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第一章
14.変化
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「あたくしのような嫌がらせをしていた人間を命懸けで助けてくださるなんて、ディアリア様は信じられないくらい器の大きな方ですわ」
目の前には頬を赤らめてひたすら賛辞を並べる少女。茶色い髪を三つ編みでひとつに纏めている彼女は、先日までジルニアに手を貸していて、最終的に私と同様殺されかけたスフレ・アライトだ。私はそんな彼女からアレクの件で敵意を込めた目でしか見られたことがなかったのだが、今は輝かんばかりの瞳を向けられている。憧憬、という言葉が相応しいだろうか。とにかくそんな顔をしている彼女は、本当にあのスフレ・アライトなのかと、
私は絶賛混乱中である。
「アレク、この子って本当にあの…?」
「あのアライト嬢です。俺が最後に見た時にはただあなたの身を案じている様子でしたが、数日経って変な方向に拗らせたみたいですね」
隣にいるアレクは澄ました顔である。
ここはアライト伯爵家の邸宅だ。先日の事件をきっかけに、アライト一家はここからだいぶ離れた保有地へと移り住むことに決めたらしい。最もアライト伯爵だけは仕事もあるし、王城のある首都と行き来することになるだろうけど。
アレクからは「今回の件でアルマース公爵に睨まれたでしょうし、家族の安全を取っての決断のようですよ」と聞いている。アライト嬢はきちんと親から愛されているようだ。
そして何故私がここにいるのかというと。首都を離れる前に、被害者である私に直接謝罪をしたいという申し出が彼らからあったのだ。アレクからは嫌なら断って良いと言われたのだが、すっかり別人のように反省していると聞いていたし、会ってみようと思ったのだ。
それはアライト嬢がどのくらい変わったのかという純粋な興味でもあったし、私の初反抗の『成果』である彼女をこの目で見ておきたいという不純な動機でもあった。
「(まさかここまで別人と化しているとは…)」
はじめは深く頭を下げて謝罪の言葉を述べてくれたアライト嬢を、きちんと反省しているようだと微笑ましく見ていたのだけど。何故かそのうち称賛の言葉を並べ立て始めた彼女に、最早遠い目をしていた。過大評価だと止めようとしても、それすら「何と謙虚なお方」などと言われたのでは閉口することしかできない。
最終的に、アレクが「そろそろお暇します」と切り上げるまでアライト嬢の誉め言葉は続いた。よくそこまで言葉が出てくるものだと、最終的には彼女の語彙力に感心してしまうくらいの時間だった。
「つ、疲れた…」
クリゾベリル邸の部屋―ご丁寧に1部屋用意してくれた―に戻ってすぐ、私は椅子にへたり込んだ。正面には褒め殺しをしてくる令嬢、隣にはニコニコと笑って私の反応を楽しむ性悪婚約者と、居心地の悪い空間に長時間いたのである。私はただ座っていただけだというのに、とんでもなく疲労がたまっていた。
「お疲れ様です、ディアリア様」
そうして力尽きた私の前に、ティーカップが差し出される。アレクが付けてくれたメイドの女性が準備してくれたようだ。名前はアガット。お礼を言って受け取ると、アガットは感じの良い笑顔を浮かべる。彼女は物静かな大人の女性だった。ただ笑顔だけはえくぼができるためか可愛らしいという印象を持っている。
「アレクは仕事に?」
「はい。今日も夜まで戻らないとのことです」
「そんな忙しいのに、アライト嬢の所まで付き合わせて悪いことしちゃったな」
ここ数日、アレクは仕事で遅くまで戻らない日が続いていた。おそらく、というかほぼ間違いなく、アルマース家関連で遁走しているようだ。当事者としては非常に申し訳ないし、彼には色々助けてもらっているので何か手伝えることはないかと申し出たのだが、「婚約者とはいえ、クリゾベリルの人間ではないディアにはお願いできません」と断られてしまった。その通りすぎて、それ以上何も言えなくなってしまった。家門の仕事的に、間違いなくおいそれと人に話せないような情報を扱っているだろうし。
「明日、ディアリア様と通学できるよう頑張っていらっしゃるようですよ」
「そんなことより自分の身を大事にしてほしいんだけど…」
ジルニアが起こした事件の後、アレクと正式に婚約を結ぶための手続きに少しの間、学園を休んでいた。それがようやくひと段落着いたので、明日は登校する日なのだ。
アレクが不在気味なので、魔法の練習もここ数日は自主練のみになっている。ちなみに媒介に使っていたサイズの合っていない指輪はあの騒動で紛失してしまったので、今はダイヤの装飾が付いたブレスレットを身に着けている。アレクが用意してくれたので、きちんとサイズの合っているものだ。何から何まで世話になりっぱなしである。
「私なら一人でも大丈夫だから、無理して付き添わなくて良いと伝えておいてもらえない?」
「承知しました。ただ、当主様自身がディアリア様と一緒にいることを望んでいるので、おそらく聞き入れられないと思いますよ」
「家に帰ればいつでも会えるじゃない…」
四六時中傍にいる必要は間違いなくないと思うのだけど。私が死にかけたことで、そのあたり過保護になっている気がする。
お茶をもう一口飲んで、ついため息をついてしまった。そんな私を見て、アガットは苦笑する。
「私としては当主様の行動を受け入れてくださるとありがたいです。以前とは変わって、ディアリア様と出会われてからは本当に楽しそうですから」
「以前?」
「はい。当主様は幼くして家門を継いでから、感情を表に出されなくなりました。いつしか思っていらっしゃることを悟らせないような、貼り付けたような笑みを浮かべていらっしゃることが当たり前になってしまったのです」
悲しそうにアガットが眉を下げる。口ぶりから、彼女は長いことクリゾベリルに仕えているようだ。
はじめて会った時の彼は、まさしく彼女が言うような顔をしていたことを思い出す。
「ですが少し前から表情が少し和らいで、優しい笑顔をされる場面が増えていったのです。後から知ったことですが、ディアリア様とお会いになった時期がその辺りみたいで」
「そう、なの?」
「はい。ただディアリア様が心配されていたことは伝えておきますね」
アガットの視線が妙にくすぐったくて、私は「お願いね」と伝えてからお茶を啜って誤魔化した。
「クリゾベリル様のお相手がディアリア様なら、あたくし心から祝福いたします。お似合いのおふたりですわね」
ふと去り際に伝えられた、アライト嬢の言葉を思い出した。
あれだけアレクに拘っていた彼女がそんなことを言うなんておかしい。スフレ・アライトに、私と同じように誰かが憑依したのではと本気で考えてしまった。しかしアライト嬢は本当に『変な方向に拗らせた』だけで、その言葉は本心からのようだった。
この婚約は打算ありきなので純粋な恋心を抱いていた彼女には申し訳ないな、と思わず目を逸らした先で。
「ディアリア様? 申し訳ありません、少し熱すぎたでしょうか?」
「………ええ、冷たいお茶をもらっても良い?」
顔が熱い。間違いなく頬も耳も赤くなっているだろう。
幸いアガットは飲んでいたお茶が熱いせいだと誤解してくれたようで、慌てたようにティーカップを下げてくれた。
ごめんなさい。本当はお茶はちょうど良い温度だったの。私が赤くなった理由は…
「(あんな嬉しそうな顔したアレク、はじめて見た…)」
彼があんな風に笑ったのは、アライト嬢が良い方向に変化したからか。それとも『お似合い』だと言われたことを、喜んだのか。どんな理由かは分からないが、とにかくアレクの表情を目撃した時の私は、さっと顔を逸らすことしかできなかった。
あの時も今も、何故か胸の奥がむず痒かった。
目の前には頬を赤らめてひたすら賛辞を並べる少女。茶色い髪を三つ編みでひとつに纏めている彼女は、先日までジルニアに手を貸していて、最終的に私と同様殺されかけたスフレ・アライトだ。私はそんな彼女からアレクの件で敵意を込めた目でしか見られたことがなかったのだが、今は輝かんばかりの瞳を向けられている。憧憬、という言葉が相応しいだろうか。とにかくそんな顔をしている彼女は、本当にあのスフレ・アライトなのかと、
私は絶賛混乱中である。
「アレク、この子って本当にあの…?」
「あのアライト嬢です。俺が最後に見た時にはただあなたの身を案じている様子でしたが、数日経って変な方向に拗らせたみたいですね」
隣にいるアレクは澄ました顔である。
ここはアライト伯爵家の邸宅だ。先日の事件をきっかけに、アライト一家はここからだいぶ離れた保有地へと移り住むことに決めたらしい。最もアライト伯爵だけは仕事もあるし、王城のある首都と行き来することになるだろうけど。
アレクからは「今回の件でアルマース公爵に睨まれたでしょうし、家族の安全を取っての決断のようですよ」と聞いている。アライト嬢はきちんと親から愛されているようだ。
そして何故私がここにいるのかというと。首都を離れる前に、被害者である私に直接謝罪をしたいという申し出が彼らからあったのだ。アレクからは嫌なら断って良いと言われたのだが、すっかり別人のように反省していると聞いていたし、会ってみようと思ったのだ。
それはアライト嬢がどのくらい変わったのかという純粋な興味でもあったし、私の初反抗の『成果』である彼女をこの目で見ておきたいという不純な動機でもあった。
「(まさかここまで別人と化しているとは…)」
はじめは深く頭を下げて謝罪の言葉を述べてくれたアライト嬢を、きちんと反省しているようだと微笑ましく見ていたのだけど。何故かそのうち称賛の言葉を並べ立て始めた彼女に、最早遠い目をしていた。過大評価だと止めようとしても、それすら「何と謙虚なお方」などと言われたのでは閉口することしかできない。
最終的に、アレクが「そろそろお暇します」と切り上げるまでアライト嬢の誉め言葉は続いた。よくそこまで言葉が出てくるものだと、最終的には彼女の語彙力に感心してしまうくらいの時間だった。
「つ、疲れた…」
クリゾベリル邸の部屋―ご丁寧に1部屋用意してくれた―に戻ってすぐ、私は椅子にへたり込んだ。正面には褒め殺しをしてくる令嬢、隣にはニコニコと笑って私の反応を楽しむ性悪婚約者と、居心地の悪い空間に長時間いたのである。私はただ座っていただけだというのに、とんでもなく疲労がたまっていた。
「お疲れ様です、ディアリア様」
そうして力尽きた私の前に、ティーカップが差し出される。アレクが付けてくれたメイドの女性が準備してくれたようだ。名前はアガット。お礼を言って受け取ると、アガットは感じの良い笑顔を浮かべる。彼女は物静かな大人の女性だった。ただ笑顔だけはえくぼができるためか可愛らしいという印象を持っている。
「アレクは仕事に?」
「はい。今日も夜まで戻らないとのことです」
「そんな忙しいのに、アライト嬢の所まで付き合わせて悪いことしちゃったな」
ここ数日、アレクは仕事で遅くまで戻らない日が続いていた。おそらく、というかほぼ間違いなく、アルマース家関連で遁走しているようだ。当事者としては非常に申し訳ないし、彼には色々助けてもらっているので何か手伝えることはないかと申し出たのだが、「婚約者とはいえ、クリゾベリルの人間ではないディアにはお願いできません」と断られてしまった。その通りすぎて、それ以上何も言えなくなってしまった。家門の仕事的に、間違いなくおいそれと人に話せないような情報を扱っているだろうし。
「明日、ディアリア様と通学できるよう頑張っていらっしゃるようですよ」
「そんなことより自分の身を大事にしてほしいんだけど…」
ジルニアが起こした事件の後、アレクと正式に婚約を結ぶための手続きに少しの間、学園を休んでいた。それがようやくひと段落着いたので、明日は登校する日なのだ。
アレクが不在気味なので、魔法の練習もここ数日は自主練のみになっている。ちなみに媒介に使っていたサイズの合っていない指輪はあの騒動で紛失してしまったので、今はダイヤの装飾が付いたブレスレットを身に着けている。アレクが用意してくれたので、きちんとサイズの合っているものだ。何から何まで世話になりっぱなしである。
「私なら一人でも大丈夫だから、無理して付き添わなくて良いと伝えておいてもらえない?」
「承知しました。ただ、当主様自身がディアリア様と一緒にいることを望んでいるので、おそらく聞き入れられないと思いますよ」
「家に帰ればいつでも会えるじゃない…」
四六時中傍にいる必要は間違いなくないと思うのだけど。私が死にかけたことで、そのあたり過保護になっている気がする。
お茶をもう一口飲んで、ついため息をついてしまった。そんな私を見て、アガットは苦笑する。
「私としては当主様の行動を受け入れてくださるとありがたいです。以前とは変わって、ディアリア様と出会われてからは本当に楽しそうですから」
「以前?」
「はい。当主様は幼くして家門を継いでから、感情を表に出されなくなりました。いつしか思っていらっしゃることを悟らせないような、貼り付けたような笑みを浮かべていらっしゃることが当たり前になってしまったのです」
悲しそうにアガットが眉を下げる。口ぶりから、彼女は長いことクリゾベリルに仕えているようだ。
はじめて会った時の彼は、まさしく彼女が言うような顔をしていたことを思い出す。
「ですが少し前から表情が少し和らいで、優しい笑顔をされる場面が増えていったのです。後から知ったことですが、ディアリア様とお会いになった時期がその辺りみたいで」
「そう、なの?」
「はい。ただディアリア様が心配されていたことは伝えておきますね」
アガットの視線が妙にくすぐったくて、私は「お願いね」と伝えてからお茶を啜って誤魔化した。
「クリゾベリル様のお相手がディアリア様なら、あたくし心から祝福いたします。お似合いのおふたりですわね」
ふと去り際に伝えられた、アライト嬢の言葉を思い出した。
あれだけアレクに拘っていた彼女がそんなことを言うなんておかしい。スフレ・アライトに、私と同じように誰かが憑依したのではと本気で考えてしまった。しかしアライト嬢は本当に『変な方向に拗らせた』だけで、その言葉は本心からのようだった。
この婚約は打算ありきなので純粋な恋心を抱いていた彼女には申し訳ないな、と思わず目を逸らした先で。
「ディアリア様? 申し訳ありません、少し熱すぎたでしょうか?」
「………ええ、冷たいお茶をもらっても良い?」
顔が熱い。間違いなく頬も耳も赤くなっているだろう。
幸いアガットは飲んでいたお茶が熱いせいだと誤解してくれたようで、慌てたようにティーカップを下げてくれた。
ごめんなさい。本当はお茶はちょうど良い温度だったの。私が赤くなった理由は…
「(あんな嬉しそうな顔したアレク、はじめて見た…)」
彼があんな風に笑ったのは、アライト嬢が良い方向に変化したからか。それとも『お似合い』だと言われたことを、喜んだのか。どんな理由かは分からないが、とにかくアレクの表情を目撃した時の私は、さっと顔を逸らすことしかできなかった。
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