75 / 117
〜兄弟の絆〜
イスリの悪魔
しおりを挟む
「おい! 早く! まだか?」
ダンテは逸る気持ちを抑えられず仲間に聞いた。
支給されたばかりの新品の防具に身をつつみ一刻も早くギルティアのエルフ達と戦えることを心待ちにしていた。今日はそんなダンテの初陣の日だった。
ダンテには類まれな剣の素質があり、小さい頃から剣の試合で人に負けたことが無かった。そのため周りから剣豪と呼ばれていた。そんなダンテは自分は兵士になるべくして生まれてきたと思い自ら望んでルーン大国の兵士に入隊した。しかし、兵士になることを姉のミラには猛反対された。
ダンテの両親は数年前に亡くなった。その為、姉のミラと二人暮らしだった。ダンテは兵士になって出世して給金をいっぱいもらって早く姉に楽をさせてやりたかった。だから姉の反対を押し切って、入隊のできる15歳になってすぐに軍隊に入隊してルーンの兵士になった。
ダンテがイライラしていると年配の兵士が若い兵士をなだめるように言った。
「待てよ若いの、俺達は後方支援の命令だから、手柄は諦めろ」
「畜生! もっと前線で戦いたかったのに!」
「そんなに残念がることは無いよ」
ダンテたちのいる部隊は後方の補給部隊の防衛が主な仕事だった。いわゆる後方支援と呼ばれるものなので前線で戦うことは許されなかった。
しばらくするとグラナダにいるギルティアたちが撤退しているとの情報が入ってきた。
「撤退だと? ふざけるな! これじゃ誰とも戦えないじゃないか」
「はは、良いじゃねえか! 敵が居なくなってるんじゃ、誰も手柄を取れないから問題ないさ」
誰も居なくなった町を攻略しても意味がない。ましてや首領も兵士もいないので当然誰も名を上げることはできない。
「なんでこんな町を攻略したんだよ」
ダンテは年配の兵士に聞いてみた。このグラナダという町よりも先にボルダーと呼ばれる敵の前線基地を叩くほうが先だろうとダンテは思っていた。
「グラナダよりも先にボルダーを攻撃するほうが良かったのに」
「そのボルダーを攻撃するには、先にグラナダを潰す必要があったんだよ」
「なんでだよ? わけがわからない」
「ボルダーにはイスリの悪魔がいるらしい」
「イスリの悪魔だと?」
イスリの悪魔とは、ルーン大国の民に代々語り継がれている話である。50年前にイスリというギルティアの小さな村にルーン大国の一個小隊が攻め入ったが、一人のエルフに全滅させられたという話だった。しかもそのエルフは五歳にも満たない子供のエルフだったという信じ硬い話だった。そのイスリという村の名前を取ってその少年をイスリの悪魔と呼ぶようになった。
その子供は今はどうしてるか知らないが、ルーン大国の民はこのことを油断大敵のように使用している。エルフは子供で一人だからといって油断するなという教訓としてルーン大国の民に根付いていた。
「そんなのただのホラ話だろ」
「それがそうじゃないかもしれない。最近ボルダーに居るのを見た、という話がある」
そう言うと年配の兵士はダンテに顔を近づけて怖い顔をしてボソッと話した。
「いいか? どうやらそいつは金髪で髪の長いエルフらしいから、もしそんなエルフにあったら戦わずに逃げろよ」
「ふん! そんなヤツ俺が斬り殺してやるよ」
「ガキが! 威勢がいいな」
ダンテたちが話していると数人の兵士たちが目の前を慌てて走り去るのが見えた。
「退避ーーー!! 退避ーーー!!」
大勢の兵士が叫びながら目の前を走って通り過ぎていった。
「どうした? 何があった?」
走る兵士を捕まえて何があったか聞くとイスリが、と言った。
「何?」
「あ……悪魔だ。イスリの悪魔が出た」
「は? 何を言ってんだ?」
「あ……あれは本物だ。お前も早く逃げろ!」
兵士の必死の形相にダンテも少し怖くなった。
「おい! ダンテ! 本部から正式に撤退命令がでた。俺たちも早くここから離れるぞ!」
「なんだと? 俺はまだ戦っていない」
「仕方ないだろ、相手はイスリの悪魔だ」
ダンテは上官の命令に納得がいかなかった。せっかくルーンの兵士になって初陣の日に何もできない。これでは兵士として出世すると誓った自分が情けなさすぎる。せめてそのイスリの悪魔というエルフを見てみたい。その思いがダンテの頭に浮かんできた。
ダンテは決心すると一人ヒロタ川に向かってあるき出した。
「おい! ダンテ! どこに行くんだ?」
上官が気づいて叫び声を挙げたが、上官の声はすでにダンテには届いていなかった。
(次にボルダーを攻撃するときのためにも、イスリの悪魔をこの目で見ておかないと)
ダンテは撤退する兵士とは逆に一人ヒロタ川へと向かっていった。ヒロタ川に近づくにつれて徐々に兵士の数が減っていくのが、少し心細く感じた。そんなことよりも悪魔をこの目で見てみたい、その思いだけでどんどん北上していった。
ヒロタ川が見えた時、川の中央に五匹の大きなドラゴンが見えた。
(なんだ? あれは?)
