にたものどうし

穴木 好生

文字の大きさ
1 / 1

似たものどうし

しおりを挟む
    にたものどうし

 イモリと ヤモリが 草むらのなかで ばったりでくわした。
 おたがいそっくりなかっこうで、びっくりしています。
「おれはイモリだ、おまえはだれだ?。」
「おれはヤモリだ、おまえこそだれだ?。」
 にらみあっています
 ヤモリはいやな顔をして、
「どうしておまえは おれに にてるんだ。」
 イモリも 怒っていいかえします。 
「おまえこそ どうして おれに にてるんだ?」
 イモリも ヤモリも しだいに腹がたってきました。イモリが一歩前に出ると、ヤモリも一歩前に出ます。
 いまにも、とっくみあいのけんかをはじめそうです。
 そして ついに 怒りが爆発して、突然イモリがヤモリの身体にかみつきました。ヤモリも負けじと、イモリのからだにかみついています。おたがいかみついたままはなしません。
 そのとき、電信柱のうえからじっとようすをみていたカラスが すーととんでくると ぱっと二匹をくわえて、また電信柱のうえにもどっていきました。そして二匹をゴクンとのみこむと、まんぞくそうに カァーと ひとなきしました。
「あーあ、もうすこしで おれも くわれるところだった。けっきょく とくしたのは カラスだけか。」
 草むらのかげでみていたトカゲは、 肩をすくめるとすぐに草むらにきえていきました。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

緑色の友達

石河 翠
児童書・童話
むかしむかしあるところに、大きな森に囲まれた小さな村がありました。そこに住む女の子ララは、祭りの前日に不思議な男の子に出会います。ところが男の子にはある秘密があったのです……。 こちらは小説家になろうにも投稿しております。 表紙は、貴様 二太郎様に描いて頂きました。

パンティージャムジャムおじさん

KOU/Vami
児童書・童話
夜の街に、歌いながら歩く奇妙なおじさんが現れる。 口癖は「パラダイス~☆♪♡」――名乗る名は「パンティージャムジャムおじさん」。 子供たちは笑いながら彼の後についていき、歌を真似し、踊り、列は少しずつ長くなる。 そして翌朝、街は初めて気づく。昨夜の歌が、ただの遊びではなかったことに。

【総集編】アリとキリギリスパロディ集

Grisly
児童書・童話
❤️⭐️お願いします。 1分で読める! 各話読切 アリとキリギリスのパロディ集

童話短編集

木野もくば
児童書・童話
一話完結の物語をまとめています。

このせかいもわるくない

ふら
絵本
以前書いた童話「いいとこ探し」を絵本にリメイクしました。 色んなソフトを使ったりすれば、もっと良い絵が描けそうだったり、未熟な点は多いですが、よろしくお願いします。

ぼくのだいじなヒーラー

もちっぱち
絵本
台所でお母さんと喧嘩した。 遊んでほしくて駄々をこねただけなのに 怖い顔で怒っていたお母さん。 そんな時、不思議な空間に包まれてふわりと気持ちが軽くなった。 癒される謎の生き物に会えたゆうくんは楽しくなった。 お子様向けの作品です ひらがな表記です。 ぜひ読んでみてください。 イラスト:ChatGPT(OpenAI)生成

ママのごはんはたべたくない

もちっぱち
絵本
おとこのこが ママのごはん たべたくないきもちを ほんに してみました。 ちょっと、おもしろエピソード よんでみてください。  これをよんだら おやこで   ハッピーに なれるかも? 約3600文字あります。 ゆっくり読んで大体20分以内で 読み終えると思います。 寝かしつけの読み聞かせにぜひどうぞ。 表紙作画:ぽん太郎 様  2023.3.7更新

青色のマグカップ

紅夢
児童書・童話
毎月の第一日曜日に開かれる蚤の市――“カーブーツセール”を練り歩くのが趣味の『私』は毎月必ずマグカップだけを見て歩く老人と知り合う。 彼はある思い出のマグカップを探していると話すが…… 薄れていく“思い出”という宝物のお話。

処理中です...