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千と犬
しおりを挟む竹本
「それでは、ホームルームを終わります。今日も一日来年の受験に備えて、緊張感をもって、勉強するように。」
生徒A
「あ~、一限目から国語の勉強かよ。オレ課題まだ終わってないんだよな~。」
生徒B
「千里ぃ~、いきなり犬山の授業じゃん。今日はラッキーデーだね。」
千里
「ワ、ワタシは別に、嬉しくないけど...」
生徒B
「またぁ、千里が犬山の事好きなの、みんな知ってるよ。去年のバレンタインから、千里、犬山と陰で会ってるじゃん。」
千里
「.......。ほら、先生来るよ!」
桜千里は、そう言いながらも、心はワクワクしていた。
昨日の放課後、千里は犬山に、アルバイトで貯めたお金で、ネクタイをプレゼントしていたのだ。
もちろん、みんなには内緒で。
ガラッ!(トビラを開ける音)
生徒C
「起立っ! 礼っ! 着席っ!」
千里は、真っ先に犬山を見た。
犬山の胸元には、ドット柄のピンクのネクタイが。
ワッハッハッハ
教室が、一斉に笑いの渦に
生徒A
「せんせーい、今日のネクタイ、どうしたんですかぁ?」
生徒B
「チョー、カワイー!!彼女からのプレゼント!?」
犬山
「まあ、そんなところだ。よし、授業を始めるぞ。」
恥ずかしくて、うつむいていた千里が、顔を上げると、犬山が軽くウインクした。
千里は嬉しかった。
ーーーーー*ーーーーー
(昼休み)
生徒B
「千里っ!一緒にお弁当食べよ!」
千里
「うん。」
生徒B
「そういえば、一限目の国語の授業。犬山のネクタイ、チョー可愛かった。あれ絶対、彼女からだよ。」
千里
「.........。」
生徒B
「犬山って、独身でしょ?彼女、どんな人なのかな?」
千里
「さあ.......。」
正直、千里は犬山の女事情の事は、知らなかった。私は、犬山先生が好きだけど、むこうは、どう思っているのかな?
ただの、いち生徒としか見ていないのかな.......?
千里は、段々とその辺をはっきりさせたくなっていた。
ーーーーー*ーーーーー
竹本
「それでは、今日のホームルームを終わります。桜千里さん、ちょっと図書室に来て下さい。手伝ってほしい事があるので。」
教室を出た竹本と千里は、長い廊下を図書室の方へ向かっていった。
千里
「竹本先生、手伝ってほしい事って何ですか?」
竹本
「図書室で話すわ、ついてきなさい。」
千里
「............。」
竹本
「.............。」
千里
「先生っ、図書室、あっちですよ。」
竹本
「いいから、来なさい。」
千里は、竹本のいうままに、後をついていった。
しばらくして、体育館裏についた。
千里
「先生.......。」
竹本
「あのね、桜さん。犬山先生から手を引きなさい。」
千里
「え........?」
竹本
「犬山先生はね、あなたみたいな子供、相手にしないの。」
千里
「なんで、竹本先生が私にそんな事...。」
バチンッ!!
竹本の平手が、千里の頬を叩いた。
竹本
「いいから、言う事をききなさい!わかった?」
ーーーーー*ーーーーー
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