美少女にフラれたらなぜかダウジング伊達メガネ女子が彼女になりました!?〜冴えない俺と彼女と俺をフった美少女の謎の三角な関係〜

かねさわ巧

文字の大きさ
47 / 72

第47話 喧嘩するほど仲が良い

しおりを挟む
 俺たちが残してしまったハンバーグは仲里なかさとさんが木ベラで上手に潰して、パスタを使いボロネーゼ? に生まれ変わらせた。

 園崎杏奈そのざきあんなの妨害により、俺は仲里さんの手料理を味わうことは出来なかったけれど、絶対、美味しかったに違いない。

 今度さりげなく、手料理お願いしてみようかな……もちろん、じゃま者がいないところで。

 仲里さんと園崎杏奈は食事を終えてしばらくすると、真宮まみやさんも交えてお風呂へ入りにいってしまったけれど、そういえば果奈かなはどうしたんだろう?

 我が家の風呂は結構な広さがあるので、仮に俺や妹が増えたとしても、まだ余裕がある。

 もっとも俺が彼女たちと一緒に入ることはないし、入ろうものなら、この世から消されてしまいそうだ。

早見はやみくん」

 キッチンへ飲み物を取りにいこうと自室を出ると横から声をかけられた。

 振り向く――と、そこにはお風呂上がりの仲里さんが淡いピンク色をしたパジャマ姿で立っている。

 濡れ髪の彼女の姿が新鮮でドキッとしてしまう。

「えっと、も、もうお風呂あがったんだね。ゆっくりできた?」

「は、はい。浴室、すごく広くて驚いちゃいました」

「浴槽も無駄にでかいよね。そういば、あとの二人は?」

「あ、真宮さんと園崎さんなら、まだお風呂に入っていますよ」

「あの二人だけで?」

「はい。あの二人だけで」

「へー、なんだか意外だね」

「そうですか? 結構、仲良く話していますよ?」

「そ、そうなんだ……」

「はい」

 まぁ、どこかの、だれかが喧嘩するほど仲が良いとか言っているわけだし、実は息の合う二人なのかもしれない。

「あの、早見くん。その……あとで私の部屋に来てもらえませんか?」

「いいけど、なにかあった?」

「いえ、その……少し二人でお話がしたくて」

「う、うん、わかったよ。真宮さんたちがお風呂から上がったら俺も入ってくるから、そのあとでもいい?」

「は、はい。出来れば部屋へ来る前にメッセージいただけると助かります」

「わかった。それじゃあ、またあとでね」

「はい」

 胸元で小さく手を振る彼女と別れて俺は一階のキッチンへと向かうため、階段を降りる。

 それにしても仲里さんから俺と二人きりになりたいだなんて……。

 ちょっとこれは、よからぬことになってしまうのでは……って、むなしくなるからアホな想像はやめておこう。

「あ……」

 仲里さんって、どこの部屋にしたのかまだ聞いていなかったっけ。

 まぁ、部屋へいくときになったらメッセージで確認しよう。

 
 リビングに入り、キッチンの冷蔵庫からペットボトルのスポーツドリンクを取り出す。
 
「そろそろ、こいつのストックもなくなる頃……って、あと残り一本しかないのか。すぐにネットで注文しないと」

「あー! 春時はるとき! スポドリ! あたしにも頂戴!」

 商品を注文しようとスマホを眺めていると、真宮さんの声がした。

 園崎杏奈と並んで、いつの間にか後ろに立っている。

「早見。それ、わたしにもよこしなさいよね」

 一本たらないじゃん……。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

キャバ嬢(ハイスペック)との同棲が、僕の高校生活を色々と変えていく。

たかなしポン太
青春
   僕のアパートの前で、巨乳美人のお姉さんが倒れていた。  助けたそのお姉さんは一流大卒だが内定取り消しとなり、就職浪人中のキャバ嬢だった。  でもまさかそのお姉さんと、同棲することになるとは…。 「今日のパンツってどんなんだっけ? ああ、これか。」 「ちょっと、確認しなくていいですから!」 「これ、可愛いでしょ? 色違いでピンクもあるんだけどね。綿なんだけど生地がサラサラで、この上の部分のリボンが」 「もういいです! いいですから、パンツの説明は!」    天然高学歴キャバ嬢と、心優しいDT高校生。  異色の2人が繰り広げる、水色パンツから始まる日常系ラブコメディー! ※小説家になろうとカクヨムにも同時掲載中です。 ※本作品はフィクションであり、実在の人物や団体、製品とは一切関係ありません。

フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件

遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。 一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた! 宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!? ※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】かつて憧れた陰キャ美少女が、陽キャ美少女になって転校してきた。

エース皇命
青春
 高校でボッチ陰キャを極めているカズは、中学の頃、ある陰キャ少女に憧れていた。実は元々陽キャだったカズは、陰キャ少女の清衣(すい)の持つ、独特な雰囲気とボッチを楽しんでいる様子に感銘を受け、高校で陰キャデビューすることを決意したのだった。  そして高校2年の春。ひとりの美少女転校生がやってきた。  最初は雰囲気が違いすぎてわからなかったが、自己紹介でなんとその美少女は清衣であるということに気づく。  陽キャから陰キャになった主人公カズと、陰キャから陽キャになった清衣。  以前とはまったく違うキャラになってしまった2人の間に、どんなラブコメが待っているのだろうか。 ※小説家になろう、カクヨムでも公開しています。 ※表紙にはAI生成画像を使用しています。

学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?

宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。 栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。 その彼女に脅された。 「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」 今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。 でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる! しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ?? 訳が分からない……。それ、俺困るの?

幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。

四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……? どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、 「私と同棲してください!」 「要求が増えてますよ!」 意味のわからない同棲宣言をされてしまう。 とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。 中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。 無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。

彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。
青春
主人公、三澄悠太35才。 彼女にフラれ、現実にうんざりしていた彼は、事故にあって転生。 ……した先はまるで俺がこうだったら良かったと思っていた世界を絵に書いたような学生時代。 でも何故か俺をフッた筈の元カノ達も居て!? もう恋愛したくないリベンジ主人公❌そんな主人公がどこか気になる元カノ、他多数のドタバタラブコメディー! ちょっとずつちょっとずつの更新になります!(主に土日。) 略称はフラれろう(色とりどりのラブコメに精一杯の呪いを添えて、、笑)

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

処理中です...