げるシャンタルにリリーは勝ち気な顔をしかめ、知的好奇心に突き動かされる友人を椅子へと押し戻す。机に手をついた衝撃で花茶が溢れそうになるも、無事零れず済んでほっとする。
「悪いけど、あんたにだけは特に話すなって言われてるから」
「誰にだい」
「そりゃシャルルさまに」
その言葉にむう、と頬を膨らませ、わかりやすく拗ねるシャンタルだが、リリーは取り合わず茶を啜る。そんな特に仲の良い友人の姿に、
「なんだね、君は自分との友情より知人に過ぎない男を取るのかい」
「時と場合と男性の顔面偏差値によるわね。――シャルル様はお客さまとして口止めされていったのよ。これは個人情報だから自分の許可した人物以外には教えないでくれ、ってね。だから魔術師としてこれ以上は話せません」
「…………そこをなんとか友人のよしみで、ねぇ?大丈夫、君が口を割ってくれたとバレぬよう、上手くやるさ」
「不安でしかないわ!なにようまくやる、って!!何かする気満々じゃないの!だから要注意人物みたいな扱いを受けてるんだっていい加減分かりなさいよ!」
正論に正論を重ねられて尚諦めるという選択肢とは縁遠い彼女に、リリーもいい加減付き合っていられない。
疲れてきたというのもそうだし、これ以上詰め寄られてはうっかりしてしまいかねない。
しっかり者に見られがちな彼女だが実のところこれで結構うっかりさんなので、下手したらシャンタルの圧力に屈し最後まで喋らされかねないのだ。自分の短所を理解しているリリーはそうなってしまうより前に会話そのものをバッサリ断ち切ることにした。
「とにかく私は絶対喋らないから、聞きたいなら当事者の口を割らせなさい!!」
要は、丸投げである。
これならばシャルルとの約束を反故にしたことにはならないし、リリーの魔術師としての威信は保たれる。
まあ、話したが最後玩具にされると知っているシャルルが彼女に話すとは思えないが。
となると、当事者はアタリーしかいなくなるわけだが――、
「負けん気の強いあの子が、自分が負けた事の詳細を隅々まで話してくれると思うかい?」
「思わないわね」
隅々どころか大雑把にすら教えてはくれまい。
つまるところ、事情を知る者たちが誰一人として口を割らないのだから結果的にシャルルの「個人情報」はいろんな方面から守られるわけである。そこにシャンタルが取り付く島はない。
ガックリと肩を落とすシャンタルにリリーは冷めた目を向け、
「あんた、また何かしたんでしょ。とんでもない警戒具合だったわよ、シャルル様」
「――何かした、かねぇ。口で言い負かしたことか、追い払いかけたことか、騙しかけたことか、遊んでやったことか、からかったことか、扱いの面倒な令嬢を押し付けたことか、けしかけたことか、遊び半分に翻弄してやったことか、言葉や内心を先読みしたことか、それとも今回の件を知っていたことかねぇ」
「全部でしょ」
やらかした数々に、そりゃ苦手意識も芽生えるわ、とリリーは長い息を吐き出した。
「しかし、自分が今回の縁談について知ってるのはアタリーが手紙をくれたおかげなんだけどねぇ。警戒される謂れがないんだがねぇ……」
「今自分が口にした全てを思い出してみなさい」
どれだけ警戒心が強いんだい、と呆れがちに肩をすくめる友人に、馬鹿でしょあんた、とでも言いたげな顔でリリーが口を挟む。
無論なぜ警戒されているのか分からないシャンタルではない。分かっているからこそ余計性質が悪いのだ。リリーもそこを理解してるがゆえにそれ以上の言葉を紡げない。
「まあシャルル様が苦手意識を抱くのも無理はないわ。ちょっと喋っただけで内心を言い当てられるんだもの。シャルル様のような方はそういうの、特に嫌がりそうじゃない」
「それは仕方ないねえ。自分は目と頭がいいから、すぐ分かってしまうんだ」
「あと口も、でしょ。それに頭がいいとか自分で言う?まあ観察眼と推察力が優れてるのは知ってるけど……」
「ついつい口に出してしまうことが癖になってるしねぇ」
すっかり冷めた花茶を飲み干し、ティーカップをソーサーに戻したところでリリーが追加の花茶を用意し出す。