ドラゴンのような怪物の近くに髪の長い金髪のエルフが見えた。
(あいつが、イスリの悪魔か?)
悪魔と言われていたので、どんなに怖そうな顔をしているのかと思っていたが、想像と全然違っていた。
ダンテが川の近くを見ると何人か勇敢な兵士がドラゴンに立ち向かっているのが見えたが、すぐにドラゴンの吐く水流にひとたまりもなく吹き飛ばされていた。
(あれは絶対に敵わない)
ダンテは本能的にそう思った。
(次にあった時は絶対に俺が勝ってやるからな)
ダンテはマルクスの姿を目に焼き付けると撤退した。
◇
『ゴ・ゴ・ゴ・・・』
マルクスによって召喚されたオルトロスは徐々に恐ろしいドラゴンの形から水柱に変身してやがて水しぶきとなって消えてしまった。マルクスはルーンの兵士が撤退したのを見届けると召喚獣を消した。
「お前は何者だ?」
メル―サはマルクスがただのもではないと思って聞いた。
「ああ、ただのギルティークラウンだよ」
「ウソつけ! ただのクラウンには見えないな」
メル―サは怪しいやつを見る目でマルクスを凝視した。
「ルーンの奴らがイスリと言っていたが?」
「イスリ? イスリ村のことか? 随分昔に無くなったと聞いたが?」
「お前はイスリ村の生き残りか?」
メルーサの隊員の一人がマルクスに詰め寄った。
「悪いが、イスリ村のことは話したくない」
マルクスは悲しい顔で答えた。
「あんたはどうして撤退命令が出ていたのに町を守ったんだ?」
今度はルディーがマルクスに聞いてきた。
「ギルティアの民を守るのが俺たち兵士の役目だろ」
「そ、それは……」
ルディーはマルクスに言われて口ごもった。
「母親を大切にしろよ」
「あ、あんたやっぱり……」
マルクスがボソリと言った一言にルディーだけが反応した。
「よし! 引き上げるぞ!」
マルクスが言うとメル―サが反論した。
「その前に」
メルーサはマルクスの怪我をした右腕を掴むと、この傷を直さないとね、と言って笑った。
マルクスたちはルーン大国からグラナダの町を守ることができた。
◇
司令室のデスクの上でグラナダの攻防戦の報告書を見ながら男はイライラをつのらせていた。白髪のオールバックにがっしりした男は情報司令部の司令隊長のデミタスだった。
デミタスのイライラの原因はギルティークラウンのマルクスだった。グラナダの町に撤退命令を出せば仲間の家族を救うためにあのバカは自分を犠牲にするだろうと思っていた。
デミタスの思惑どおりにマルクスはひとりでルーンの兵士に立ち向かっていった。ここまではデミタスの想定通りだったが、あろうことか本当にルーン大国の兵士を退けてしまうとは思ってもいなかった。
(こんなはずでは無かった)
いつの間にか報告書を持つ手に力がこみ上げてきて、破れそうになった時、報告書の中の一文に目が止まった。そこにはマルクスはオルトロスを召喚させたと書いていた。それを見た瞬間逆に笑いがこみ上げた。自分の睨んだ通り、これでマルクスは勇者の神格スキルを持っていることがわかった。
イスリ村で起こったことは、ルーン大国では有名な話しだったが、ギルティアではあまり詳しく知られていなかった。デミタスは情報司令部の司令隊長という立場を悪用して、知り得た情報だった。その情報にはイスリ村の少年がオルトロスを召喚したのを目撃したとの情報があったので、数年前から少年の情報を調べてマルクスを突き止めギルティーに勧誘した。
デミタスはマルクスが邪魔だった、自分を殺せる可能性があるのは勇者のスキルを持つマルクスだけだった。そのためにマルクスを一番死亡率の高い最前線の基地に移動させた。
(まあいい、どうせいつかはルーンの奴らにやられて戦死するだろう)
デミタスはそう思うとまた笑いがこみ上げてきた。
ダンテは逸る気持ちを抑えられず仲間に聞いた。
支給されたばかりの新品の防具に身をつつみ一刻も早くギルティアのエルフ達と戦えることを心待ちにしていた。今日はそんなダンテの初陣の日だった。
ダンテには類まれな剣の素質があり、小さい頃から剣の試合で人に負けたことが無かった。そのため周りから剣豪と呼ばれていた。そんなダンテは自分は兵士になるべくして生まれてきたと思い自ら望んでルーン大国の兵士に入隊した。しかし、兵士になることを姉のミラには猛反対された。
