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はじまり
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「やめて!私が何したっていうの!」
今宮小鳥が気が付くと自分よりもでかい、2メートルくらいあるのではないかと思うほどのトランペットに襲われていた。
2メートルほどあるトランペットは何やらベルの部分が見たことないような光に包まれた。
『なんだろう』
そんな事を思った瞬間ベルからビームのようなものが彼女を襲った。彼女自身よく分からなかったが、
『あ、終わった』
と思った。
と、その時
私の前に黒い影が見えた。するとその影はビームから私を守ってくれた。
なんだろうと思って目を凝らして見るとビームを撃ってきたトランペットと同じくらいの大きさのトランペットが私を守ってくれていた。
すると突然、私を守ってくれたトランペットが
「オハヨウ、キョウモイチニチガンバロウ」
と意味わからない事を言い出した。
『いや、意味わからなくない。この声、聞いた事ある。私のアラームの音だ。』
と思った瞬間私は目を覚ました。
『なんだ、夢か…』
そう思いながら重たいまぶたを何とかして開けているとアラームからの2発目の右フック
「オハヨウ、キョウモイチニチガンバロウ」
が飛んできてた。
『それにしても山下一二三(やましたどれみ)は可愛い。』
と私を起こしてくれた液晶の中にいるアイドルに思う。そして今日が入学式であることに気づく。昨日テレビを見たまま寝落ちしたためリビングのソファで寝てしまったため体が少し痛い。彼女は少しため息をつきながら誰もいないリビングで山下一二三におはようと言い、支度を始めた。
今日は入学式である。全国の新高校1年生が様々な野望を抱きながら高校生という人生においての晴れ舞台に向かう儀式に臨む日である。それぞれ皆が不安や期待を胸に秘めている。県立西城高等学校に入学する今宮小鳥も例外ではない。彼女は今日という日を心待ちにしていた。県立西城高等学校は彼女の両親が卒業した高校である。元々女子校であった西城高校だか、両親の代から共学になったという。現在でも元女子校の名残が少し見受けられる歴史のある学校でもある。その中でも今宮小鳥はある野望を抱いていた。それは
《吹奏楽部で全国コンクール出場》
という野望である。
というのも彼女の両親はプロのトランペット奏者であり、当然のように今宮小鳥自身も小さい頃から厳しい指導を受けておりその腕前もプロ級である。そして両親はこの西城高校の吹奏楽部出身で今宮小鳥が小さい頃から当時の思い出を語っていたのだ。今では月に1回会えるか会えないかというくらい忙しい両親との大切な思い出である。今宮小鳥はその事を今でも鮮明に覚えているのだ。そんな期待を胸に秘めて彼女は家を出た。
Googleマップを頼りに歩みを進めていく。始めてみる街、はじめて歩く道全てが新鮮であった。初めて着たこの制服もなんだか慣れない。
『今日は鳩少ないな』
とか
『あの鳩太ってる、可愛い』
などとくだらないことを考えていながら歩いていると気づいたら目の前には西城高校の正門があった。今宮小鳥は息を♩=60で4拍吸って8拍で吐くというルーティンをし、門をくぐった。この時はこれからの3年間今宮小鳥にとって忘れもしない思い出がこれから実っていくなどとは今宮小鳥自身も予想はしていなかった。
学校に入るとすぐに体育館へ行くようにという指示をもらった。クラス分けは体育館のホワイトボードに貼りだされてるという。体育館に行こうとすると聞き飽きたくらいに聞き覚えのある声がした。
「こっちゃーん!おはよぉーー!」
小学校からの幼馴染の山田帆乃香である。ずっと仲が良くてとにかく今宮小鳥の事をとても好いている。テストでは常に学年1位、スポーツ万能で容姿に至ってはなんとも例えられないくらい美しいのである。そんな彼女は今宮小鳥を追ってこの学校にやってきたのである。県立西城高等学校は進学校とはいえそこまで偏差値が高いわけでもなく、自称進学校のレベルだ。彼女ならもっとレベルの高い学校が狙えただろうにどうしてもこの学校いいと聞かなかったようで中学の担任が泣きながら頼んでいるのを何度見たことか。そんな彼女が入学式早々今宮小鳥に突撃すると言わんばかりのスピードで迫ってくる。ちなみにこっちゃんとは今宮小鳥のあだ名である。
「こっちゃんおはよう!ねー聞いてよ。ほのね、昨日しっかりアラームかけたんだよ?なのにね今日鳴らなかったの。信じられなくない?ほのしっかりかけたんだよ?もー意味わかんない。」
といつものように伝説の吹き矢の名手、佐野五右衛門の放つ矢のスピード並の早さで会話を進めていく。
「もー帆乃香ったら朝から騒がしいわね(笑)。もう少し静かにすると出来ないのー」
「ごめんごめん(笑)」
とたわいもない話をしながら一緒に体育館へ向かった。
「ねーこっちゃん、見て見て!同じクラスだよ!やったね!」
体育館に貼りだされてるクラス分けを見た瞬間案の定、帆乃香が声を弾ませた。そんな帆乃香を静まらせて一緒に体育館の中へ向かい軍隊顔負けの綺麗さの椅子の群れの中から私の番号の場所に腰掛けた。入学式が始まるり少し緊張したがこれまで今宮小鳥が経験した舞台に比べれば大したことないであろう。
入学式は1時間ほどで終わり一気に緊張から解放された。途中新入生代表あいさつで首席である帆乃香が冗談混じりのあいさつをしPTA会長や校長の顔が少し強ばっていたのは気のせいだと思いたい今宮小鳥であった。
今宮小鳥が気が付くと自分よりもでかい、2メートルくらいあるのではないかと思うほどのトランペットに襲われていた。
2メートルほどあるトランペットは何やらベルの部分が見たことないような光に包まれた。
『なんだろう』
そんな事を思った瞬間ベルからビームのようなものが彼女を襲った。彼女自身よく分からなかったが、
『あ、終わった』
と思った。
と、その時
私の前に黒い影が見えた。するとその影はビームから私を守ってくれた。
なんだろうと思って目を凝らして見るとビームを撃ってきたトランペットと同じくらいの大きさのトランペットが私を守ってくれていた。
すると突然、私を守ってくれたトランペットが
「オハヨウ、キョウモイチニチガンバロウ」
と意味わからない事を言い出した。
『いや、意味わからなくない。この声、聞いた事ある。私のアラームの音だ。』
と思った瞬間私は目を覚ました。
『なんだ、夢か…』
そう思いながら重たいまぶたを何とかして開けているとアラームからの2発目の右フック
「オハヨウ、キョウモイチニチガンバロウ」
が飛んできてた。
『それにしても山下一二三(やましたどれみ)は可愛い。』
と私を起こしてくれた液晶の中にいるアイドルに思う。そして今日が入学式であることに気づく。昨日テレビを見たまま寝落ちしたためリビングのソファで寝てしまったため体が少し痛い。彼女は少しため息をつきながら誰もいないリビングで山下一二三におはようと言い、支度を始めた。
今日は入学式である。全国の新高校1年生が様々な野望を抱きながら高校生という人生においての晴れ舞台に向かう儀式に臨む日である。それぞれ皆が不安や期待を胸に秘めている。県立西城高等学校に入学する今宮小鳥も例外ではない。彼女は今日という日を心待ちにしていた。県立西城高等学校は彼女の両親が卒業した高校である。元々女子校であった西城高校だか、両親の代から共学になったという。現在でも元女子校の名残が少し見受けられる歴史のある学校でもある。その中でも今宮小鳥はある野望を抱いていた。それは
《吹奏楽部で全国コンクール出場》
という野望である。
というのも彼女の両親はプロのトランペット奏者であり、当然のように今宮小鳥自身も小さい頃から厳しい指導を受けておりその腕前もプロ級である。そして両親はこの西城高校の吹奏楽部出身で今宮小鳥が小さい頃から当時の思い出を語っていたのだ。今では月に1回会えるか会えないかというくらい忙しい両親との大切な思い出である。今宮小鳥はその事を今でも鮮明に覚えているのだ。そんな期待を胸に秘めて彼女は家を出た。
Googleマップを頼りに歩みを進めていく。始めてみる街、はじめて歩く道全てが新鮮であった。初めて着たこの制服もなんだか慣れない。
『今日は鳩少ないな』
とか
『あの鳩太ってる、可愛い』
などとくだらないことを考えていながら歩いていると気づいたら目の前には西城高校の正門があった。今宮小鳥は息を♩=60で4拍吸って8拍で吐くというルーティンをし、門をくぐった。この時はこれからの3年間今宮小鳥にとって忘れもしない思い出がこれから実っていくなどとは今宮小鳥自身も予想はしていなかった。
学校に入るとすぐに体育館へ行くようにという指示をもらった。クラス分けは体育館のホワイトボードに貼りだされてるという。体育館に行こうとすると聞き飽きたくらいに聞き覚えのある声がした。
「こっちゃーん!おはよぉーー!」
小学校からの幼馴染の山田帆乃香である。ずっと仲が良くてとにかく今宮小鳥の事をとても好いている。テストでは常に学年1位、スポーツ万能で容姿に至ってはなんとも例えられないくらい美しいのである。そんな彼女は今宮小鳥を追ってこの学校にやってきたのである。県立西城高等学校は進学校とはいえそこまで偏差値が高いわけでもなく、自称進学校のレベルだ。彼女ならもっとレベルの高い学校が狙えただろうにどうしてもこの学校いいと聞かなかったようで中学の担任が泣きながら頼んでいるのを何度見たことか。そんな彼女が入学式早々今宮小鳥に突撃すると言わんばかりのスピードで迫ってくる。ちなみにこっちゃんとは今宮小鳥のあだ名である。
「こっちゃんおはよう!ねー聞いてよ。ほのね、昨日しっかりアラームかけたんだよ?なのにね今日鳴らなかったの。信じられなくない?ほのしっかりかけたんだよ?もー意味わかんない。」
といつものように伝説の吹き矢の名手、佐野五右衛門の放つ矢のスピード並の早さで会話を進めていく。
「もー帆乃香ったら朝から騒がしいわね(笑)。もう少し静かにすると出来ないのー」
「ごめんごめん(笑)」
とたわいもない話をしながら一緒に体育館へ向かった。
「ねーこっちゃん、見て見て!同じクラスだよ!やったね!」
体育館に貼りだされてるクラス分けを見た瞬間案の定、帆乃香が声を弾ませた。そんな帆乃香を静まらせて一緒に体育館の中へ向かい軍隊顔負けの綺麗さの椅子の群れの中から私の番号の場所に腰掛けた。入学式が始まるり少し緊張したがこれまで今宮小鳥が経験した舞台に比べれば大したことないであろう。
入学式は1時間ほどで終わり一気に緊張から解放された。途中新入生代表あいさつで首席である帆乃香が冗談混じりのあいさつをしPTA会長や校長の顔が少し強ばっていたのは気のせいだと思いたい今宮小鳥であった。
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