45 / 74
第三章
第39話
しおりを挟む
「ゼクレア師団長!」
声を上げると、ゼクレア師団長の三白眼が魔物から私へと向けられる。
夜だからだろうか。あるいは魔物を倒した後でまだ殺気立っているのか。
睨まれると、私は反射的に後ろに下がってしまった。
「またお前か、ミレニア」
「むかっ! またお前ってどういう意味ですか!?」
私をトラブルメーカーみたいに言わないでほしいんですけど。
「答えるまでもない。胸に手を当てて考えてみろ」
は・ら・た・つ・~。
信じられない! 別に私はここでマレーラと肝試しを楽しんでいただけで、アームレオンと遭遇したのは、全くの偶然なのに。
(偶然??)
あれ? アームレオンをはね除けるだけで精一杯だったから忘れていたけど、どうしてAランクの魔物がこんな王宮の近くの森にいるのかしら?
とてもじゃないけど、マレーラたちが使役していたとは思えない。
いくら魔力増幅器が使われていたとしても、相当な魔獣使いでなければ、アームレオンなんて扱えないはず。勇者クラスとはいかなくとも、師団長クラスの実力が必要だろう。
まさかゼクレア師団長が……。いや、それはないか。
「詳しい事は明日聞く。お前たちひよっこは官舎に戻れ、今すぐにだ」
「ゼクレア教官、何が起こっているんですか?」
「…………」
「私たちはひよっこと言っても、軍人です。状況を伝え聞く権利ぐらいはあるんじゃないですか? それに私たちはすでに巻き込まれた側です。何か情報共有できることがあるかと思いますが」
「まったく……。お前は――――」
ゼクレア師団長は1つ息を吐くと、私たちの方に向き直った。
「……王都内に密猟団と思われる一味の目撃情報があった」
「密猟団?」
「ああ……。精霊を生業とするな」
「精霊! じゃあ、密猟団の目的って……」
「おそらく精霊厩舎の中にいる精霊だろう」
「そんな……!!」
息を呑んだのは、カーサだった。顔がみるみる真っ青になっていく。
私には彼女が何を考えているかわかる。
きっと今、あの片羽根のピクシーのことを考えているのだろう。
密猟団に攫われれば、カーサは一生使い魔を選ぶことができないかもしれない。
「私、精霊厩舎へ行きます」
「落ち着け、ミレニア」
ゼクレア師団長は私の腕を取る。
「何故ですか、師団長? 密猟団の考えは明白です。こちらで騒ぎを起こし、私たちの目を森の方に向ける。その間に精霊厩舎を強襲するという手はずなのでは?」
進言すると、ゼクレア師団長は「ほう」と声を上げた。
私は元聖女だけど、聖女だからって戦いに疎い訳じゃない。
狡猾な魔族と戦いによって、戦術眼も磨かれてきた。
これぐらいの陽動作戦、見抜くぐらい訳ないのだ。
「さすがは首席か。お前の言う通りだ。あいつらの狙いは陽動だ」
「なら、ゼクレア師団長がここにいるのはまずいのではないですか? 今すぐ精霊厩舎に行って、守りを固めるべきかと……」
「ひよっこ程度が考える戦況を、俺たち師団長が考えないと本気で思っているのか?」
ゼクレア師団長の三白眼が、私の身体を捉える。
ぞくっとするぐらい冷たい瞳。これが私の上司かと思うと、ごくりと息を呑んでしまった。
「お前が案じることはない。すでに精霊厩舎はお前たちの先輩と、第二師団が固めている」
「第二師団……。アーベル師団長が」
「ああ。それだけ固めていれば、密猟団も近づけまい。逆にこちらが罠にかけて、あいつらを捕まえてやるつもりだ」
ゼクレア師団長は自信満々に宣言する。
その頼もしい宣言を聞いて、マレーラたちは「さすが、師団長だ」と嬉々とした声を上げた。
カーサも嬉しそうだ。ホッと胸を撫で下ろす。
『それはちょっと楽観的過ぎないかな?』
空気が緩む中、また謎の声が聞こえた。
(またあの声!? ちょっと! 本当にあなた、一体何者?)
『君も薄々気づいているんだろ?』
『それよりもミレニア、ちょっと大変なことになってるかもしれないよ』
私の名前まで……。本当にこの声は一体……。
(大変なこと?)
『考えもみなよ。密猟団は王都に潜入してくるまで、国の魔術師に探知させなかった相手だよ。今日を選んだのも、新人の親睦会があって、宿舎の門限がないことを知っていたからだろう。つまり、相手はとても慎重な人間だってことさ』
(ふむふむ。それで……)
『そんな密猟団が、こんなありきたりな陽動をすると思うかい? 王都に入るのはともかくとしても、王宮に入れば屈強な騎士団や近衛、さらに魔術師師団がいるんだよ』
「たしかに……」
私は反射的に頷く。
不信に思ったゼクレア師団長が目を細めた。
「ミレニア、お前……、誰と話してる。それにお前、顔色が悪いぞ」
問いかけられるも、私は謎の声に耳を傾け続けた。
話を聞き、次第に私にも声が言いたいことが少しずつ掴めてきたからだ。
(じゃあ、密猟団の目的は何?)
