十魔王

nionea

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不実の王

イーター×博士

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「はぁ…はぁ…はぁ…陛下」
 荒い息を吐きながら悶える博士の腹には、不実の王の左手が埋まっていた。
 腹の真ん中に穴を開けられているようなものだが、ベッドの上に横たわる博士は苦痛は感じていない、ただ、不実の王の膨大な魔力を核に流し込まれ、体が痺れていた。
「では、博士。後は頼みます」
 笑みを含んだ声でそう言い残し、不実の王は博士の腹から手を引き抜く。
 舌すら上手く回らない博士は、全体的に薄暗く、それでいて寝台の上は明るい部屋に一人残された。
 痺れがとれないまま、それでも何とか動こうと藻掻いている。そんな彼の背筋を寒気に似た悪寒が走った。研究着のままでベッドに転がされた彼は解っている。それが、寒さからきたものではないと。
「っ!」
 不実の王が開けたままだった扉の閉まる音がする。
 止められぬ震えが全身に広がる博士を覆うように影が被さった。
「よぉ。相変わらず美味そうだなぁ」
 逆立てたような赤毛の短髪の男は、まともに動かぬ体で怯え震える博士を見下ろして、嗤った。ギラつく赤い目が獲物を捕らえ、薄い唇から赤く妙に長い舌がちろりと覗く。その口に歯は一つも無い。
 男は、もはやスライムとなった博士の天敵。
 スライムイーターだ。
「そんな顔すんなよ」
 イーターもまた、不実の王によって魔界に連れてこられた。彼の世界では、スライムはえぐみがあり、苦く、時に耐え切れぬ酸味や辛味を伴う食べ物であった。だが、彼にはそれ以外のものを食べる機能が無い。
 そんな彼にとって、この世界で博士が生み出すスライムは正に夢のような食べ物であった。甘味、塩味、旨味があったのだ。時には存在するえぐみや苦み、酸味や辛味も、食を促す適度な要素であり、決して不快なものではなかった。
 そして、何より。
「我慢できなくなるだろう?」
 博士その人の味が、堪らなく美味だったのだ。
 シャツが捲れ上がり見えていた腹部に手を這わせる。
「ひっ!」
 ざらついた手のひらに撫でられ、博士が悲鳴を上げた。
 その怯える顔を見下ろして、イーターは湧き上がる食欲と支配欲、そして性欲に身を震わせる。口の中を唾液が満たしていくのを感じながら、博士の手首をそれぞれ掴んで押さえつけるようにした。カチカチと音を立てている歯列を、長い舌で抉じ開けて、口内を蹂躙する。
「っんぅ、ん、はぁっ、っ」
 博士の体液は、もれなく全てが彼の好物だ。とはいえ、人型の状態にある博士から分泌される体液は、それぞれに味が違う。
 口を開放すると、溢れていた涙を舐めとり、耳へと舌を這わせた。
「ひっぅっ…!」
 悲鳴を押し殺そうとして歯を食いしばったが、顔が歪み唇を閉じられない博士の口の端からだらりと唾液が漏れ伝う。イーターの唾液を注ぎ込まれたせいで、拒絶反応として大量に分泌されているのだ。
「あーあーもったいねぇなぁ」
 ベッドのシーツに染み込んだそれを眺めてから、イーターは指で博士の頬を拭う。
「でもま」
 その指を博士の口中に突っ込んだ。
「幾らでも出てくるもんなぁ」
「ぐぅっげっほ、ごっ…!」
 喉奥まで指を押し込まれてえずく姿を楽し気に見下ろして、イーターは引き抜いた自分の指をしゃぶった。
「ほんっとうめぇ…」
 自分を楽しそうに捕食する男に跨られた博士の瞳には恐怖しかない。
「くくっく」
 イーターはその瞳にさも化物の様に映っているだろう自分を見て喉が引きつるように笑う。
 天敵を前に捕食される恐怖に歪んだ表情。
 隙あらば逃れようと考えているはずなのに強張り動かない体。
 理性や思考を押し退けて、露になる本能的な欲望を、一度に満たす極上の獲物。
「良いよなぁホント…この体」
 博士が着ている研究着を手慣れた様子でイーターは引き裂いていく。晒されるのは痩せぎすな男の裸体だ。柔らかさや温かみは無く、心地良さそうには到底見えないその体に、ぞくぞくと背筋が騒ぐ。
「ひぃっ…くっ………っ!」
 まずは体中に舌を這わせて丁寧にその体を味わっていった。
