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EP 1 川瀬 徹の日常~シンプルですね〜

私立薔薇ヶ咲高校

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ここ薔薇ヶ咲高校では様々なイベントがある。
体育大会に遠足、修学旅行に合唱祭そして、文化祭…
去年も行った行事ばかりだがやはり楽しみで仕方がない。
何故にこれ程にも楽しみなのか?それは…
「リア充になれるイベントが盛りだくさんだからだっ」
「おい、どうした?トオル。いきなり欲望丸出し発言しだして」
「あ、すまん。つい今年のイベントを考えてたら…」
「まぁ、そんなもんよな」
「「早くリア充になりてぇ~」」
『2、3年生は体育館に集合して下さい。並び順は自由で良いです。』
「さぁ、始業式だ。行こうぜバカイト」
「なっ!?その呼び方はやめてくれぇ!!」



「えー皆さんがこの様にまた1つ学年が上がることができ、私は非常に嬉しく………」
(話長いな…)
「なぁなぁ海斗」
「ん?」
「この学校って3年間同じクラスなのか?」
「確かな」
「まじかよ、去年ろくに友達も作れなかったぞ?」
「お前それやばくねぇか?早く友達しっかり作れよ?」
「お、おう。。。お前は友達…出来てるよなぁ」
「もち、クラスの9割位が友達かな」
「お前のコミュ力には頭が上がらねぇよ・・・」


「これを私からの祝辞とさせて頂きます。」
『一同、礼!』
(あぶねぇ!忘れてた)
『それでは、解散して各自の教室に向かって下さい。』
「んじゃ、今年もよろしくな海斗」
「おう、俺だけじゃなく、他の奴とも関われよ。良い奴ばっかりだからよ!」
「そうだな、頑張ってみる。」



・教室

「今年もまたこのメンバーだが、去年同様問題を起こさずに仲良くな。」
(小学生かよ)
「担任は去年と変わらずこの俺、竹富 智たけとみ さとしだ」
「そして副担任は去年と変わるぞ」
「副担任の斎藤 健二さいとう けんじです。宜しくお願いします。」
(あの先生とも関われるようになりたいな。優しそうだし)
トオルは斎藤先生に関わるという目的を持った。果たして関係を持つことが出来るのか…全てはトオルのコミュ力次第、といったところか。

「それではホームルームを始める。礼。」
「「「お願いします。」」」
(早く帰りたい……)
「それでは係から決めてくかー。学級委員は…谷山。」
「まさかの指名!?」
谷山の悲鳴で皆少し笑いがこぼれた
何度見ても谷山と先生の会話は面白い。
「じゃあ、もう1人は加藤」
「あ、はい。」
「よろしくな拓海!」
「よろしくね谷山君」
(僕じゃなくて良かったぁ~)

この調子で決まって行き、トオルは環境整備係に指名された。
「絶対この係要らねぇだろ・・・」
トオルは前年と同じ係を引き受ける事となった…
「取り敢えず今日やる事は終わったな。時間までゆっくりしてていいぞ。」
(あと10分程度か…寝よ)



「そろそろ下校時刻だ、起きろ川瀬~」
「んぁ?」
「なんちゅう声を出しとるんだお前は。ほらもう下校時刻だぞ」
「あ、すみません」
どうやら皆待っていたようでほぼ全員がトオルを見ていた。
(何で海斗はあんなにもニヤニヤしてるんだよ!)
挨拶をし、解散となったのでトオルは海斗と共に校舎を出た。




まだ中学の方は終わっていなかったようでトオルと海斗は真琴を待つことにした。
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