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開幕
令嬢登場
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「やめて!私のために争わないで!」
突然、場の空気を読まない甲高い声がホールに響く。
かと思うと、1人の令嬢が婚約者に駆け寄り、その腕を抱いた。
「カレン!」
自分の恋人がわざわざ隣にきてくれたからなのか。
あるいは、彼女の豊満な胸を押し付けられているからだろうか。
先程まで怒っていたはずの彼の顔が一瞬にしてだらしないものへと変わる。
「……」
感情を表に出すなんて、彼の貴族教育は一体どうなっているのだろうか。
「ロディ、やめて。怒らないであげて」
彼の腕を抱いているのは、ピンク色の髪に水色の瞳の令嬢。
彼の反応からして、先程話題に上がったカレン=デュレン嬢のようだ。
「カレン、しかし…」
「ロディ、いいの。怒らないで?」
「…まるで劇ね」
2人だけの世界に浸っている2人はまるで、この間見たばかりの舞台のようだ。
あれはたしか、恋愛ものだったはず。
内容は確か…ええと。
王子様が平民の女性に恋をして、めでたしめでたしなお話だったかしら。
2人のそんなやり取りを、まるで他人事のようにぼーっと眺めていたら、ふと令嬢と目が合った。
令嬢は私と目があったことに気付くと、口の端を小さく持ち上げ、ニヤリと笑う。
そして、
「私が悪いのよ。私がミラージュ様を怒らせるようなことをしたから」
とさめざめと泣き始めた。
突然、場の空気を読まない甲高い声がホールに響く。
かと思うと、1人の令嬢が婚約者に駆け寄り、その腕を抱いた。
「カレン!」
自分の恋人がわざわざ隣にきてくれたからなのか。
あるいは、彼女の豊満な胸を押し付けられているからだろうか。
先程まで怒っていたはずの彼の顔が一瞬にしてだらしないものへと変わる。
「……」
感情を表に出すなんて、彼の貴族教育は一体どうなっているのだろうか。
「ロディ、やめて。怒らないであげて」
彼の腕を抱いているのは、ピンク色の髪に水色の瞳の令嬢。
彼の反応からして、先程話題に上がったカレン=デュレン嬢のようだ。
「カレン、しかし…」
「ロディ、いいの。怒らないで?」
「…まるで劇ね」
2人だけの世界に浸っている2人はまるで、この間見たばかりの舞台のようだ。
あれはたしか、恋愛ものだったはず。
内容は確か…ええと。
王子様が平民の女性に恋をして、めでたしめでたしなお話だったかしら。
2人のそんなやり取りを、まるで他人事のようにぼーっと眺めていたら、ふと令嬢と目が合った。
令嬢は私と目があったことに気付くと、口の端を小さく持ち上げ、ニヤリと笑う。
そして、
「私が悪いのよ。私がミラージュ様を怒らせるようなことをしたから」
とさめざめと泣き始めた。
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