手慣れた手つきで細く長い薬草を二枚ポットに入れ、湯気のたつお湯を注ぎ、横にあった小さな砂時計をひっくり返す。少し経って砂時計が半分ほどまで落ちると、橙色の花びらを三枚追加する。
それを眺めながらシャンタルは頬杖をつき、鼻に届く甘い香りに目を細めた。
「あんたがそんなにちょっかい出すってことは、シャルル様は不憫にもシャンタルのお気に入りってわけね」
「不憫にもなんてひどい言い草だねぇ。――お気に入りって点は合ってるがね」
「内心を先読みしなければ今より警戒されなくなるんじゃない?」
香りを堪能する友人の姿にリリーは淡く笑みを浮かべ、さり気なく助言を出す。彼女が聞き入れるとは思えないが、言うだけ言ってみた形だ。
シャンタルもそれを分かってるからこそ、返事を返さない。
しばらく穏やかな沈黙が店内に流れた。
それを破ったのは、ささやきに近いシャンタルの呟きだった。
「二人の勝負、どちらが勝ち旗をとるやら」
話が逸れていたこともありすっかりそんなことなど頭になかったリリーはパチパチ、と吊り目がちな瞳を瞬かせ、ふ、と吐息を漏らす。
「さあ、どっちかしらね。友達としてはアタリーを応援したいところだけど……」
「…………」
二人が思い浮かべたのは、この後アタリーがここへ駆け込んでくる様子。
時計を見れば、そろそろ午後のお茶時だ。
「さて、ではもう少しお茶をいただいていようかな」
「お茶菓子もあるわよ、ちょうど昨日買い付けておいたの」
シャンタルは新しい花茶が注がれたティーカップを持ち上げ、リリーは机の下から未開封の焼き菓子を取り出す。
そうして顔を見合わせ、これからやってくるだろう友人の姿に互いに笑みを浮かべた。
一風変わったこの花束が、ここが魔術師の店であることを示す目印となっていた。
「――珍しいことって、一度起きると続くものなのね」
そう言って薬草の入ったガラスのティーポットにお湯を注ぐのはこの店の店主であり唯一の従業員、リリー・スワルモ。
今日も変わらず大胆に足を出した真っ黒な服を愛用し、背に流れる波打つ長髪は服とは正反対の白。
ティーポットに注がれるお湯の音と、それに合わせてふわりと舞う甘い香り。それに目を細める向かいの人物は輝く空色の瞳と金色の髪の持ち主、シャンタル・オータンだ。
彼女はリリーの呟きに細めていた目を開け、
「へえ、そうなんだねぇ。それは知らなかったねぇ、覚えておかないと」
――その儚げな容姿とはかけ離れた、婆婆くさい調子で応じた。
「なに他人事みたいに言ってるのよ。その珍しいことの中に、あんたが一人でここに来たことも含まれてるんだからね」
「おやまあそうだったのかい?それはそれは。して、その珍しいこととは自分が一人で来店したこと以外に何があったんだい?」
そんな返答にそうねえ、と指折り数えるリリー。しかし、シャンタルが細い――というより最早棒切れのような足を組むのが目に入ると、途端に眉を怒らせた。
「ちょっと、足組まないの!やめなさいっていつも言ってるでしょうが!」
「……癖になってしまっているから仕方ないと思うんだがねぇ。そんなにめくじら立てないでおくれ」
「癖になってるから仕方ない、って言い訳してちゃダメ!そういうのは注意して過ごしてれば段々改善していくものなの。それに、癖ならいつか他の人の前でもやってしまうかもしれないわよ?そうなったらはしたないって叩かれるのは貴女でしょ?ちゃんと分かってるの?」
「正論すぎて耳が痛いねぇ」
組んだ膝をペシペシ叩き捲し立てるリリーにシャンタルはこれまた細いというより枝のような細い手で耳を塞ぎ、それ以上は聞きたくないと態度で表す。それでも尚ペシペシペシペシ叩き続けるリリーに、シャンタルは諦めた様子で組んでいた足を解く。
「よろしい。初めからそうしてなさいな」
彼女は満足げに頷くと、甘い香りを漂わせるティーポットからうっすら橙色に染まったお茶をティーカップに注ぎ、シャンタルの前に滑らせるようにして置いてやる。
ティーポットと同じくガラスでできたティーカップには、淡く色づいたお茶の色がよく映える。底には橙色の花が沈んでおり、そこから更に色素が溶け出していた。
鼻で、舌で、さらには目でも楽しめるこのお茶は、リリーの趣味が高じた結果の副産物だ。
花が浮く茶や花から作る茶は彼女が副産物として生み出す以前から存在し令嬢たちを虜にしていたが、あちらは見目も味もけばけばしく、シャンタルはどうにも好きになれない。
けれどリリーの作るこのお茶は別だ。
彼女の作る花茶はとても優しい味がするし、その香りにも癒される。正確には花茶ではなく薬草茶の類に分類されるのだろうが、シャンタルが好んで飲もうと思えるのはリリーが手ずから調合し淹れてくれたこの花茶だけ。
先ずは香りを楽しみ、そして口に含む。嚥下した後、鼻から抜ける仄かな花の風味は何度味わおうともシャンタルを虜にしてやまない。
これぞまさしく飽きのこない味というもの。
毎日でも味わいたいところだがそれを貴族である友人に願うのも無理な話だし、何より偶にしか味わえないという特別感があるからこそより魅力的に思えるのだろう。
「……美味しいねぇ。君の普段の雑さが全く反映されていない、素晴らしい味だねぇ」
「一言多いのよっ!」
さっきの反撃とばかりに皮肉を口にするシャンタルに、リリーはこめかみを揉みながら深く息を吐き出す。そして自分の分のお茶を一口飲み込み、意識を入れ替えた。
「ええっと、珍しいことがなにか、だったわね。――まず、あんたと同じくアタリーも一人で店にきたことでしょ?それで魔術薬を依頼してきたことがひとつめ」
「おや、たしかにそれは珍しいねぇ。あの子は少しだけ魔法に憧れている傾向があるが、そっちの知識には無知だと思っていたんだがねぇ」
「とぼけちゃって。あんたがアタリーに私を頼れって言ったそうじゃないの。私にできることといったらこれ関係くらいだから……どうせそこまで織り込み済みだったんでしょ」
白々しい様子のシャンタルに胡乱な目を向けながら、リリーはまた指を折る。
「次は殿下が自らいらしたことね。あの時はアタリーが店にいてくれたから良かったものの、私が一人の時だったら大変だったわ」
リリーはこれで何かと肝が小さい。王族相手に堂々としていられるほど高位の家柄というわけでもないし、アタリーのように幼馴染でもなし。接点といえば社交界での挨拶くらいだが、それもたった一、二回だけのこと。その時も周りには沢山人がいて、面と向かって二人きりになることなどあり得なかった。
そんな相手と心構えもなしに狭い空間で二人きりになることがあったら。――想像するだけで背筋に冷たいものが走る。リリーがこんなにアタリーに感謝したのはあの日くらいじゃなかろうか。
先日を思い出して、これで何度目か、またホッと胸を撫で下ろす。
「それでまた数日後にアタリーが来て着替えて行って…………ああ、あの賄賂は美味しかったわあ」
「話が脱線しているねぇ」
「あらごめんなさい。えーと、あ、そうそう、最後があんたでしょ?で、その前にあの人が来たのよ。シャルル・アデル様が」
その言葉にシャンタルは目を宙に泳がせ、やがて合点がいったというように「ああ」と頷く。
「アタリーに飲まされた魔術薬の解毒のため、か。魔術薬は作った本人にしか解毒できないからねぇ。魔法に明るくないあの子の友人にいる魔術師。誰が推測してもリリーに行き着くだろうねぇ」
「あのアタリーにしては詰めが甘かったわね。焦ってたのかしら」
「焦っていたというより……」
そこで言葉を切ったシャンタルは花茶で唇を潤すと、目の前で小首を傾げる友人と目を見合わせ、
「「男が絡むとポンコツになるのがアタリーだから」」
そう口を合わせた。
ここにいないもう一人の友人への共通認識を改めて確認し、二人は笑い合う。そうして一頻り笑ったあとリリーがそういえば、と口元に手をやって。
「今日じゃなかったかしら、あの二人の勝敗が決まるの」
その言葉にティーカップに彫りこまれた繊細な彫刻の線をなぞっていたシャンタルの細い指がピタリと止まり、指の動きを追っていた空色の瞳がつ、と持ち上がる。