『この場合、密猟団っていう認識を改めた方がいいかもしれない。つまり、彼らの目的が精霊厩舎以外にあると考えれば、割とすんなり答えは出てくるんじゃない』
「彼らの目的……」
私はハッとなって顔を上げた。
闇夜に同化するように佇んでいたのは、尖塔だ。
ローデシア王国が誇る5つの尖塔。
それが星の空に手を伸ばすようにして、静かに佇んでいた。
「まさか――――」
直後、爆音が聞こえた。
同時に赤い火の手が見え、爆煙が夜の帳に墨でも塗るように点に上っていく。
「密猟団か?」
「いや」
「おかしいぞ。あっちは精霊厩舎じゃない!」
マレーラは叫ぶと、カーサは身を竦める。
驚いていたのはゼクレア師団長も一緒だ。
「なっ! あっちは騎士団の官舎がある方だぞ。まさか――――」
珍しく息を呑む横で、私は謎の声を聞く。
『精霊厩舎も、アームレオンを解き放ったのも、そして今の爆発もおそらく陽動だ。多分、彼らの目的は最初から1つ……』
私はその声を聞き終わる前に、ゼクレア師団長に振り返っていた。
「師団長!! 相手の目的は国王です!!」
宣言するのだった。
声を上げると、ゼクレア師団長の三白眼が魔物から私へと向けられる。
夜だからだろうか。あるいは魔物を倒した後でまだ殺気立っているのか。
睨まれると、私は反射的に後ろに下がってしまった。
「またお前か、ミレニア」
「むかっ! またお前ってどういう意味ですか!?」
私をトラブルメーカーみたいに言わないでほしいんですけど。
「答えるまでもない。胸に手を当てて考えてみろ」
は・ら・た・つ・~。
信じられない! 別に私はここでマレーラと肝試しを楽しんでいただけで、アームレオンと遭遇したのは、全くの偶然なのに。
(偶然??)
あれ? アームレオンをはね除けるだけで精一杯だったから忘れていたけど、どうしてAランクの魔物がこんな王宮の近くの森にいるのかしら?
とてもじゃないけど、マレーラたちが使役していたとは思えない。
いくら魔力増幅器が使われていたとしても、相当な魔獣使いでなければ、アームレオンなんて扱えないはず。勇者クラスとはいかなくとも、師団長クラスの実力が必要だろう。
まさかゼクレア師団長が……。いや、それはないか。
「詳しい事は明日聞く。お前たちひよっこは官舎に戻れ、今すぐにだ」
「ゼクレア教官、何が起こっているんですか?」
「…………」
「私たちはひよっこと言っても、軍人です。状況を伝え聞く権利ぐらいはあるんじゃないですか? それに私たちはすでに巻き込まれた側です。何か情報共有できることがあるかと思いますが」
「まったく……。お前は――――」
ゼクレア師団長は1つ息を吐くと、私たちの方に向き直った。
「……王都内に密猟団と思われる一味の目撃情報があった」
「密猟団?」
「ああ……。精霊を生業とするな」
「精霊! じゃあ、密猟団の目的って……」
「おそらく精霊厩舎の中にいる精霊だろう」
「そんな……!!」
息を呑んだのは、カーサだった。顔がみるみる真っ青になっていく。
私には彼女が何を考えているかわかる。
きっと今、あの片羽根のピクシーのことを考えているのだろう。
密猟団に攫われれば、カーサは一生使い魔を選ぶことができないかもしれない。
「私、精霊厩舎へ行きます」
「落ち着け、ミレニア」
ゼクレア師団長は私の腕を取る。
「何故ですか、師団長? 密猟団の考えは明白です。こちらで騒ぎを起こし、私たちの目を森の方に向ける。その間に精霊厩舎を強襲するという手はずなのでは?」
進言すると、ゼクレア師団長は「ほう」と声を上げた。
私は元聖女だけど、聖女だからって戦いに疎い訳じゃない。
狡猾な魔族と戦いによって、戦術眼も磨かれてきた。
これぐらいの陽動作戦、見抜くぐらい訳ないのだ。
「さすがは首席か。お前の言う通りだ。あいつらの狙いは陽動だ」
「なら、ゼクレア師団長がここにいるのはまずいのではないですか? 今すぐ精霊厩舎に行って、守りを固めるべきかと……」
「ひよっこ程度が考える戦況を、俺たち師団長が考えないと本気で思っているのか?」
ゼクレア師団長の三白眼が、私の身体を捉える。
ぞくっとするぐらい冷たい瞳。これが私の上司かと思うと、ごくりと息を呑んでしまった。
「お前が案じることはない。すでに精霊厩舎はお前たちの先輩と、第二師団が固めている」
「第二師団……。アーベル師団長が」
「ああ。それだけ固めていれば、密猟団も近づけまい。逆にこちらが罠にかけて、あいつらを捕まえてやるつもりだ」
ゼクレア師団長は自信満々に宣言する。
その頼もしい宣言を聞いて、マレーラたちは「さすが、師団長だ」と嬉々とした声を上げた。
カーサも嬉しそうだ。ホッと胸を撫で下ろす。
『それはちょっと楽観的過ぎないかな?』
空気が緩む中、また謎の声が聞こえた。
(またあの声!? ちょっと! 本当にあなた、一体何者?)
