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学園編
私達がいなくなった後の世界
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あれから、みんなに私達が居なくなった後の事を聞いた。
この世界は私達が居なくなってから一年が過ぎていたらしい、あっちの世界では一か月くらいしか過ぎてなかったけれど、こっちではそんなに過ぎていたのかと、私もあかりも驚いてしまった。
そして、私達が居なくなった後、元いた私達が現れると思っていたけれど
そんな事は無く、私たちはあの日から失踪してしていたことになっていたらしい。
私とあかりが突然姿を消した事に、皆凄く心配してくれたらしくて、特にお父様とお母様はは凄く落ち込んでいたらしい。
それを聞いて私は、両親にも話をしておけば良かったな、と少しだけ後悔した。
それから、九条院先輩と世良先輩も、私達の事を心配していてくれていたらしい。俺達にも何か手伝わせてほしかった、と二人は言っていたそうだ。
「そんな事になってたなんて……」
「あっちでは一か月しか経ってなかったのにね」
「そうだね、はぁ………みんなに心配かけたこと謝らないと」
そう言って、私は空を見た。
あの日と同じ真っ青な青空に白い雲、そして太陽。
こうしてまたここに来る事が出来たのは、きっと奇跡に近い事なんだろうと思う。
そして、私は改めて思った。
私は、幸せ者だと。
こんなに優しい人達に囲まれて、私は本当に恵まれていると。
「それで、こっちの世界に帰ってこれたって事は異世界を行き来できるように
なったって事?」
「そうですね……まだ試してないですが、恐らく可能かと」
「ほらほら二人とも、そんな難しい顔してないで
さ、もっと楽しく話そうよ」
あかりにそう言われて、それもそうだね、と言って二人で笑い合った。
そして、私たちはこれからの事を話し合うことにした。
まず、私達は行方不明になっていたわけだし、このまま学校に通うことは出来ないので、どうしようと言う話になった。
すると、奏がそれは大丈夫だと言った。
どうして大丈夫なのか聞いてみると、私達が失踪したと言うのは私達の両親達と
事情を知っている生徒会の先輩二人だけ。
他の人たちは、私達が留学していると思っているので大丈夫だと。
なので、私達は何も気にせず学校に通えるのだと言われた。
でも、それでもやっぱり迷惑を掛けてしまった人たちにはちゃんと説明をしておきたい。
だから、一度家に帰ろうという話になった。
「……なんだか緊張します……」
「大丈夫、俺がいるから」
「玲央様……ありがとうございます……」
すぅ……と深呼吸をして、玲央様と一緒に家の扉を開けた。
「…………お嬢様!?」
「えっと……久しぶりね」
「ご無事
で何よりです!一体今までどこに行っていたんですか!?」
「えっと……色々とね」
玄関に入ると、メイドが慌てて私の元へ駆け寄ってきた。
「今、旦那様と奥様とお兄様を呼んできますのでお部屋で待っていてください」
「えぇ……わかったわ」
私はそう返事をするしかなかった。
でも、本当にみんなに心配をかけて迷惑をかけてしまったんだな……と
理解してズキッと胸が痛んだ。
「とりあえず部屋まで行こうか?」
「そうですね……」
玲央様はそう言って、手を差し出して私の手をギュッと握ってくれる。
その手を握り返しながら、私は玲央様に寄り添うようにして歩いた。
こんな風に玲央様とまた歩ける日が来るなんて……思っていなかった。
玲央様の手から伝わる温もりを感じながら、私は幸せだなと改めて
感じた。
そして、部屋の前に着くと玲央様は繋いでいた手を解きドアノブに手をかける。
ガチャリと音が鳴り、ゆっくりと開いた。
中に入って見ると、そこには懐かしい光景が広がっていた。
机や椅子、ソファーにクローゼット。
全部、私が居なくなる前のそのままだった。それがとても嬉しくて、思わず泣きそうになった。だけど、グッと堪えて 玲央様の方を見ると、玲央様も嬉しそうな表情をしていた。
そして、私達は部屋に飾られている写真立てを手に取った。
そこには、楽しそうな私達の笑顔が映っている。その写真を見ていると、自然と涙が零れてきた。
その涙を拭いながら、私は心の中で呟く。
(ただいま……)
そう呟いて、私はもう一度写真を見た。
すると、隣にいた玲央様も同じように呟いていた。
その姿を見て、私は笑みを浮かべて そっと目を閉じた。
この世界は私達が居なくなってから一年が過ぎていたらしい、あっちの世界では一か月くらいしか過ぎてなかったけれど、こっちではそんなに過ぎていたのかと、私もあかりも驚いてしまった。
そして、私達が居なくなった後、元いた私達が現れると思っていたけれど
そんな事は無く、私たちはあの日から失踪してしていたことになっていたらしい。
私とあかりが突然姿を消した事に、皆凄く心配してくれたらしくて、特にお父様とお母様はは凄く落ち込んでいたらしい。
それを聞いて私は、両親にも話をしておけば良かったな、と少しだけ後悔した。
それから、九条院先輩と世良先輩も、私達の事を心配していてくれていたらしい。俺達にも何か手伝わせてほしかった、と二人は言っていたそうだ。
「そんな事になってたなんて……」
「あっちでは一か月しか経ってなかったのにね」
「そうだね、はぁ………みんなに心配かけたこと謝らないと」
そう言って、私は空を見た。
あの日と同じ真っ青な青空に白い雲、そして太陽。
こうしてまたここに来る事が出来たのは、きっと奇跡に近い事なんだろうと思う。
そして、私は改めて思った。
私は、幸せ者だと。
こんなに優しい人達に囲まれて、私は本当に恵まれていると。
「それで、こっちの世界に帰ってこれたって事は異世界を行き来できるように
なったって事?」
「そうですね……まだ試してないですが、恐らく可能かと」
「ほらほら二人とも、そんな難しい顔してないで
さ、もっと楽しく話そうよ」
あかりにそう言われて、それもそうだね、と言って二人で笑い合った。
そして、私たちはこれからの事を話し合うことにした。
まず、私達は行方不明になっていたわけだし、このまま学校に通うことは出来ないので、どうしようと言う話になった。
すると、奏がそれは大丈夫だと言った。
どうして大丈夫なのか聞いてみると、私達が失踪したと言うのは私達の両親達と
事情を知っている生徒会の先輩二人だけ。
他の人たちは、私達が留学していると思っているので大丈夫だと。
なので、私達は何も気にせず学校に通えるのだと言われた。
でも、それでもやっぱり迷惑を掛けてしまった人たちにはちゃんと説明をしておきたい。
だから、一度家に帰ろうという話になった。
「……なんだか緊張します……」
「大丈夫、俺がいるから」
「玲央様……ありがとうございます……」
すぅ……と深呼吸をして、玲央様と一緒に家の扉を開けた。
「…………お嬢様!?」
「えっと……久しぶりね」
「ご無事
で何よりです!一体今までどこに行っていたんですか!?」
「えっと……色々とね」
玄関に入ると、メイドが慌てて私の元へ駆け寄ってきた。
「今、旦那様と奥様とお兄様を呼んできますのでお部屋で待っていてください」
「えぇ……わかったわ」
私はそう返事をするしかなかった。
でも、本当にみんなに心配をかけて迷惑をかけてしまったんだな……と
理解してズキッと胸が痛んだ。
「とりあえず部屋まで行こうか?」
「そうですね……」
玲央様はそう言って、手を差し出して私の手をギュッと握ってくれる。
その手を握り返しながら、私は玲央様に寄り添うようにして歩いた。
こんな風に玲央様とまた歩ける日が来るなんて……思っていなかった。
玲央様の手から伝わる温もりを感じながら、私は幸せだなと改めて
感じた。
そして、部屋の前に着くと玲央様は繋いでいた手を解きドアノブに手をかける。
ガチャリと音が鳴り、ゆっくりと開いた。
中に入って見ると、そこには懐かしい光景が広がっていた。
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そして、私達は部屋に飾られている写真立てを手に取った。
そこには、楽しそうな私達の笑顔が映っている。その写真を見ていると、自然と涙が零れてきた。
その涙を拭いながら、私は心の中で呟く。
(ただいま……)
そう呟いて、私はもう一度写真を見た。
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その姿を見て、私は笑みを浮かべて そっと目を閉じた。
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