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EP 1 川瀬 徹の日常~シンプルですね〜

帰り道

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「疲れた~。もう1年分頑張ったよー」
「まだ最初の1日だろ…」
「そうだそうだ!こんな所でへこたれてたらやっていけないぞ!てかお前もう中学3年生なんだろ!?」
「うるさいバカイト」
「へっ!?
その呼び名はやめろぉ!俺だってこの高校に入学するのに苦労したんだぞ!」
「お前あの時の頑張り凄かったからな…」
「だろ?」
「でも真琴とお兄ちゃんは中学から薔薇校だよ?もっと前から頑張ったら良かったんじゃない?」
「うっ、返す言葉もごさいません。」
 「まぁ、入学出来たからいいんじゃないか…?」
「だ、だよな?」
「まぁ、そうですね」
(この人弄るの楽しい。。。)
「ところでトオル、妹さんのこと何て呼べばいいんだ?」
「何でもいいんじゃないか?なぁ、真琴」
「そうですね、何でも良いですよ?」
「じゃあ、真琴で」
「あ、わかりました。」
「次に1つ気になってる事があるんだが、何で真琴はタメ口と敬語混ざってるんだ?どっちかにしたらどうだ?」
「………敬語で」
「今凄い迷ってたよね!?間がおかしかったよね!?もうタメ口でいいよ!?」
「よしっ」
「タメ口にする気満々じゃねえか…
あと俺の名前はバカイトじゃなくて海斗だからな?」
「わかったバカイト」
「【さん】すら完全に消えてるぅ!?」
「悪いな海斗、こいつの毒はなかなか効くだろ?昔からこうなんだ。」
「ところで何でこんなタイミングにいきなり兄妹揃って行動しだしたんだ?」
「僕にもわからないな。
何でなんだ?真琴」
「教えないよぉ~」
「…だそうだ、諦めろ海斗」
「えぇ、まぁいいか」
「そろそろお前の家じゃないか?」
「本当だ。じゃあな海斗と真琴、また明日」
「明日もバカイトと一緒に登下校するの?」
「中学と高校は帰宅時間違うと思うから真琴は多分下校だけ違うんじゃないか?」
「ま、そうなるな」
「別にいいけど…」
「けど何だ?」
「馬鹿が移りそう」
「は!?一応あの高校偏差値高いからな?」
「いちいちうるさいし…
それだったら中学も偏差値高いし…」
「それは済まなかった。」
「わかってくれればよろしい!」
「はいぃ………って何かおかしくね?」
「おかしくない。はい、さようなら」
「お、おう。じゃあな」
「じゃあな海斗また明日。」






「お前あれだろ、海斗弄るの楽しんでるだろ。」
「うん」
「見てて可哀想だから少しは手加減してあげろよ?」
「はーい」
「あと、」
「うん?」
「何で突然あんな風になったんだ?」
「あんな風?」
「今日突然僕に対する対応が可愛くなったよね?」
「うん」
「あれがなんでかなーって」
「うーん…秘密!」
「まぁ、言いたくないなら言及はしないよ。
ほら、家に着いた。さぁ明日からも頑張るぞ」
「おー」







◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

EP2へ続く
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