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本の謎
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「一度、ここの生徒がその本に、魔法を掛けている所を見たことがあるんです」
「見たことがある……?」
「はい、その時に聞いたのです、何故そんな事を?と
すると、その生徒は、自分みたいな異世界から来た人間が、この本を見つけて何かのヒントになれば、と言っていました。そしてこの本の事は秘密にしてください……と」
そう語るアマミヤさんの瞳に、嘘は無いように見えた。
でも、その話が本当なら……何故、私はあの本を見つける事が出来たのだろうか?アマミヤさんの話が本当なら、あの本は、沙羅の様な人達が見つけるよう
魔法が掛けてあった筈。
「ふふ、どうして自分が見つけられたのだろう?そう考えているのですね」
私の考えていた事を、アマミヤさんはまるで分かっているかの様にそう言い微笑んだ。
その通りだと私が小さく頷くと、アマミヤさんはうんうん、と小さく頷き
私の方を見てこう言った。
「それは、ルカさんが聖女……それも、この国一の聖女だったからです」
アマミヤさんの言葉を聞いた私は、それだけであの本が見つかるのか?と
そんな疑問が頭の中に浮かんだ、しかし、アマミヤさんが嘘を言っているようにも見えない……
「それだけで、あの本が……?」
「えぇ、あの本は、元々聖女として呼ばれた人間にしか見つからないよう魔法が掛かっていた。でも、ルカさんは高木さんと同じ魔力の流れをしている……だから見つかったんだと、私は推理しています」
「えっ!??!あ、アマミヤさんどうしてその事を!??!」
沙羅が慌てたように椅子から勢いよく立ち上がり、アマミヤさんの事を
ジッと見つめながら問いかける。
「何となく、そんな気がして……当たりでしたか」
ニヤッと笑うアマミヤさんに、驚きで目を真ん丸にさせたままの沙羅は 大きく頷きながら、はい……と呟いた。
もしかして、アマミヤさんはカンが鋭いのでは……?
それとも、魔力が無いと言っていたけれど……そういう物を見る目があるのか……そんな事を考えつつ、沙羅の方に視線を向ければ、アマミヤさんの事を
ジーっと、見つめ何か考えているような、そんな表情を浮かべていた。
「そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ、今の私はただの司書ですから」
「あ、いえ……!!アマミヤさんが悪い人だとは思ってません!!ただびっくりして……」
慌てて違う、と言わんばかりに首を横に何度も振る沙羅に、アマミヤさんはクスクスと笑う。
それを見ていたフィリスも釣られて笑っていた。
すると、扉をコンコンとノックする音が聞こえ私達は扉の方へと視線を向けた。
「すみません、少し行ってきますね」
そう言ってアマミヤさんが立ち上がり、扉の方へと向かう。
鍵を解除する音と、アマミヤさんの話声が微かに聞こえてくる。
その声には、何処か聞き覚えのある様な……
その声に耳を傾けていたら、足音が私達の方へと近付いて来た。
コツコツと足音を立てながら入ってきた人物に私は驚いた。
「ウィル先生!どうしてここに?」
「ん~君達が今日ここで話すって知ったから、顔でも見せに行こうかな?って
思ってね。それで、いい話は聞けたかな?」
ヘラヘラと笑いながら、ウィル先生は私達の方に視線を向けた。
本当にこの先生は……いつも突然現れては、私達にちょっかいを出してくる。
「まぁ、そうですね。色々な話が聞けて有意義でした」
そう私が答えると、ウィル先生は満足そうな表情を浮かべた。
「見たことがある……?」
「はい、その時に聞いたのです、何故そんな事を?と
すると、その生徒は、自分みたいな異世界から来た人間が、この本を見つけて何かのヒントになれば、と言っていました。そしてこの本の事は秘密にしてください……と」
そう語るアマミヤさんの瞳に、嘘は無いように見えた。
でも、その話が本当なら……何故、私はあの本を見つける事が出来たのだろうか?アマミヤさんの話が本当なら、あの本は、沙羅の様な人達が見つけるよう
魔法が掛けてあった筈。
「ふふ、どうして自分が見つけられたのだろう?そう考えているのですね」
私の考えていた事を、アマミヤさんはまるで分かっているかの様にそう言い微笑んだ。
その通りだと私が小さく頷くと、アマミヤさんはうんうん、と小さく頷き
私の方を見てこう言った。
「それは、ルカさんが聖女……それも、この国一の聖女だったからです」
アマミヤさんの言葉を聞いた私は、それだけであの本が見つかるのか?と
そんな疑問が頭の中に浮かんだ、しかし、アマミヤさんが嘘を言っているようにも見えない……
「それだけで、あの本が……?」
「えぇ、あの本は、元々聖女として呼ばれた人間にしか見つからないよう魔法が掛かっていた。でも、ルカさんは高木さんと同じ魔力の流れをしている……だから見つかったんだと、私は推理しています」
「えっ!??!あ、アマミヤさんどうしてその事を!??!」
沙羅が慌てたように椅子から勢いよく立ち上がり、アマミヤさんの事を
ジッと見つめながら問いかける。
「何となく、そんな気がして……当たりでしたか」
ニヤッと笑うアマミヤさんに、驚きで目を真ん丸にさせたままの沙羅は 大きく頷きながら、はい……と呟いた。
もしかして、アマミヤさんはカンが鋭いのでは……?
それとも、魔力が無いと言っていたけれど……そういう物を見る目があるのか……そんな事を考えつつ、沙羅の方に視線を向ければ、アマミヤさんの事を
ジーっと、見つめ何か考えているような、そんな表情を浮かべていた。
「そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ、今の私はただの司書ですから」
「あ、いえ……!!アマミヤさんが悪い人だとは思ってません!!ただびっくりして……」
慌てて違う、と言わんばかりに首を横に何度も振る沙羅に、アマミヤさんはクスクスと笑う。
それを見ていたフィリスも釣られて笑っていた。
すると、扉をコンコンとノックする音が聞こえ私達は扉の方へと視線を向けた。
「すみません、少し行ってきますね」
そう言ってアマミヤさんが立ち上がり、扉の方へと向かう。
鍵を解除する音と、アマミヤさんの話声が微かに聞こえてくる。
その声には、何処か聞き覚えのある様な……
その声に耳を傾けていたら、足音が私達の方へと近付いて来た。
コツコツと足音を立てながら入ってきた人物に私は驚いた。
「ウィル先生!どうしてここに?」
「ん~君達が今日ここで話すって知ったから、顔でも見せに行こうかな?って
思ってね。それで、いい話は聞けたかな?」
ヘラヘラと笑いながら、ウィル先生は私達の方に視線を向けた。
本当にこの先生は……いつも突然現れては、私達にちょっかいを出してくる。
「まぁ、そうですね。色々な話が聞けて有意義でした」
そう私が答えると、ウィル先生は満足そうな表情を浮かべた。
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