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第18話 カフェが見つからない!
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ヤマネ電気は池袋駅前にある大型の家電量販店だ。家電はもちろん、書籍やオモチャ、ちょっとした食品なども売られている。
俺たち三人は模型やゲームなどを取り扱っている六階へと来た。
真宮さんの話していたカフェもこの階にあるらしく、彼女はときおり小走りに進んだかと思うと立ち止まっては辺りを見回し、手招きをして俺の名を呼んでくる。
「春時! こっちこっち!」
そう……こんなふうに。
「なぁ、さっきから同じところをぐるぐると回っているだけな気がするのは俺の気のせいか?」
「おかしいなぁ……カフェどこにあるんだろう」
真宮さんは眉間にしわを寄せながら言うと、再び辺りをきょろきょろと見回した。
「あ!」
突然、真横で仲里さんが声をあげたので彼女の方へ視線をむける。
「早見くん! これ! 読んでみてください」
差し出されたスマホの画面を確認すると、カフェの写真の下にお知らせと書かれているものを見つけた。
「えーと、なになに……レトロな雰囲気を楽しめるカフェ、よりみち、はリニューアルオープンのため現在は閉店をしており……って…… 仲里さん、これ……」
「今はこのフロアにはないみたいですね……」
「ねぇ! 春時! こっちにありそう!」
どうやら真宮さんは、まだ諦めていないようだ……。
「ハハ……」
◇
「もう! 紛らわしいなぁ! もっとわかりやすく書いてくれたら良いのに!」
真宮さんはメロンパフェを頬張りながらぶつぶつと文句が止まらない。
「まぁ、よく読まなかった俺たちが悪いんだけどな」
「むぅー」
「でも、そのおかげでこんなに美味しいパフェを食べることができましたし、怪我の功名ですね」
言うと仲里さんは桃のパフェを口に入れた。真宮さんとは対照的に、一口が小さい。
結局、俺たちは目的のカフェに入ることが出来なかったので、七階のレストラン街にある別の店に入った。
ちなみに俺が頼んだのは抹茶パフェ。
「あーあぁ……がっかりだよぉ」
真宮さんは球体にくり抜かれたメロンを口に運びながら言った。彼女の頬がハムスターのように膨らむ。
「俺も誰かさんに順番をとばされたから、六階のフロアを見れなくてガッカリだけどな」
「細かいこと言わない。このあと見ればいいでしょ? あたしのカフェなんて存在してないんだから可愛そうじゃん」
「カフェはリニューアルって書いてありますし、またそのとき来ましょう。早見くんもパフェ食べたら六階に行きましょうね」
仲里さんは俺たち二人をなだめるように言うと思い出したように話を続けた。
「夕方のイベントまで余裕ありますけど、何時くらいに向かいますか? それともあっちで時間を潰します?」
あぁ……そうか。俺はその件に関しては断るつもりでいたんだった。少し言いにくいけど話さないとな。
「あのさ、申し訳ないんだけどそのイベントは真宮さんと二人で行ってくれないかな? 俺は適当な場所でまっているからさ」
俺の発言に仲里さんの表情は一瞬、曇った。
「え? あの……そ、そうですか……」
「う、うん。ごめん」
「……それでしたら行くのやめましょうか……早見くんを、またせるのも悪いですし」
「あ、いや。俺は平気だから気にしないで観てきてよ。好きなバンドなんでしょ?」
「でも……いいんです。他のところにしましょう」
言うと仲里さんはスマホを触りだした。おそらく代わりの場所を探しているのだろう。
申し訳ないとは思うけど、でも――。
「ダメだよエリカ。そのイベント観に行こう」
少しの間。突然、真宮さんが言葉を発した。
「い、いえ……本当に大丈夫ですから」
「春時に遠慮なんてすることないよ。エリカあのバンドを生で見たいってずっと話してたじゃん」
彼女、そんなに楽しみにしていたんだな。きっと今日のイベントも前から知っていたのかもしれない……。
「仲里さん、俺のことはいいから行ってきてよ」
「いいから。じゃない! 春時もくるの!」
「え、いや、俺は……」
「なんで?」
「なんでって……」
言えるわけがない……。
「春時……なにを避けているの?」
俺がなにも言えないでいると、突然、真宮さんが俺に問いかけた。
「避けるってなんだよ……俺は別になにも……」
――避けるだなんて、なんでそんな言い方を……まさか彼女――。
俺が避けている理由がわかっていて……そ、そうか、そうだ。
あの日……彼女は噴水広場にいたんだもんな……でも――。
「ごめん……」
「あの、真宮さん。なにも無理に早見くんをつれていかなくても……」