 その最中、必ず手で博士の性器に触れておく。捕食されている恐怖の中で、縮こまっていたはずのそれはやがて解り易く生存本能に占領されて行くのだ。
「あぁ、ぃあっ…」
 恐怖と嫌悪でぐちゃぐちゃに歪んだ表情と、本能と生理で反応する体、そのあべこべな様が嗜虐心をそそる。
「嫌なら人じゃなくなりゃ良いだろうに…なぁ?」
 博士の今の姿は一種の擬態だ。人としての肉体を保っている事で、イーターに全てを食い尽くされる事無く済んでいるのだ。
 全て、解っていて、嘲笑うように問いかける。
「ほら」
 膝を抱え上げ、博士の体を折りたたむ様にして性器を本人の眼前に晒した。赤く腫れたようになっている粘膜が剥き出しの先端を指で摘み、鈴口から滲む体液を舌で掬い上げる。味わうように口の中で少しの間転がして、喉を鳴らして嚥下した。
「知ってるか? あんた、嫌だって言ってる内はこの先から出てるの苦みが混じってるが」
 見せつけるようにだらりと舌を垂らす。その先端から、糸を引きながら唾液が博士の上を向かせられた肛門へ落ちていった。
「っ!」
 沁みるような痛みにぎゅっと力の入る動きをわざわざ確認してから、イーターはその舌を中へと捻じ込んだ。
「いっあぁああ!」
 苦痛に上がった博士の悲鳴が、小さくなるのと反比例するように、イーターの舌が出入りするぐちゅぐちゅと粘着いた音が大きくなっていく。
「うぁっ…あ、はっ、はぁ…っん………んぅっ!」
 そして、舌が勢い良く引き抜かれると同時に、博士の性器からは白濁した体液が飛び散った。
 指でその白い粘液を絡めとって集め、その粘度と味を楽しむ様ににちゃにちゃと口の中で遊ばせる。
「こうやって、気持ち良くしてやると、甘くなる」
 イーターの揶揄うような口調に、博士が反論する事はない。むしろ、ぐったりと反応すら鈍くなっている。
「まぁ、もっと美味いのは…」
 見下ろす視界で、ぽっかりと穴を広げ、イーターの唾液を押し流そうと大量の粘液を溢れさせている肛門を見つめた。思わず生唾を飲み込む。既に寛げた服の前で、硬く勃ち上がっている性器を、美味そうな匂いを立ち昇らせるそこへあてがった。
 肛門を押し広げる感覚に、博士は慌てて逃れようと、必死にもがく。だが、腰を掴まれ、動きは止められてしまった。
「つっ!!」
 貫く様に突き入れられた衝撃に意識が遠のきかけるが、続けざまに与えられる暴力じみた刺激に引き戻される。
「あぁ、っとに、よく絡む…」
 人に擬態していても、どちらかというとスライムに近い博士の中は、温かな内襞がねっとりとイーターの性器を包み込む。突き入れる動きに抵抗するように圧を強める中を押し広げ、引き抜く時には粘液と締め上げている圧で扱かれる。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ」
 イーターは先ほどまでの揶揄うような余裕を失くし、息を荒らげながら律動を繰り返した。
「やめっ…あぁ、だっ!」
 律動の感覚が変わり、博士がようやく動く様になった手を伸ばして静止を懇願する。
「来る!」
 覚えたくなど無かったが、何度目かの行為であるため、博士にも果ての瞬間が解った。
 イーターは息をつめて博士の中へ大量の精液を吐き出す。
「―――――っ!!」
 喉が張り裂けそうな悲鳴を上げて仰け反り、博士は、今度こそ気を失った。
「はぁー…」
 満足気に息を吐き、力無く伸びた博士の中から、イーターは性器を引き抜く。
 正に堰を切ったように、どろりと白い精液が溢れ出した。
 イーターの精子、それは、博士にとって数億もの捕食者だ。分泌液は、全てを押し流そうと、大量に溢れ出す。
 しばらく、博士の両足を掴んで広げて見ていたが、溢れ出す液の中に白いものが見えなくなると。イーターは頭を伏せて再び舌を肛門へと捻じ込んだ。
 窄めた舌でじゅるじゅると啜るように博士の内側から溢れる体液を貪る。
「あぁ…うめぇ………」
 やがて、液の量が減り、味が薄まって来たところで顔を離した。
 その瞳は恍惚として、表情は満足感で緩み切っている。食欲も、性欲も、更には征服欲も満たされたのだ。
「ふぅ」
 少し間だけ放心してから、イーターは博士をそのままにして部屋を去っていった。
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