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少年の夢
しおりを挟む「少年」
「おじさん! 生きてたんだね!」
「……少年。よく自分の目で見ようとしたな」
「うん!」
「真実を、教えてやる。来い」
「う、うん……?」
「ここは俺の墓さ」
「このひまわり畑が……?」
「ああ、俺はここに眠ってる」
「……。」
「奥に行けばちゃんとあるぞ。俺の墓が」
「……おじさんは、夢を見つけられなかったの?」
「見つけたさ……でも手が届かなかった」
「おじさんの夢は……何?」
「真実の“愛”さ。」
「……そっか」
「それじゃあもう、お別れの時間だ。またな、少年」
「うん、おじさん……。」
「!」
目が、覚めた。
あれはーー夢か。
「おじさん……夢を見つけたんだね」
ーー涙が溢れる。
「おじさん、
僕を独りにしないでよ。独りじゃなにもできないんだ……」
また声が聞こえた。
「また呼ばれちゃあ仕方ないな。なあ少年。お前は独りじゃない。“一人”なんだ」
「どっちも同じじゃないか!」
「一人は、二人になる。零にもなるが、二人にもなるんだ。つまり何度でもやり直せる____一人のうちはな」
「じゃあ僕はーーこれからどうしたらいいの……?」
「一人が寂しいなら、二人になればいい。仲間を、見つけろ」
「……分かった。ありがとう、おじさん」
「ああ、今度こそさよならだ」
「さよなら、おじさん」
「じゃあな、少年」
「ーー坊や」
「なんだよ、未来の僕」
いきなり未来の僕が現れた。
「坊やは、なにを探すんだい?」
「ーー僕は、おじさんの見つけた真実の“愛”を探すんだ」
「……そうか。応援するよ」
「ありがとう、未来の僕」
「ああ」
夏のひまわり畑には、一人の麦わら帽子を被った少年と、中年の男が決まっていつも二人でいたという。
二人の間にあったものは、もしかすれば。
疑わず信じるーー“愛”だったのかも、しれない。
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