「エリカは黙ってて。春時、それならこれで決めましょう」
真宮さんは言うとチェーンの先端に水晶のついた、あのペンデュラムを俺の前に出して見せた……。
俺たち三人は模型やゲームなどを取り扱っている六階へと来た。
真宮さんの話していたカフェもこの階にあるらしく、彼女はときおり小走りに進んだかと思うと立ち止まっては辺りを見回し、手招きをして俺の名を呼んでくる。
「春時! こっちこっち!」
そう……こんなふうに。
「なぁ、さっきから同じところをぐるぐると回っているだけな気がするのは俺の気のせいか?」
「おかしいなぁ……カフェどこにあるんだろう」
真宮さんは眉間にしわを寄せながら言うと、再び辺りをきょろきょろと見回した。
「あ!」
突然、真横で仲里さんが声をあげたので彼女の方へ視線をむける。
「早見くん! これ! 読んでみてください」
差し出されたスマホの画面を確認すると、カフェの写真の下にお知らせと書かれているものを見つけた。
「えーと、なになに……レトロな雰囲気を楽しめるカフェ、よりみち、はリニューアルオープンのため現在は閉店をしており……って…… 仲里さん、これ……」
「今はこのフロアにはないみたいですね……」
「ねぇ! 春時! こっちにありそう!」
どうやら真宮さんは、まだ諦めていないようだ……。
「ハハ……」
◇
「もう! 紛らわしいなぁ! もっとわかりやすく書いてくれたら良いのに!」
真宮さんはメロンパフェを頬張りながらぶつぶつと文句が止まらない。
「まぁ、よく読まなかった俺たちが悪いんだけどな」
「むぅー」
「でも、そのおかげでこんなに美味しいパフェを食べることができましたし、怪我の功名ですね」
言うと仲里さんは桃のパフェを口に入れた。真宮さんとは対照的に、一口が小さい。
結局、俺たちは目的のカフェに入ることが出来なかったので、七階のレストラン街にある別の店に入った。
ちなみに俺が頼んだのは抹茶パフェ。
「あーあぁ……がっかりだよぉ」
真宮さんは球体にくり抜かれたメロンを口に運びながら言った。彼女の頬がハムスターのように膨らむ。
「俺も誰かさんに順番をとばされたから、六階のフロアを見れなくてガッカリだけどな」
「細かいこと言わない。このあと見ればいいでしょ? あたしのカフェなんて存在してないんだから可愛そうじゃん」
「カフェはリニューアルって書いてありますし、またそのとき来ましょう。早見くんもパフェ食べたら六階に行きましょうね」
仲里さんは俺たち二人をなだめるように言うと思い出したように話を続けた。
「夕方のイベントまで余裕ありますけど、何時くらいに向かいますか? それともあっちで時間を潰します?」
あぁ……そうか。俺はその件に関しては断るつもりでいたんだった。少し言いにくいけど話さないとな。
「あのさ、申し訳ないんだけどそのイベントは真宮さんと二人で行ってくれないかな? 俺は適当な場所でまっているからさ」
俺の発言に仲里さんの表情は一瞬、曇った。
「え? あの……そ、そうですか……」
「う、うん。ごめん」
「……それでしたら行くのやめましょうか……早見くんを、またせるのも悪いですし」
「あ、いや。俺は平気だから気にしないで観てきてよ。好きなバンドなんでしょ?」
「でも……いいんです。他のところにしましょう」
言うと仲里さんはスマホを触りだした。おそらく代わりの場所を探しているのだろう。
申し訳ないとは思うけど、でも――。
「ダメだよエリカ。そのイベント観に行こう」
少しの間。突然、真宮さんが言葉を発した。
「い、いえ……本当に大丈夫ですから」
「春時に遠慮なんてすることないよ。エリカあのバンドを生で見たいってずっと話してたじゃん」
彼女、そんなに楽しみにしていたんだな。きっと今日のイベントも前から知っていたのかもしれない……。
「仲里さん、俺のことはいいから行ってきてよ」
「いいから。じゃない! 春時もくるの!」
「え、いや、俺は……」
「なんで?」
「なんでって……」
言えるわけがない……。
「春時……なにを避けているの?」
俺がなにも言えないでいると、突然、真宮さんが俺に問いかけた。
「避けるってなんだよ……俺は別になにも……」
――避けるだなんて、なんでそんな言い方を……まさか彼女――。
俺が避けている理由がわかっていて……そ、そうか、そうだ。
あの日……彼女は噴水広場にいたんだもんな……でも――。
「ごめん……」
「あの、真宮さん。なにも無理に早見くんをつれていかなくても……」
「エリカは黙ってて。春時、それならこれで決めましょう」
真宮さんは言うとチェーンの先端に水晶のついた、あのペンデュラムを俺の前に出して見せた……。
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