『君も薄々気づいているんだろ?』
『それよりもミレニア、ちょっと大変なことになってるかもしれないよ』
私の名前まで……。本当にこの声は一体……。
(大変なこと?)
『考えもみなよ。密猟団は王都に潜入してくるまで、国の魔術師に探知させなかった相手だよ。今日を選んだのも、新人の親睦会があって、宿舎の門限がないことを知っていたからだろう。つまり、相手はとても慎重な人間だってことさ』
(ふむふむ。それで……)
『そんな密猟団が、こんなありきたりな陽動をすると思うかい? 王都に入るのはともかくとしても、王宮に入れば屈強な騎士団や近衛、さらに魔術師師団がいるんだよ』
「たしかに……」
私は反射的に頷く。
不信に思ったゼクレア師団長が目を細めた。
「ミレニア、お前……、誰と話してる。それにお前、顔色が悪いぞ」
問いかけられるも、私は謎の声に耳を傾け続けた。
話を聞き、次第に私にも声が言いたいことが少しずつ掴めてきたからだ。
(じゃあ、密猟団の目的は何?)
『この場合、密猟団っていう認識を改めた方がいいかもしれない。つまり、彼らの目的が精霊厩舎以外にあると考えれば、割とすんなり答えは出てくるんじゃない』
「彼らの目的……」
私はハッとなって顔を上げた。
闇夜に同化するように佇んでいたのは、尖塔だ。
ローデシア王国が誇る5つの尖塔。
それが星の空に手を伸ばすようにして、静かに佇んでいた。
「まさか――――」
直後、爆音が聞こえた。
同時に赤い火の手が見え、爆煙が夜の帳に墨でも塗るように点に上っていく。
「密猟団か?」
「いや」
「おかしいぞ。あっちは精霊厩舎じゃない!」
マレーラは叫ぶと、カーサは身を竦める。
驚いていたのはゼクレア師団長も一緒だ。
「なっ! あっちは騎士団の官舎がある方だぞ。まさか――――」
珍しく息を呑む横で、私は謎の声を聞く。
『精霊厩舎も、アームレオンを解き放ったのも、そして今の爆発もおそらく陽動だ。多分、彼らの目的は最初から1つ……』
私はその声を聞き終わる前に、ゼクレア師団長に振り返っていた。
「師団長!! 相手の目的は国王です!!」
宣言するのだった。
0
あなたにおすすめの小説
3歳で捨てられた件
玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。
それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。
キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
追放された悪役令嬢は辺境にて隠し子を養育する
3ツ月 葵(ミツヅキ アオイ)
恋愛
婚約者である王太子からの突然の断罪!
それは自分の婚約者を奪おうとする義妹に嫉妬してイジメをしていたエステルを糾弾するものだった。
しかしこれは義妹に仕組まれた罠であったのだ。
味方のいないエステルは理不尽にも王城の敷地の端にある粗末な離れへと幽閉される。
「あぁ……。私は一生涯ここから出ることは叶わず、この場所で独り朽ち果ててしまうのね」
エステルは絶望の中で高い塀からのぞく狭い空を見上げた。
そこでの生活も数ヵ月が経って落ち着いてきた頃に突然の来訪者が。
「お姉様。ここから出してさし上げましょうか? そのかわり……」
義妹はエステルに悪魔の様な契約を押し付けようとしてくるのであった。
【完結】赤ちゃんが生まれたら殺されるようです
白崎りか
恋愛
もうすぐ赤ちゃんが生まれる。
ドレスの上から、ふくらんだお腹をなでる。
「はやく出ておいで。私の赤ちゃん」
ある日、アリシアは見てしまう。
夫が、ベッドの上で、メイドと口づけをしているのを!
「どうして、メイドのお腹にも、赤ちゃんがいるの?!」
「赤ちゃんが生まれたら、私は殺されるの?」
夫とメイドは、アリシアの殺害を計画していた。
自分たちの子供を跡継ぎにして、辺境伯家を乗っ取ろうとしているのだ。
ドラゴンの力で、前世の記憶を取り戻したアリシアは、自由を手に入れるために裁判で戦う。
※1話と2話は短編版と内容は同じですが、設定を少し変えています。
転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎
水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。
もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。
振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!!
え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!?
でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!?
と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう!
前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい!
だからこっちに熱い眼差しを送らないで!
答えられないんです!
これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。
または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。
小説家になろうでも投稿してます。
こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる