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第26章
26-9
「そう言えば、雪華は白家おチビと結婚したのか?」
青兄様は、呀峰の事をさして問うてくる。
2人の兄を退けたら、婿候補が白家の一人息子呀峰に絞られるからだった。
「呀峰とは結婚してない。
国ごと龍王に嫁いだ」
「はあ?
あの色に難ある王家に嫁いで大丈夫だったのか?」
黒兄様は雪華の肩を掴んで、問い質す。
「ああ、色々あったが幸せだった」
雪華は、しっかり笑ってアーウィスとの短い日々をそう締め括る。
雪華の笑顔に言葉を詰まらせる2人。
「それならいいんだ、年齢的にこちらに来るのが少し早すぎる」
青兄様は雪華の額をこづきつつ、注意する。
「再会を祝して、桃蜜酒でも飲もう!」
黒兄様は、腰にぶら下げた瓢箪を雪華に渡し酒を呑む様勧める。
「・・・酒は、チョット・・・・」
妊婦だからと、酒を呑む誘いを断り掛けて黙り込む。
もう死んでいるのだ。
飲んでも構わないだろうと、瓢箪を受け取り口にしようと傾け・・
「雪華!」
名を呼ばれる。
名を呼ばれた弾みで、雪華は飲酒する事なく瓢箪を足元に落としていた。
ずっと、待っていたあの声が聞こえていた。
ここに居てはいけない。
あの愛しい人の声が、雪華の名を呼ぶ。
雪華は振り返る。
アーウィスが、橋の中央にいる雪華に向かって駆けてくる。
雪華も思わず、アーウィスに向かって駆け出していた。
雪華はアーウィスに飛び込む。
アーウィスは雪華を抱き止め、雪華の頬に手を添え、唇を重ねて吐息を貪る様に深い接吻を交わす。
呆気にとられて、2人の兄は見学していた。
呼吸を乱し、糸を引いて唇が離れると、
「最後にもう一度、会いたかった。
あの時は、ごめんなさい!
アーウィスの言いつけを守っていたらこんな事にはならなかった」
アーウィスの腕の中で号泣しながらも、雪華は自分を責めて謝罪してくる。
「雪華は悪くない。
私があいつを甘い処分にしないで、一緒に処刑していたらよかったんだ」
アーウィスはさらりと穏やかでない話で返答する。
「アーウィス、私が弱いから行けないんだ」
「雪華は弱くない。
私が保証する。
一緒に、帰ろう
これからは、ずっと一緒にいるから。
そしたらあんな事にはならない」
雪華は混乱して、目を見開いてアーウィスをポカンっと見つめていた。
「何を言っている?
私は首を掻っ切って死んだんだ!」
雪華は混乱して、自決した事を口にする。
驚愕する兄2人。
雪華が自決するなど、考えた事なかった。
性格的にない。
何かに追い詰められての事だろう。
その何かを殺し兼ねない2人の兄。
「雪華は、仮死状態なんだ。
まだ間に合う。
雪華が望むなら、生き返れる。
だから、迎えに来たんだ」
雪華は充血した目で、アーウィスをまじまじと見上げて、
「帰れるの、か?
あ、あの、私の身体は?」
「問題ない、私の腕の中にいる」
アーウィスは雪華を抱く手に力を込めて、雪華の頬に口付けながら答える。
三つの宝珠も、両親の後に続くと飛び込んでいた。
青兄様は、呀峰の事をさして問うてくる。
2人の兄を退けたら、婿候補が白家の一人息子呀峰に絞られるからだった。
「呀峰とは結婚してない。
国ごと龍王に嫁いだ」
「はあ?
あの色に難ある王家に嫁いで大丈夫だったのか?」
黒兄様は雪華の肩を掴んで、問い質す。
「ああ、色々あったが幸せだった」
雪華は、しっかり笑ってアーウィスとの短い日々をそう締め括る。
雪華の笑顔に言葉を詰まらせる2人。
「それならいいんだ、年齢的にこちらに来るのが少し早すぎる」
青兄様は雪華の額をこづきつつ、注意する。
「再会を祝して、桃蜜酒でも飲もう!」
黒兄様は、腰にぶら下げた瓢箪を雪華に渡し酒を呑む様勧める。
「・・・酒は、チョット・・・・」
妊婦だからと、酒を呑む誘いを断り掛けて黙り込む。
もう死んでいるのだ。
飲んでも構わないだろうと、瓢箪を受け取り口にしようと傾け・・
「雪華!」
名を呼ばれる。
名を呼ばれた弾みで、雪華は飲酒する事なく瓢箪を足元に落としていた。
ずっと、待っていたあの声が聞こえていた。
ここに居てはいけない。
あの愛しい人の声が、雪華の名を呼ぶ。
雪華は振り返る。
アーウィスが、橋の中央にいる雪華に向かって駆けてくる。
雪華も思わず、アーウィスに向かって駆け出していた。
雪華はアーウィスに飛び込む。
アーウィスは雪華を抱き止め、雪華の頬に手を添え、唇を重ねて吐息を貪る様に深い接吻を交わす。
呆気にとられて、2人の兄は見学していた。
呼吸を乱し、糸を引いて唇が離れると、
「最後にもう一度、会いたかった。
あの時は、ごめんなさい!
アーウィスの言いつけを守っていたらこんな事にはならなかった」
アーウィスの腕の中で号泣しながらも、雪華は自分を責めて謝罪してくる。
「雪華は悪くない。
私があいつを甘い処分にしないで、一緒に処刑していたらよかったんだ」
アーウィスはさらりと穏やかでない話で返答する。
「アーウィス、私が弱いから行けないんだ」
「雪華は弱くない。
私が保証する。
一緒に、帰ろう
これからは、ずっと一緒にいるから。
そしたらあんな事にはならない」
雪華は混乱して、目を見開いてアーウィスをポカンっと見つめていた。
「何を言っている?
私は首を掻っ切って死んだんだ!」
雪華は混乱して、自決した事を口にする。
驚愕する兄2人。
雪華が自決するなど、考えた事なかった。
性格的にない。
何かに追い詰められての事だろう。
その何かを殺し兼ねない2人の兄。
「雪華は、仮死状態なんだ。
まだ間に合う。
雪華が望むなら、生き返れる。
だから、迎えに来たんだ」
雪華は充血した目で、アーウィスをまじまじと見上げて、
「帰れるの、か?
あ、あの、私の身体は?」
「問題ない、私の腕の中にいる」
アーウィスは雪華を抱く手に力を込めて、雪華の頬に口付けながら答える。
三つの宝珠も、両親の後に続くと飛び込んでいた。
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