前世を思い出した巫女は神のもとに行きたい

だるま

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城に派遣されました。

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「どう言うことですか?
あの時に何を思うところがあったと言うのです?」


「浄化をすると君の身体の疲弊は大きい。
そして、休みのたびに祠で浄化しても、穢れの浄化が追いつかないだろう。なら、できるなら毎日浄化した方がいい。君もそれは思ってたのでないか?」

「……」
その通りだ。正直、自分の生活とミコトを天秤にかけてた。
どうすれば両方をうまく守れるのかと…
でも、今のままではミコトは救えない。
たがら、領主の提案は悪くはないと思う。

「……」
今はこの条件をのむしかないのか…
わたしはうつむき目を閉じる。

ふと手に暖かいものが触れる。
目を開けるとミコトがこちらを見ていた。心配そうにしてる。

…わたしはミコトのこの目に弱い…

腹を決めろユエ!
「わかりました。しばらくお世話になります。もちろん書庫の仕事もさせていただきますので。」


この選択がどう転ぶのか…




**********



「ねぇ。ユエ。明日の浄化は一緒に行ってもいいかい?」

あれから1ヶ月、朝は浄化。昼から書庫の仕事をわたしはこなしている。夜は力の余裕があれば行くのだが、いつも領主に邪魔される。
そしていつのまにか呼び捨てに…

「領主様、ご自分の仕事に集中しでください。」

こうは言っても、ついてくるんだろうな…
わたしはため息を密かについた。


「君もいい加減、俺の名前で呼んでくれないか?ほらアトスって。」

「領主様、マリン様に言いつけますよ。」

わたしは無視して仕事を再開する。誰が呼ぶか!との意思を示す。

「ねぇユエ。この本読んで。」
ここに来てからもミコトは私の側にいる。

「ミコト、気になってたんだけどずっとこのお城に居てない?神殿にいなくていいの?」

「うん?そうだね。まぁいいんじゃない?」

「いいんだ…」

「今は君が浄化を担ってくれてるから、神殿は形だけとなってしまってるからね。そもそも神官たちはミコト様が見えてないからいてもいなくてもわからないよね。」

…もう、何も言うまい。好きにしたらいいんじゃないかな。



**********


ミコト様を膝に乗せ本を読むユエを近くで微笑ましく見てしまう。

4代前の領主が、ミコト様からのお告げはこの領地を揺るがすものだった。すぐにどうこうなるものではないが、次第に穢れが浸食していくだろう。そうなればこの土地はもう終わりだ。


神殿を管理していたものたちの力が無くなってしまったが、ミコト様は再び力を与えることはしなかった。
ミコト様曰く滅ぶなら滅べばいいと言っていた。



ある日"巫女の試験をする"それをミコト様が言い出した時は、どんな心境の変化があったのかと思ったけど、今はユエを呼ぶためのものだったのだとわかる。
ミコト様のユエへ向ける眼差しも気遣いもきっとこの子が大切なのだろう。
もともと領主の前でもめったに姿を見せてくれることはなかった。それがユエが現れてからと言うもの毎日のように姿を現してしいる。

なぜ試験で初めて・・・あった二人がこんなにも心を通わせているのか。それが謎だった。


ユエの浄化を見てから俺は今の自分・・・・ではないが、ここの領主の息子になっている夢を見る。
そこは昔の領地なのか、まだ町など発展途上のものもある。
そこで俺は一人の巫女と逢引をしているのだ。おそらく恋仲なのだろう。
夢の中で俺に向ける眼差しはとても綺麗で、幸せそうに笑う。
雰囲気はユエに似ている人だ。
こんな風に俺もユエに見てもらえたら……
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