十魔王

nionea

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不実の王

継ぎ接ぎの快楽5 胸

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 画家が予定時間よりも早く帰ったので、風呂上がりの体をしっかりと乾かしたオルタは、また薄布を腰に巻いた姿で本来の向きに頭を向けてベッドへ仰向けに寝そべった。
 アルデに案内されて部屋に入ってきたのは、今までの客に比べれば大柄な男だ。動きやすさを重視した服は、武装こそしていないものの、如何にも武具の下に着ていそうな格好である。真偽は解らないが、オルタが『軍人』と呼ぶのも頷ける、分厚い体で、動作はゆったりとしているが、低い声はよく響く。
「相変わらず小さいな」
 オルタを見下ろして、そう笑う顔には皺が目立つが、歳を取っているというよりは日に焼け過ぎているせいだろうと思われた。
 自分が特別小さいのではなく、相手が大きいのだとは思うが、考えは口にせず、少しだけ笑う。ずっと、微笑み続けている必要があるわけでもないので、オルタにとって、あれこれ言葉を考えたり喋り方に気を遣わなくていいこの接客方法はとても楽だ。
「貧しい胸だ」
 カサついた両手で包むように胸部を覆われて、オルタは体の横に投げ出していた腕を僅かに上へ動かす。
 貧しい胸。そんな表現をされても、男なんだから当たり前だ、と思うオルタの胸は、脂肪も筋肉もうっすらとしか付いていない。それでも、働き始めた頃に比べれば、肋骨の浮き出しは薄くなり、胸と呼べるものができてはいる。
「愛しい胸だ」
 しかしながら、ある程度までならともかく、オルタは胸を育てる訳にはいかなかった。わざわざ彼の胸を好んで買いに来る客は、その貧しさを求めているからだ。
 どれほど揉んでも、骨の上で皮膚が僅かに動くだけの胸を軍人は丁寧に揉み続ける。柔らかさなのないその感触を確かめるように、楽しむように、手のひら全体の感覚を研ぎ澄ませて、少年の温かな体に夢中になった。
「そうだ…どれほど温めようと硬いままでなくては」
 胸ではない、と呟いてから、軍人は手のひらを退かす。胸全体を揉むのを止め、指でオルタの淡い乳輪をなぞり始めた。
「っん」
 皮膚の柔らかな場所を、カサつく指先で触れられて、快感というよりは痛みに近い感覚に、オルタは身を捩る。
「硬く…硬くなければな」
 刺激によって形を変えたオルタの乳頭を、摘みその硬さを確かめるように指先で潰して、軍人は嬉しそうに笑った。
 その笑んだ口がゆっくりと胸に近付いて来て、オルタは十分に覚悟していたが思わず声が漏れる。
「いっ」
 軍人の前歯に右の乳頭の先を噛まれたのだ。
 血などは出ていない。だが、甘噛み、というには強い力で噛んでから、軍人は舌全体で乳首を包むように舐める。その後は、口で覆って吸ってみたり、すぼめた舌で指のようにぐりぐりと潰すようにしたり、と刺激が続いた。
 口による刺激を受けていない左も、軍人の右手が相変わらず刺激を続けている。揉まれ、摘まれ、潰され、爪で弾くようにされ、色の薄いはずのオルタの乳首は徐々に充血して赤く染まっていった。
「引っ張られるから、腕は下げてくれ」
 痛みで漏れそうになる声を抑えるため、手の甲で口を塞いでいたオルタの腕を軍人に下げるよう言われ、オルタは脇を絞めて手のひらで覆う姿勢へ変える。
 その動きに満足そうにした軍人は、手と口を離して、涙の滲むオルタの顔をちらりと見てから、赤く染まった乳首が鮮やかな白い胸を見下ろして、笑みを深くした。
 もう少しの辛抱だと自分に言い聞かせて、ヒリヒリとする乳首の痛みに耐えながら、オルタは呼吸を整える。
 その間に、軍人は自身の前を寛げて、体格に見合った大きな性器を掴み出した。張り出したり窪んだところがない筒のような軍人の性器は、粘膜らしい先端が既にヌルヌルと濡れ、中心部の穴からは透明な粘液が盛り上がっている。
 これからされる事を理解しているオルタは、覆った口の中で歯を食いしばった。
「っ!」
 より赤くなっていた指による刺激を受けていた側の乳首に性器の先端を押し付けられ、軍人の性器から溢れていた体液が染みたのだ。
「あぁ…入る…硬い」
 しかし軍人は、オルタの表情には頓着せず。ぬるつく先端の中心に、硬く立った乳頭を入れる事に夢中だ。にちゃにちゃとした粘着く音を立てて乳頭で自身の先端へ刺激を加え竿を扱き、息を荒らげていく。
「はぁ、はぁ、入って…来る…来る」
 口で吸われているのにも似た感覚を感じつつも、快感よりは痛みに耐えながら、オルタは軍人が果てるのを待った。
「くっ…」
 どっと先端から白濁した精液が溢れ、胸の上に広がる。
「…ふぅ」
 オルタの胸を見下ろして、満足そうに息を吐いた後。軍人は性器を仕舞ってベッドを離れる。アルデに何事かを告げてから一人出入口からでていった。
 扉が閉まったのを見届けてから、アルデは慌てて水に濡れた布とスライムを持ってオルタの元に駆け寄る。
「大丈夫?」
 スライムを胸の上に乗せながら、アルデが問いかけた。
 オルタはわざとらしく泣きそうな顔を作って呻く。
「解んない…血出てない? すっげぇ痛いんだけど」
「血が出てたら途中で止めるよ」
「だよね…でもいたぁいぃ…」
「薬塗る?」
「ぬる~」
 スライムが綺麗にした後で、アルデがオルタの乳首に軟膏を丁寧に塗る。赤い色は退かないが、ヒリヒリとした感覚は鎮まっていった。
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