おそらく知らなかったのだろう。彼女の長いまつ毛が覆う瞳がきらりと好奇心に輝き、薄い唇がニヤリと弧を描く。
通常、儚げで可憐な容姿には不釣り合いだろうその表情。しかし実際のところ、それはシャンタルの内面を知らぬ者が見ても口を合わせるだろうほどに酷くお似合いなものだった。彼女の性根を知る者たちが皆、これほど底意地の悪さが滲み出た表情が似合うのは彼女くらいなものだろうと評するほどに。
既にリリーはそれを見慣れている。だから素早くそれの意味するところを察知し、「あ」と自分の失言に目を大きく見開いた。
ついさっきまで流れていた穏やかな空気はいつの間にか霧散し、張り詰めるような緊張の臭いが店内に色濃く充満し始めている。
「――ほうほう、それはそれは。自分としたことが、なんともまあ楽しそうなものを見過ごしていたようだねぇ」
隠しきれない興奮に頬を紅潮させ声を上擦らせるシャンタルにリリーは俯き、片手で顔を覆う。
まさに「やってしまった」を体現する彼女に、シャンタルのわくわくは止まらない。頭頂部に突き刺さる視線の熱量がシャンタルの急かし具合と興味の強さを露わにしていた。
「どうしだんだね、ほら。早く続きを教えて欲しいんだがねぇ」
「…………」
「ほらほらほら」
身を乗り出すシャンタルに、意地でも口を割らんとするリリー。しかし彼女はそんなことで引っ込むほど諦めは良くない。
今にも肩を揺すらんばかりに机に身を乗り上げるシャンタルにリリーは勝ち気な顔をしかめ、知的好奇心に突き動かされる友人を椅子へと押し戻す。机に手をついた衝撃で花茶が溢れそうになるも、無事零れず済んでほっとする。
「悪いけど、あんたにだけは特に話すなって言われてるから」
「誰にだい」
「そりゃシャルルさまに」
その言葉にむう、と頬を膨らませ、わかりやすく拗ねるシャンタルだが、リリーは取り合わず茶を啜る。そんな特に仲の良い友人の姿に、
「なんだね、君は自分との友情より知人に過ぎない男を取るのかい」
「時と場合と男性の顔面偏差値によるわね。――シャルル様はお客さまとして口止めされていったのよ。これは個人情報だから自分の許可した人物以外には教えないでくれ、ってね。だから魔術師としてこれ以上は話せません」
「…………そこをなんとか友人のよしみで、ねぇ?大丈夫、君が口を割ってくれたとバレぬよう、上手くやるさ」
「不安でしかないわ!なにようまくやる、って!!何かする気満々じゃないの!だから要注意人物みたいな扱いを受けてるんだっていい加減分かりなさいよ!」
正論に正論を重ねられて尚諦めるという選択肢とは縁遠い彼女に、リリーもいい加減付き合っていられない。
疲れてきたというのもそうだし、これ以上詰め寄られてはうっかりしてしまいかねない。
しっかり者に見られがちな彼女だが実のところこれで結構うっかりさんなので、下手したらシャンタルの圧力に屈し最後まで喋らされかねないのだ。自分の短所を理解しているリリーはそうなってしまうより前に会話そのものをバッサリ断ち切ることにした。
「とにかく私は絶対喋らないから、聞きたいなら当事者の口を割らせなさい!!」
要は、丸投げである。
これならばシャルルとの約束を反故にしたことにはならないし、リリーの魔術師としての威信は保たれる。
まあ、話したが最後玩具にされると知っているシャルルが彼女に話すとは思えないが。
となると、当事者はアタリーしかいなくなるわけだが――、
「負けん気の強いあの子が、自分が負けた事の詳細を隅々まで話してくれると思うかい?」
「思わないわね」
隅々どころか大雑把にすら教えてはくれまい。
つまるところ、事情を知る者たちが誰一人として口を割らないのだから結果的にシャルルの「個人情報」はいろんな方面から守られるわけである。そこにシャンタルが取り付く島はない。
ガックリと肩を落とすシャンタルにリリーは冷めた目を向け、
「あんた、また何かしたんでしょ。とんでもない警戒具合だったわよ、シャルル様」
「――何かした、かねぇ。口で言い負かしたことか、追い払いかけたことか、騙しかけたことか、遊んでやったことか、からかったことか、扱いの面倒な令嬢を押し付けたことか、けしかけたことか、遊び半分に翻弄してやったことか、言葉や内心を先読みしたことか、それとも今回の件を知っていたことかねぇ」
「全部でしょ」
やらかした数々に、そりゃ苦手意識も芽生えるわ、とリリーは長い息を吐き出した。
「しかし、自分が今回の縁談について知ってるのはアタリーが手紙をくれたおかげなんだけどねぇ。警戒される謂れがないんだがねぇ……」
「今自分が口にした全てを思い出してみなさい」
どれだけ警戒心が強いんだい、と呆れがちに肩をすくめる友人に、馬鹿でしょあんた、とでも言いたげな顔でリリーが口を挟む。
無論なぜ警戒されているのか分からないシャンタルではない。分かっているからこそ余計性質が悪いのだ。リリーもそこを理解してるがゆえにそれ以上の言葉を紡げない。
「まあシャルル様が苦手意識を抱くのも無理はないわ。ちょっと喋っただけで内心を言い当てられるんだもの。シャルル様のような方はそういうの、特に嫌がりそうじゃない」
「それは仕方ないねえ。自分は目と頭がいいから、すぐ分かってしまうんだ」
「あと口も、でしょ。それに頭がいいとか自分で言う?まあ観察眼と推察力が優れてるのは知ってるけど……」
「ついつい口に出してしまうことが癖になってるしねぇ」
すっかり冷めた花茶を飲み干し、ティーカップをソーサーに戻したところでリリーが追加の花茶を用意し出す。
手慣れた手つきで細く長い薬草を二枚ポットに入れ、湯気のたつお湯を注ぎ、横にあった小さな砂時計をひっくり返す。少し経って砂時計が半分ほどまで落ちると、橙色の花びらを三枚追加する。
それを眺めながらシャンタルは頬杖をつき、鼻に届く甘い香りに目を細めた。
「あんたがそんなにちょっかい出すってことは、シャルル様は不憫にもシャンタルのお気に入りってわけね」
「不憫にもなんてひどい言い草だねぇ。――お気に入りって点は合ってるがね」
「内心を先読みしなければ今より警戒されなくなるんじゃない?」
香りを堪能する友人の姿にリリーは淡く笑みを浮かべ、さり気なく助言を出す。彼女が聞き入れるとは思えないが、言うだけ言ってみた形だ。
シャンタルもそれを分かってるからこそ、返事を返さない。
しばらく穏やかな沈黙が店内に流れた。
それを破ったのは、ささやきに近いシャンタルの呟きだった。
「二人の勝負、どちらが勝ち旗をとるやら」
話が逸れていたこともありすっかりそんなことなど頭になかったリリーはパチパチ、と吊り目がちな瞳を瞬かせ、ふ、と吐息を漏らす。
「さあ、どっちかしらね。友達としてはアタリーを応援したいところだけど……」
「…………」
二人が思い浮かべたのは、この後アタリーがここへ駆け込んでくる様子。
時計を見れば、そろそろ午後のお茶時だ。
「さて、ではもう少しお茶をいただいていようかな」
「お茶菓子もあるわよ、ちょうど昨日買い付けておいたの」
シャンタルは新しい花茶が注がれたティーカップを持ち上げ、リリーは机の下から未開封の焼き菓子を取り出す。
そうして顔を見合わせ、これからやってくるだろう友人の姿に互いに笑みを浮かべた。
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わぁい、続きあって嬉しい!❀.(*´▽`*)❀.
アタリー公爵家継がくてよくなったんだし、一芝居うって家出しちゃえばいいのに…
と思ってしまいます( *¯ ꒳¯*)
お読みくださりありがとうございます。
感想、とても嬉しいです。これからもよろしくお願いします。
続きがあって嬉しいです!
めっちゃ気になってました!
これからも楽しみにしています(^o^)
お読みくださりありがとうございます。
更新スピードはゆっくりになるかもしれませんが、これからもお付き合いいただけたら幸いです。
やったー!続きを書いていただきありがとうございます!
楽しみにお待ちしております(*´∀`)
お読みくださりありがとうございます。
さらに楽しんでもらえるよう頑張りますので、これからもよろしくお願いします。