ダンテの両親は数年前に亡くなった。その為、姉のミラと二人暮らしだった。ダンテは兵士になって出世して給金をいっぱいもらって早く姉に楽をさせてやりたかった。だから姉の反対を押し切って、入隊のできる15歳になってすぐに軍隊に入隊してルーンの兵士になった。
ダンテがイライラしていると年配の兵士が若い兵士をなだめるように言った。
「待てよ若いの、俺達は後方支援の命令だから、手柄は諦めろ」
「畜生! もっと前線で戦いたかったのに!」
「そんなに残念がることは無いよ」
ダンテたちのいる部隊は後方の補給部隊の防衛が主な仕事だった。いわゆる後方支援と呼ばれるものなので前線で戦うことは許されなかった。
しばらくするとグラナダにいるギルティアたちが撤退しているとの情報が入ってきた。
「撤退だと? ふざけるな! これじゃ誰とも戦えないじゃないか」
「はは、良いじゃねえか! 敵が居なくなってるんじゃ、誰も手柄を取れないから問題ないさ」
誰も居なくなった町を攻略しても意味がない。ましてや首領も兵士もいないので当然誰も名を上げることはできない。
「なんでこんな町を攻略したんだよ」
ダンテは年配の兵士に聞いてみた。このグラナダという町よりも先にボルダーと呼ばれる敵の前線基地を叩くほうが先だろうとダンテは思っていた。
「グラナダよりも先にボルダーを攻撃するほうが良かったのに」
「そのボルダーを攻撃するには、先にグラナダを潰す必要があったんだよ」
「なんでだよ? わけがわからない」
「ボルダーにはイスリの悪魔がいるらしい」
「イスリの悪魔だと?」
イスリの悪魔とは、ルーン大国の民に代々語り継がれている話である。50年前にイスリというギルティアの小さな村にルーン大国の一個小隊が攻め入ったが、一人のエルフに全滅させられたという話だった。しかもそのエルフは五歳にも満たない子供のエルフだったという信じ硬い話だった。そのイスリという村の名前を取ってその少年をイスリの悪魔と呼ぶようになった。
その子供は今はどうしてるか知らないが、ルーン大国の民はこのことを油断大敵のように使用している。エルフは子供で一人だからといって油断するなという教訓としてルーン大国の民に根付いていた。
「そんなのただのホラ話だろ」
「それがそうじゃないかもしれない。最近ボルダーに居るのを見た、という話がある」
そう言うと年配の兵士はダンテに顔を近づけて怖い顔をしてボソッと話した。
「いいか? どうやらそいつは金髪で髪の長いエルフらしいから、もしそんなエルフにあったら戦わずに逃げろよ」
「ふん! そんなヤツ俺が斬り殺してやるよ」
「ガキが! 威勢がいいな」
ダンテたちが話していると数人の兵士たちが目の前を慌てて走り去るのが見えた。
「退避ーーー!! 退避ーーー!!」
大勢の兵士が叫びながら目の前を走って通り過ぎていった。
「どうした? 何があった?」
走る兵士を捕まえて何があったか聞くとイスリが、と言った。
「何?」
「あ……悪魔だ。イスリの悪魔が出た」
「は? 何を言ってんだ?」
「あ……あれは本物だ。お前も早く逃げろ!」
兵士の必死の形相にダンテも少し怖くなった。
「おい! ダンテ! 本部から正式に撤退命令がでた。俺たちも早くここから離れるぞ!」
「なんだと? 俺はまだ戦っていない」
「仕方ないだろ、相手はイスリの悪魔だ」
ダンテは上官の命令に納得がいかなかった。せっかくルーンの兵士になって初陣の日に何もできない。これでは兵士として出世すると誓った自分が情けなさすぎる。せめてそのイスリの悪魔というエルフを見てみたい。その思いがダンテの頭に浮かんできた。
ダンテは決心すると一人ヒロタ川に向かってあるき出した。
「おい! ダンテ! どこに行くんだ?」
上官が気づいて叫び声を挙げたが、上官の声はすでにダンテには届いていなかった。
(次にボルダーを攻撃するときのためにも、イスリの悪魔をこの目で見ておかないと)
ダンテは撤退する兵士とは逆に一人ヒロタ川へと向かっていった。ヒロタ川に近づくにつれて徐々に兵士の数が減っていくのが、少し心細く感じた。そんなことよりも悪魔をこの目で見てみたい、その思いだけでどんどん北上していった。
ヒロタ川が見えた時、川の中央に五匹の大きなドラゴンが見えた。
(なんだ? あれは?)
