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図書室の悪魔
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じっと魔法陣を見つめる。
壁に乱雑に書かれたように見える金色のインクは、波紋のように揺らめいても見える。
それは確かに力を感じさせるものだった。
私はゆっくりと手を伸ばして、あと少しで魔法陣に触れる、というところでつばを飲み込んだ。
本当に悪魔がいるというのなら、『アデイル』はどんな気持ちで契約をしたのだろう。
そして、悪魔の契約というのなら、何か代価のようなものはあるのだろうか。
「…とはいえ、ここから出られる算段もないし…ね」
えい、と自分の中では声を上げて魔法陣に触れる。
その瞬間、ゆらゆらと揺らめいていた金色が一瞬で硬直した。
それからぐにゃりと歪み、文字が回りだす。
「汝 何を求めるか」
「汝 何を欲するか」
不思議なことに、魔法陣自体は目の前にあるのに、声が右から左から聞こえてくる。
まるで囁くように、右からは男の声が、左からは女の声が、重なり絡まるように耳の中に落ちる。
その声にいざなわれるように、私は叫んだ。
「私、わたしが欲しいのは、モブじゃない人生!」
世界的にはモブでもいいけどシステム的にはモブじゃないやつ!と細かい注文を付けて。
「―――もぶじゃないじんせい」
一気に左右から聞こえてくる声のテンションが落ちた。
「永遠の命ではなく?」
「憎い者の死ではなく?」
「愛」「金」「名誉」「知恵」
様々な欲を煽る言葉がささやきかけてくる。
けれど、どれもこれも顔なし人間が得たところでお笑い草なものばかりだ。
「私は私の顔を失いたくないの!ここで人生やるって決めたんだから!」
もはや囂々と渦巻くような声に対抗するように強く強く叫ぶ。
あと二年の猶予は長いようだが一瞬だ。
悪魔だろうが何だろうが、もう問題ない。
へいかもん、ともう一度呼ぼうとした時だった。
「――――定義が足りません」
しゅるり、と金色の魔方陣が渦巻き、中から美少年が現れた。
「……誰?」
「この魔法陣の主というか、端的に言えば悪魔なんですけども…」
そう言う少年の頭からは確かに一対のねじれたヤギの角が生えている。
黒髪に、黒の瞳。
すっと通った鼻筋に、瞳はやや大きく垂れ目で、いかにも庇護欲をそそる顔立ちをしている。
現代日本にいた私からすれば見慣れ切った色合いだが、この世界においてはあまり見かけない色合いだ。
黒のドレスシャツにパンツを履いた姿は全身が黒ずくめで怪しく見えるはずなのに、どこかきゃしゃで上品な印象だ。
それが困ったように手もみをしながら、私にもたれかかってくる。
「本当に富も名誉も愛もいらないんですか?」
ちょっとしたキャッチセールスだ。
耳に溶かし込まれた甘い声にざわっと背筋が騒めく。こてりと傾げられた首の角度もまあ完璧である。
この世界の住人は全体的に顔がいいことを理解している。
「い、らない」
顔を見るとちょっと揺らぎそうだったので全力で顔をそむける。
そうすると悪魔(暫定)がしょんぼりとした声で言った。
「そうですか…、頼まれたものにはお答えする、そして願いをかなえたら代償をいただくのが僕たちの勤めなんですけど…」
あなたの定義する願い事はちょっとややこしすぎます、と言われるとまあそれはそうだろうと思う。
そもそもがメタ的な願い事だし、この世界の住人が理解できない可能性があるといわれれば確かにそうだ。
「じゃあ、とりあえずここから私の図書室に戻してくれる?」
「悪魔との契約をそんな軽い願い事でされると困ります!」
「そしたら代償も少なくて済むんじゃないの」
「だからそれが困るんですよ!」
もっと分かりやすく端的に願い事はお願いします!
そう言うと、少年は私の手首をぎゅっとつかみ、何事かを唱えた。
「ひゃっ!?」
氷のように冷たい手。
何事かと驚いたのもつかの間、あの魔法陣と同じ金色をしたブレスレットが私の腕に巻き付いていた。
「応急措置的なものですけど…三つ、それに願い事ができます。魔法と同じようなものだと思ってください。た・だ・し効果が明確に想像できるものかつ、複数回数の行使ができるので、あまり壮大な願い事はできませんからね」
ぴっぴ、と手で伸ばされたそのブレスレットには三つの宝石がはまっている。赤色、紫色、青色の宝石が放つ光はどこかとろりとしてまがまがしい。
「願いを聞くだけでかなわないとか?」
「悪魔をなんだと思ってるんですか!?」
私の言葉に少年ががっとこちらを向く。
黒い目がキラキラしていて、見た目だけならとても愛らしい。
「全部終わったらきっちりかっちりお命ちょうだいしますから!」
にっこり。
美しい笑顔でそんなことをのたまった少年はあっさりとまた魔法陣に手を伸ばして消えてしまう。
「クーリングオフで!」
私の最後の言葉には、
「理解できませんそんな言葉!」
という返事だけが帰ってきた。
のろいの うでわ を てにいれた!
そんな文言が頭に駆け巡る。留め金を探してみるが、どこにも見当たらない。
マジもんの呪いの腕輪じゃないかと思いながら、とりあえず「何事もなかったことにして図書室に戻りたい…」と呟いてみた。
本当にそれでいいんですか!?とまたどこからか少年の声が聞こえた気がしたが。
瞬きをする間に私は図書室の、いつもの椅子に腰かけていた。
アリスの注いだ紅茶はまだ湯気が立っている。
「……カンテラ失くしちゃった」
そう言うと、こてりとアリスに首を傾げられる。
まるで私が見ていた白昼夢のようだったが、手首には確かに宝石が二つに減ったブレスレットが光っていた。
……まあ、ヒロインと王子が私をそっちのけで愛し合い始めたら孔雀でも出してエレクトリカルパレードを目の前で踊ったらモブ落ちは免れるかもしれない。
とりあえず、願いは死なないことを考えたらあと一度だけ使える。
それを使うのはきっと貴族院の生活の中でだろう。
「……切り札、になるのかしらこれは?」
そっと袖の中に腕輪を押し込んだ。
壁に乱雑に書かれたように見える金色のインクは、波紋のように揺らめいても見える。
それは確かに力を感じさせるものだった。
私はゆっくりと手を伸ばして、あと少しで魔法陣に触れる、というところでつばを飲み込んだ。
本当に悪魔がいるというのなら、『アデイル』はどんな気持ちで契約をしたのだろう。
そして、悪魔の契約というのなら、何か代価のようなものはあるのだろうか。
「…とはいえ、ここから出られる算段もないし…ね」
えい、と自分の中では声を上げて魔法陣に触れる。
その瞬間、ゆらゆらと揺らめいていた金色が一瞬で硬直した。
それからぐにゃりと歪み、文字が回りだす。
「汝 何を求めるか」
「汝 何を欲するか」
不思議なことに、魔法陣自体は目の前にあるのに、声が右から左から聞こえてくる。
まるで囁くように、右からは男の声が、左からは女の声が、重なり絡まるように耳の中に落ちる。
その声にいざなわれるように、私は叫んだ。
「私、わたしが欲しいのは、モブじゃない人生!」
世界的にはモブでもいいけどシステム的にはモブじゃないやつ!と細かい注文を付けて。
「―――もぶじゃないじんせい」
一気に左右から聞こえてくる声のテンションが落ちた。
「永遠の命ではなく?」
「憎い者の死ではなく?」
「愛」「金」「名誉」「知恵」
様々な欲を煽る言葉がささやきかけてくる。
けれど、どれもこれも顔なし人間が得たところでお笑い草なものばかりだ。
「私は私の顔を失いたくないの!ここで人生やるって決めたんだから!」
もはや囂々と渦巻くような声に対抗するように強く強く叫ぶ。
あと二年の猶予は長いようだが一瞬だ。
悪魔だろうが何だろうが、もう問題ない。
へいかもん、ともう一度呼ぼうとした時だった。
「――――定義が足りません」
しゅるり、と金色の魔方陣が渦巻き、中から美少年が現れた。
「……誰?」
「この魔法陣の主というか、端的に言えば悪魔なんですけども…」
そう言う少年の頭からは確かに一対のねじれたヤギの角が生えている。
黒髪に、黒の瞳。
すっと通った鼻筋に、瞳はやや大きく垂れ目で、いかにも庇護欲をそそる顔立ちをしている。
現代日本にいた私からすれば見慣れ切った色合いだが、この世界においてはあまり見かけない色合いだ。
黒のドレスシャツにパンツを履いた姿は全身が黒ずくめで怪しく見えるはずなのに、どこかきゃしゃで上品な印象だ。
それが困ったように手もみをしながら、私にもたれかかってくる。
「本当に富も名誉も愛もいらないんですか?」
ちょっとしたキャッチセールスだ。
耳に溶かし込まれた甘い声にざわっと背筋が騒めく。こてりと傾げられた首の角度もまあ完璧である。
この世界の住人は全体的に顔がいいことを理解している。
「い、らない」
顔を見るとちょっと揺らぎそうだったので全力で顔をそむける。
そうすると悪魔(暫定)がしょんぼりとした声で言った。
「そうですか…、頼まれたものにはお答えする、そして願いをかなえたら代償をいただくのが僕たちの勤めなんですけど…」
あなたの定義する願い事はちょっとややこしすぎます、と言われるとまあそれはそうだろうと思う。
そもそもがメタ的な願い事だし、この世界の住人が理解できない可能性があるといわれれば確かにそうだ。
「じゃあ、とりあえずここから私の図書室に戻してくれる?」
「悪魔との契約をそんな軽い願い事でされると困ります!」
「そしたら代償も少なくて済むんじゃないの」
「だからそれが困るんですよ!」
もっと分かりやすく端的に願い事はお願いします!
そう言うと、少年は私の手首をぎゅっとつかみ、何事かを唱えた。
「ひゃっ!?」
氷のように冷たい手。
何事かと驚いたのもつかの間、あの魔法陣と同じ金色をしたブレスレットが私の腕に巻き付いていた。
「応急措置的なものですけど…三つ、それに願い事ができます。魔法と同じようなものだと思ってください。た・だ・し効果が明確に想像できるものかつ、複数回数の行使ができるので、あまり壮大な願い事はできませんからね」
ぴっぴ、と手で伸ばされたそのブレスレットには三つの宝石がはまっている。赤色、紫色、青色の宝石が放つ光はどこかとろりとしてまがまがしい。
「願いを聞くだけでかなわないとか?」
「悪魔をなんだと思ってるんですか!?」
私の言葉に少年ががっとこちらを向く。
黒い目がキラキラしていて、見た目だけならとても愛らしい。
「全部終わったらきっちりかっちりお命ちょうだいしますから!」
にっこり。
美しい笑顔でそんなことをのたまった少年はあっさりとまた魔法陣に手を伸ばして消えてしまう。
「クーリングオフで!」
私の最後の言葉には、
「理解できませんそんな言葉!」
という返事だけが帰ってきた。
のろいの うでわ を てにいれた!
そんな文言が頭に駆け巡る。留め金を探してみるが、どこにも見当たらない。
マジもんの呪いの腕輪じゃないかと思いながら、とりあえず「何事もなかったことにして図書室に戻りたい…」と呟いてみた。
本当にそれでいいんですか!?とまたどこからか少年の声が聞こえた気がしたが。
瞬きをする間に私は図書室の、いつもの椅子に腰かけていた。
アリスの注いだ紅茶はまだ湯気が立っている。
「……カンテラ失くしちゃった」
そう言うと、こてりとアリスに首を傾げられる。
まるで私が見ていた白昼夢のようだったが、手首には確かに宝石が二つに減ったブレスレットが光っていた。
……まあ、ヒロインと王子が私をそっちのけで愛し合い始めたら孔雀でも出してエレクトリカルパレードを目の前で踊ったらモブ落ちは免れるかもしれない。
とりあえず、願いは死なないことを考えたらあと一度だけ使える。
それを使うのはきっと貴族院の生活の中でだろう。
「……切り札、になるのかしらこれは?」
そっと袖の中に腕輪を押し込んだ。
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