36 / 54
二人の夢
16
しおりを挟む
「では、今から神殿に私と共に行ってもらう。」
「なんの儀式何ですか⁈」
「次期領主が婚姻式をした日に、神殿との盟約を確認する儀式だ。お前には神殿から出される奉仕者の血を飲んでもらう。」
「血ですか⁈」
なにそれ気持ち悪い……
「ああ、血の繋がりで、関係を強く保つと言う意味らしい。私の婚姻の時も血を飲んだ。」
「意味が分かりませんよ。」
「私も、そう思っていたよ。…本当の意味を知るまでは…」
本当の意味?父上の深いため息に、これは乗り気のものではないのだと言うことはわかった。
儀式に出たら促された椅子から動かないこと。声を発しないこと。それだけは必ず守るようにと念押しされた。
案内された場所は神殿奥、祠と同じ御神体が祀られていた。
ここがサニアがいつも浄化をしているとこなのだろう。
彼女のいた空間と思い、周りを見回していたら父に突かれた。
椅子に座り、目の前には白装束の人間が、座っていた。この人が奉仕者なのだろうか。
顔が見えず異様でしかなかったが、既視感みたいなものがあって、目を離せなかった。
儀式が始まり、目の前の奉仕者の腕を切り流れ出た血を盃に入れ始めた。
奉仕者が気になるが、話しかけてはいけないと言う事を思い出し、ただ見ていた。
盃を渡された、血をみると思ったより嫌悪感がなく、俺は血を飲み干すことができた。
飲んだ事を確認して、奉仕者は深くお辞儀をした。それを見ると何故か胸が締め付けられ、駆け寄りたかった。しかし、儀式が終われば退出しなければいかず、なくなく促されるように出て行った。
ーーーーー奉仕者が誰か知っていたら俺は連れて逃げていたのに……
俺達が神殿から、父上は神殿を眺めていた。
険しい顔をしてただ目を瞑り黙していた。
「父上どうしたのですか?」
「いや……声をかける事は出来ないが、奉仕者に労りを……祈っていた。……戻ろう。」
父上が変なことを言う。血を差し出したからなんだと言うのか……
俺を見て父上は
「こんな業の深い事いつまで続けなければいけないのかな……」
と、ポツリとこぼした。
それからはただぽっかり穴が空いたようだった。城にいると妻がおり、何かと世話を焼いてくれる気立ては良いのだろう。
でも俺の中にはサニアしかいない。
ほのかな期待を抱かないようにサニアと会っていた泉には行っていない。
ある日、祠に出向いた。ここは普段から誰も来ない。俺はいつものように祈りをしようと御神体の前に立った時、美しい銀髪の女性がふわふわと浮き、こちらを見ていた。
俺は疲れているのだろうか……
目を擦るも目の前にいる人は変わらずこちらを見ている。
「お前…私が見えるようになったか…」
突然話だし、俺は驚くばかりだ。
「見えるも何も、そこにいるじゃあないか。」
「ふむ、身体に馴染んだようだな。」
「何の話だ!?」
「口が過ぎるぞ、私はこの土地神である。」
「と、土地神?ミコト様?」
「いかにも。お前、少し落ち着け。」
いや、突然出てきて何言うんだ……
「なんの儀式何ですか⁈」
「次期領主が婚姻式をした日に、神殿との盟約を確認する儀式だ。お前には神殿から出される奉仕者の血を飲んでもらう。」
「血ですか⁈」
なにそれ気持ち悪い……
「ああ、血の繋がりで、関係を強く保つと言う意味らしい。私の婚姻の時も血を飲んだ。」
「意味が分かりませんよ。」
「私も、そう思っていたよ。…本当の意味を知るまでは…」
本当の意味?父上の深いため息に、これは乗り気のものではないのだと言うことはわかった。
儀式に出たら促された椅子から動かないこと。声を発しないこと。それだけは必ず守るようにと念押しされた。
案内された場所は神殿奥、祠と同じ御神体が祀られていた。
ここがサニアがいつも浄化をしているとこなのだろう。
彼女のいた空間と思い、周りを見回していたら父に突かれた。
椅子に座り、目の前には白装束の人間が、座っていた。この人が奉仕者なのだろうか。
顔が見えず異様でしかなかったが、既視感みたいなものがあって、目を離せなかった。
儀式が始まり、目の前の奉仕者の腕を切り流れ出た血を盃に入れ始めた。
奉仕者が気になるが、話しかけてはいけないと言う事を思い出し、ただ見ていた。
盃を渡された、血をみると思ったより嫌悪感がなく、俺は血を飲み干すことができた。
飲んだ事を確認して、奉仕者は深くお辞儀をした。それを見ると何故か胸が締め付けられ、駆け寄りたかった。しかし、儀式が終われば退出しなければいかず、なくなく促されるように出て行った。
ーーーーー奉仕者が誰か知っていたら俺は連れて逃げていたのに……
俺達が神殿から、父上は神殿を眺めていた。
険しい顔をしてただ目を瞑り黙していた。
「父上どうしたのですか?」
「いや……声をかける事は出来ないが、奉仕者に労りを……祈っていた。……戻ろう。」
父上が変なことを言う。血を差し出したからなんだと言うのか……
俺を見て父上は
「こんな業の深い事いつまで続けなければいけないのかな……」
と、ポツリとこぼした。
それからはただぽっかり穴が空いたようだった。城にいると妻がおり、何かと世話を焼いてくれる気立ては良いのだろう。
でも俺の中にはサニアしかいない。
ほのかな期待を抱かないようにサニアと会っていた泉には行っていない。
ある日、祠に出向いた。ここは普段から誰も来ない。俺はいつものように祈りをしようと御神体の前に立った時、美しい銀髪の女性がふわふわと浮き、こちらを見ていた。
俺は疲れているのだろうか……
目を擦るも目の前にいる人は変わらずこちらを見ている。
「お前…私が見えるようになったか…」
突然話だし、俺は驚くばかりだ。
「見えるも何も、そこにいるじゃあないか。」
「ふむ、身体に馴染んだようだな。」
「何の話だ!?」
「口が過ぎるぞ、私はこの土地神である。」
「と、土地神?ミコト様?」
「いかにも。お前、少し落ち着け。」
いや、突然出てきて何言うんだ……
0
あなたにおすすめの小説
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
身を引いたのに、皇帝からの溺愛が止まりません ~秘された珠の還る場所~
ささゆき細雪
恋愛
五年前、内乱の混乱のなかで姿を消した最愛の妃・白瑤華(はくようか)。
彼女を失った皇帝・景玄耀(けいげんよう)は、その後ただ一人を想い続けながら執務に追われていた。そんなある日、書類に彼女の名前を発見し、居ても立っても居られなくなる。
――死んだはずの彼女が、生きている?
同姓同名かもしれないが確かめずにいられなくなった彼は地方巡察を決行。そこで、彼によく似た幼子とともに彼女と再会、地方官吏として働く瑤華と、珠児(しゅじ)を見て、皇帝は決意する――もう二度と、逃がさないと。
「今さら、逃げ道があると思うなよ」
瑤華を玄耀は責めずに、待ちの姿勢で包み込み、囲い込んでいく。
秘された皇子と、選び直した愛。
三人で食卓を囲む幸福が、国をも動かすことになるなんて――?
* * *
後宮から逃げ出して身を引いたのに、皇帝の溺愛は止まらない――これはそんな、中華風異世界ロマンス。
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
真実の愛は水晶の中に
立木
恋愛
学園の卒業を祝うパーティーの最中、レイシア・マレーニ侯爵令嬢は第三王子とピンク髪の女、その取り巻きたちによって断罪されようとしていた。
しかし断罪劇は思わぬ方向へ進んでいく。
※「なろう」にも重複投稿しています。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる