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異世界惑星探求編
アークガルドの戦い②
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聖騎士団の団長のミロードはアークガルド城から出て聖騎士たちに隊列を組むように命令を下した。ロマネスの進言通り、目の前の平原に魔物の大群が隊列を組んでいた。
(後少し戦闘準備が遅れていたら壊滅的な被害が出ていたかもしれんな)
ミロードは魔物の大群を見つめてそう思った。
「ミロード団長、ロマネス殿の言う通り魔物の大群がこんな近くまで進軍していましたね」
部下の言葉にミロードもそうだな、と言った。
「まあ、魔物の進軍に気づいたことは誉めてやろう。だが、それだけだ我々は最前線で隊列を組んでいるがあれを見ろ」
ミロードがアークガルド城の城壁を指さした。城壁の上に薔薇十字騎士団の旗が立っており、ロマネスと配下の騎士達がいた。
「薔薇十字騎士団のお嬢さんは、城壁の上で監視しているだけだ。こちらが危なくなっても援軍は期待できないぞ」
ミロードがそう言うと聖騎士たちにドット笑いが漏れた。
両軍の睨み合いが暫く続いたが、突然その時は来た。雄叫びを上げながら魔物の大群が突っ込んできた。ロマネスはアークガルド城の城壁から戦況を見ていた。右側の小隊の戦況が悪いと思い薔薇十字団の兵に右の小隊の加勢を命令して立て直しを図った。また、左側の小隊を下がらせ敵が突っ込んできたところで弓兵に弓を雨のようにふらせ敵を撃沈させた。
ロマネスの的確な指示により戦況が、段々と優位になってくるのが分かった。
自分たちが苦しい時に味方の援護があり、ここぞという時に的確に弓矢で敵兵を倒してくれるのは、最前線で戦うミロードたちにも伝わっていき兵士の士気が徐々に上がってくるのが分かった。
一方でグルタニア魔王国軍に指揮をするものはおらず、各々が勝手に考えて判断しているので、アークガルド兵に一方的にやられている状況が続いていた。
「いけるぞ! このまま踏ん張れ!!」
「誰が指揮してるんだ?」
「薔薇十字騎士団のロマネス隊長らしいぞ」
「何? こんな才能があったのか。いいだろう少しだけ見直してやるよ」
ミロードはそういうと城壁で指揮しているロマネスを見た。
ゾルゲルは目の前で起こっていることが信じられなかった。
「どういうことだ!!」
芳しくない戦況を見てゾルゲルは怒鳴った。
「こちらの方が圧倒的な数なのに!!」
「あちらには凄腕の指揮官がいるようだな」
グロリアが冷静に答えた。
「あの城壁から戦況を見て的確に指揮している者がいるようだな」
「なんだと? それでは奥の手を出すか」
ゾルゲルはニヤリと笑って、城壁をぶっ壊してやる、と言って側近に命令した。
「ストーンゴーレムを出陣させろ!!」
ロマネスの活躍により、兵士たちの士気はこれ以上ないくらい上がっていた。
「この調子で行けば勝てるぞーー!!」
ロマネスは大声で叫んで兵士を鼓舞した、その時、『ドガーン!!』轟音と共に近くの城壁の一部が砕け散った。ロマネスが見ると轟音の正体は大きな岩だった。
「ギャーー!! ウアーーー!!」
何名かの兵士の叫び声が聞こえてきた。ロマネスは叫び声のした方を見ると兵士が大岩の下敷きになっていた。大岩の飛んできた方向を見ると大きな石の人形がいた。ストーンゴーレムだった。五メートルは有ろうかというほど大きなストーンゴーレムは軽々と大岩を投げながらこちらに近づいてきた。
ロマネスはすぐに弓兵に爆弾矢をつけてストーンゴーレムに攻撃するように命じた。爆弾矢はストーンゴーレムに命中して激しく爆発したが、多少動きが鈍くなるだけでこれといった効果は無かった。ロマネスは爆弾矢ではこれ以上の効果は期待できないと思い、他にストーンゴーレムを倒す方法を考えた。
(あれを倒すには投石器しかない)
そう考えたロマネスは、城壁に設置されていた投石器に向かって走り出した。
(あと少し……)
ロマネスと投石器の距離があと1メートルのところで、ストーンゴーレムの投げた岩が投石器に当たり、投石器は粉々に破壊された。ロマネスはガクッと膝から崩れ落ちて粉々に破壊された投石器の残骸を見て呆然とした。
(これ以外にストーンゴーレムを倒せる武器があるのか?)
ロマネスがそう考えていると、あぶない!!、という声がしたので見上げると大岩が自分めがけて飛んできていた。
(だめだ! ぶつかる!!)
ロマネスは震えながら観念して目を閉じていた。
「全く。こんなところでボーッと突っ立ってんじゃないよ」
ロマネスは声のする方を見た。大きな背中が目の前にあった。大きな背中の男はロマネスに飛んできた大岩を受け止めるとストーンゴーレムに投げ返した。大きな背中の男は強人族の周だった。
「ロマネスこの前の礼を返すぜ!」
ロマネスは立ち上がり城壁から辺りを見て驚いた。そこには大勢の強人族の兵士たちが集結していた。大きな恐竜に乗った者や大きな刀を持った兵士もいて心強い援軍が到着した。
周は城壁に立ち大声で叫んだ。
「強人族の戦士たちよ! 今こそ我らの力を示すときぞーーーーーーーーー!!!! グルタニアの魔物どもを蹴散らしてやれーーーーーーーーー!!!!!」
『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーー!!!!』
周が叫ぶと同時に強人族の戦士達が一斉に魔物に突っ込んだ。飛んでくる大岩は強人族の操る恐竜により城壁にぶつかる前に弾き返していった。また、強人族の操るブラキオサウルスの尻尾の薙ぎ払いにより、あれほど強かったストーンゴーレムも粉々に粉砕された。強人族の襲来にグルタニアの魔物は一気に総崩れになっていった。
「どうなってるんだ!! 強人族は根絶やしにしたのではなかったのか?」
ゾルゲルは怒りに満ちた顔でグロリアに聞いた。グロリアは黙ったまま何も答えようとしなかった。そのことがゾルゲルの怒りに拍車をかけた。
「どうしてくれる。これで我が軍は壊滅してしまうぞ! なんとか言ったらどうだ……グォ!」
グロリアの拳がゾルゲルの胴体を貫通していた。グロリアは血まみれの腕をゾルゲルから引き抜いた。ゾルゲルの体がドサっと床に転がった。
「ゾ……ゾルゲル様ー! グァー!!」
グロリアはゾルゲルの側近達も手にかけた。あっという間に死体の山ができた。
「はあ……使えない奴らだったな」
「これからどうする?」
グロリアは仲間に今後のことを聞かれた。
「こうなったら、我々の手でアークガルドを滅ぼすしかないな」
そう言うとグロリアは仲間に向かって悪魔の命令を下した。
「持ってきたバトルモービルを全機投入しろ! 宇宙船でアークガルド城を砲撃するぞ。全員派手に暴れまわってやれ!!」
(後少し戦闘準備が遅れていたら壊滅的な被害が出ていたかもしれんな)
ミロードは魔物の大群を見つめてそう思った。
「ミロード団長、ロマネス殿の言う通り魔物の大群がこんな近くまで進軍していましたね」
部下の言葉にミロードもそうだな、と言った。
「まあ、魔物の進軍に気づいたことは誉めてやろう。だが、それだけだ我々は最前線で隊列を組んでいるがあれを見ろ」
ミロードがアークガルド城の城壁を指さした。城壁の上に薔薇十字騎士団の旗が立っており、ロマネスと配下の騎士達がいた。
「薔薇十字騎士団のお嬢さんは、城壁の上で監視しているだけだ。こちらが危なくなっても援軍は期待できないぞ」
ミロードがそう言うと聖騎士たちにドット笑いが漏れた。
両軍の睨み合いが暫く続いたが、突然その時は来た。雄叫びを上げながら魔物の大群が突っ込んできた。ロマネスはアークガルド城の城壁から戦況を見ていた。右側の小隊の戦況が悪いと思い薔薇十字団の兵に右の小隊の加勢を命令して立て直しを図った。また、左側の小隊を下がらせ敵が突っ込んできたところで弓兵に弓を雨のようにふらせ敵を撃沈させた。
ロマネスの的確な指示により戦況が、段々と優位になってくるのが分かった。
自分たちが苦しい時に味方の援護があり、ここぞという時に的確に弓矢で敵兵を倒してくれるのは、最前線で戦うミロードたちにも伝わっていき兵士の士気が徐々に上がってくるのが分かった。
一方でグルタニア魔王国軍に指揮をするものはおらず、各々が勝手に考えて判断しているので、アークガルド兵に一方的にやられている状況が続いていた。
「いけるぞ! このまま踏ん張れ!!」
「誰が指揮してるんだ?」
「薔薇十字騎士団のロマネス隊長らしいぞ」
「何? こんな才能があったのか。いいだろう少しだけ見直してやるよ」
ミロードはそういうと城壁で指揮しているロマネスを見た。
ゾルゲルは目の前で起こっていることが信じられなかった。
「どういうことだ!!」
芳しくない戦況を見てゾルゲルは怒鳴った。
「こちらの方が圧倒的な数なのに!!」
「あちらには凄腕の指揮官がいるようだな」
グロリアが冷静に答えた。
「あの城壁から戦況を見て的確に指揮している者がいるようだな」
「なんだと? それでは奥の手を出すか」
ゾルゲルはニヤリと笑って、城壁をぶっ壊してやる、と言って側近に命令した。
「ストーンゴーレムを出陣させろ!!」
ロマネスの活躍により、兵士たちの士気はこれ以上ないくらい上がっていた。
「この調子で行けば勝てるぞーー!!」
ロマネスは大声で叫んで兵士を鼓舞した、その時、『ドガーン!!』轟音と共に近くの城壁の一部が砕け散った。ロマネスが見ると轟音の正体は大きな岩だった。
「ギャーー!! ウアーーー!!」
何名かの兵士の叫び声が聞こえてきた。ロマネスは叫び声のした方を見ると兵士が大岩の下敷きになっていた。大岩の飛んできた方向を見ると大きな石の人形がいた。ストーンゴーレムだった。五メートルは有ろうかというほど大きなストーンゴーレムは軽々と大岩を投げながらこちらに近づいてきた。
ロマネスはすぐに弓兵に爆弾矢をつけてストーンゴーレムに攻撃するように命じた。爆弾矢はストーンゴーレムに命中して激しく爆発したが、多少動きが鈍くなるだけでこれといった効果は無かった。ロマネスは爆弾矢ではこれ以上の効果は期待できないと思い、他にストーンゴーレムを倒す方法を考えた。
(あれを倒すには投石器しかない)
そう考えたロマネスは、城壁に設置されていた投石器に向かって走り出した。
(あと少し……)
ロマネスと投石器の距離があと1メートルのところで、ストーンゴーレムの投げた岩が投石器に当たり、投石器は粉々に破壊された。ロマネスはガクッと膝から崩れ落ちて粉々に破壊された投石器の残骸を見て呆然とした。
(これ以外にストーンゴーレムを倒せる武器があるのか?)
ロマネスがそう考えていると、あぶない!!、という声がしたので見上げると大岩が自分めがけて飛んできていた。
(だめだ! ぶつかる!!)
ロマネスは震えながら観念して目を閉じていた。
「全く。こんなところでボーッと突っ立ってんじゃないよ」
ロマネスは声のする方を見た。大きな背中が目の前にあった。大きな背中の男はロマネスに飛んできた大岩を受け止めるとストーンゴーレムに投げ返した。大きな背中の男は強人族の周だった。
「ロマネスこの前の礼を返すぜ!」
ロマネスは立ち上がり城壁から辺りを見て驚いた。そこには大勢の強人族の兵士たちが集結していた。大きな恐竜に乗った者や大きな刀を持った兵士もいて心強い援軍が到着した。
周は城壁に立ち大声で叫んだ。
「強人族の戦士たちよ! 今こそ我らの力を示すときぞーーーーーーーーー!!!! グルタニアの魔物どもを蹴散らしてやれーーーーーーーーー!!!!!」
『ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオーーーーーーーー!!!!』
周が叫ぶと同時に強人族の戦士達が一斉に魔物に突っ込んだ。飛んでくる大岩は強人族の操る恐竜により城壁にぶつかる前に弾き返していった。また、強人族の操るブラキオサウルスの尻尾の薙ぎ払いにより、あれほど強かったストーンゴーレムも粉々に粉砕された。強人族の襲来にグルタニアの魔物は一気に総崩れになっていった。
「どうなってるんだ!! 強人族は根絶やしにしたのではなかったのか?」
ゾルゲルは怒りに満ちた顔でグロリアに聞いた。グロリアは黙ったまま何も答えようとしなかった。そのことがゾルゲルの怒りに拍車をかけた。
「どうしてくれる。これで我が軍は壊滅してしまうぞ! なんとか言ったらどうだ……グォ!」
グロリアの拳がゾルゲルの胴体を貫通していた。グロリアは血まみれの腕をゾルゲルから引き抜いた。ゾルゲルの体がドサっと床に転がった。
「ゾ……ゾルゲル様ー! グァー!!」
グロリアはゾルゲルの側近達も手にかけた。あっという間に死体の山ができた。
「はあ……使えない奴らだったな」
「これからどうする?」
グロリアは仲間に今後のことを聞かれた。
「こうなったら、我々の手でアークガルドを滅ぼすしかないな」
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