ドラゴンのような怪物の近くに髪の長い金髪のエルフが見えた。
(あいつが、イスリの悪魔か?)
悪魔と言われていたので、どんなに怖そうな顔をしているのかと思っていたが、想像と全然違っていた。
ダンテが川の近くを見ると何人か勇敢な兵士がドラゴンに立ち向かっているのが見えたが、すぐにドラゴンの吐く水流にひとたまりもなく吹き飛ばされていた。
(あれは絶対に敵わない)
ダンテは本能的にそう思った。
(次にあった時は絶対に俺が勝ってやるからな)
ダンテはマルクスの姿を目に焼き付けると撤退した。
◇
『ゴ・ゴ・ゴ・・・』
マルクスによって召喚されたオルトロスは徐々に恐ろしいドラゴンの形から水柱に変身してやがて水しぶきとなって消えてしまった。マルクスはルーンの兵士が撤退したのを見届けると召喚獣を消した。
「お前は何者だ?」
メル―サはマルクスがただのもではないと思って聞いた。
「ああ、ただのギルティークラウンだよ」
「ウソつけ! ただのクラウンには見えないな」
メル―サは怪しいやつを見る目でマルクスを凝視した。
「ルーンの奴らがイスリと言っていたが?」
「イスリ? イスリ村のことか? 随分昔に無くなったと聞いたが?」
「お前はイスリ村の生き残りか?」
メルーサの隊員の一人がマルクスに詰め寄った。
「悪いが、イスリ村のことは話したくない」
マルクスは悲しい顔で答えた。
「あんたはどうして撤退命令が出ていたのに町を守ったんだ?」
今度はルディーがマルクスに聞いてきた。
「ギルティアの民を守るのが俺たち兵士の役目だろ」
「そ、それは……」
ルディーはマルクスに言われて口ごもった。
「母親を大切にしろよ」
「あ、あんたやっぱり……」
マルクスがボソリと言った一言にルディーだけが反応した。
「よし! 引き上げるぞ!」
マルクスが言うとメル―サが反論した。
「その前に」
メルーサはマルクスの怪我をした右腕を掴むと、この傷を直さないとね、と言って笑った。
マルクスたちはルーン大国からグラナダの町を守ることができた。
◇
司令室のデスクの上でグラナダの攻防戦の報告書を見ながら男はイライラをつのらせていた。白髪のオールバックにがっしりした男は情報司令部の司令隊長のデミタスだった。
デミタスのイライラの原因はギルティークラウンのマルクスだった。グラナダの町に撤退命令を出せば仲間の家族を救うためにあのバカは自分を犠牲にするだろうと思っていた。
デミタスの思惑どおりにマルクスはひとりでルーンの兵士に立ち向かっていった。ここまではデミタスの想定通りだったが、あろうことか本当にルーン大国の兵士を退けてしまうとは思ってもいなかった。
(こんなはずでは無かった)
いつの間にか報告書を持つ手に力がこみ上げてきて、破れそうになった時、報告書の中の一文に目が止まった。そこにはマルクスはオルトロスを召喚させたと書いていた。それを見た瞬間逆に笑いがこみ上げた。自分の睨んだ通り、これでマルクスは勇者の神格スキルを持っていることがわかった。
イスリ村で起こったことは、ルーン大国では有名な話しだったが、ギルティアではあまり詳しく知られていなかった。デミタスは情報司令部の司令隊長という立場を悪用して、知り得た情報だった。その情報にはイスリ村の少年がオルトロスを召喚したのを目撃したとの情報があったので、数年前から少年の情報を調べてマルクスを突き止めギルティーに勧誘した。
デミタスはマルクスが邪魔だった、自分を殺せる可能性があるのは勇者のスキルを持つマルクスだけだった。そのためにマルクスを一番死亡率の高い最前線の基地に移動させた。
(まあいい、どうせいつかはルーンの奴らにやられて戦死するだろう)
デミタスはそう思うとまた笑いがこみ上げてきた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜
具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです
転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!?
肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!?
その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。
そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。
前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、
「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。
「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」
己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、
結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──!
「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」
でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……!
アホの子が無自覚に世界を救う、
価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
【完結】異世界リメイク日和〜おじいさん村で第二の人生はじめます〜
天音蝶子(あまねちょうこ)
ファンタジー
壊れた椅子も、傷ついた心も。
手を動かせば、もう一度やり直せる。
——おじいさん村で始まる、“優しさ”を紡ぐ異世界スローライフ。
不器用な鍛冶師と転生ヒロインが、手仕事で未来をリメイクしていく癒しの日々。
今日も風の吹く丘で、桜は“ここで生きていく”。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる