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佐鳥姫の憂鬱 〜朝日を羨む夜の月〜
あなたの声が聞こえる理由 6
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薄暗い店内に浮かぶ豪奢なシャンデリアの下、気品に満ちた紳士淑女の座る席をいくつか越えた先に、彼女の姿はあった。
アップにした髪のうなじから腰にかけて、艶やかな肌を見せつけるように大きく背中の開いた黒いドレスを身につけた彼女は、俺の気配に気づいたのか首をひねらせて振り返る。
「大志、久しぶり」
右手を上げて、細い指を小さく何度か曲げる。彼女のクセだ。いつもそうやって男を呼ぶ。
「学長は?」
伊江内学長と約束したレストランには灯華の姿しかない。
「パパは来ないわ。たまには二人で食事もいいでしょ?」
「約束が違うのは困る」
「そんな気難しい顔しないでよ。変なところこだわるんだから。あー、主人のことなら心配しなくていいのよ。間違っても大志と浮気するなんて思ってないから」
「信頼関係があるのはいいことだな」
灯華の向かいに腰かけて、メニューを開く。
「うそ」
「うそ?」
「私に興味ないって顔してる。私はいつだって主人を裏切ってもかまわないって思ってるのにね」
「思ってるだけだろう」
そう吐き捨てた後、オーダーを取りに来たウェイターに彼女の好みのものと白ワインを注文する。
俺は彼女を知り尽くしている。そのぐらいかつては気のおけない友人同士だった。
「彼女は出来たの?」
さらに灯華はずけずけと尋ねてくる。
「いや」
「パパは言わないけど、心配してるわよ。学生に手を出してるんでしょう? それも佐鳥一族のお姫様に」
俺の眉がぴくりとあがる。勝ち誇ったように笑む彼女が憎らしい。
結婚してから灯華は変わった。いや、結婚する少し前に変わったのか。あの日から俺は彼女に苦手意識を持っていて、ここへ来るのも憂鬱だった。
佐鳥華南はそれを見抜いたのだろうか。俺の心はどんよりしていると言った。笑ってしまう。全くその通りだったからだ。
「図星でしょ?」
「佐鳥くんに手は出してない」
「まるで他の学生には手を出してるみたいな言い方」
「そうして欲しい女もいるだろう?俺の気持ちなんていらない」
「嫌な言い方。何かのあてつけ?」
暗闇に浮かぶ灯華の白い面は美しい。茶色の長い髪はゆるくカールしながら胸元まで落ちる。その胸元もやや開いていて、キラキラとシャンデリアの明かりを受けて光っている。
魅惑的な身体だ。気高い精神と美貌を兼ね備えた灯華に心惹かれない男はいない。その上、神計大学の学長の娘だ。俺が関わるような女ではない。
「で、今日は何の用だ。灯華が期待するような話題は持ってない」
「相変わらず冷たい言い方しかできないのね」
「君の態度がそうさせる。俺と二人きりで会いたいなら、最初からそう言うべきだった」
「そう言ったらあなたは来なかったでしょう?それにね、これはたまたまなの。パパはちゃんと来るつもりだったわ。大事な用が出来てしまっただけ」
「それを証明するものはないな」
「疑心暗鬼も過ぎると失礼よ」
「わざと失礼な態度を取ってるつもりだが?」
「嫌な人」
ぷいっと灯華はほおを膨らませてそっぽを向く。
愛らしいと思う男もいるだろう。彼女のご機嫌取りに必死になる男など容易に想像がつく。
「失礼致します」
二人の剣呑な空気を割くように、ウェイターが前菜を運んでくる。
真四角の白いプレートにホタテとアボカドのサラダ、そして生ハムが添えられている。
目の前に置かれたプレートをちらりと横目で見た灯華は、少しばかり目元をゆるめる。満足したのは好みの料理だったからか。それとも、好みの料理をチョイスした俺に対してか。
「さあ、気を取り直して頂きましょう?」
「機嫌を直すのは君だけだよ」
「あんまり突っかからないでよ。美味しい食事を楽しみながら話すことはたくさんあるの」
「俺には……」
「俺にはないなんて言わせないわ。あなただって興味を持ったんでしょう? だからパパを訪ねた。佐鳥一族は何者か。知りたくてたまらない。そんな顔してるわ」
「知りたくてたまらないなんてことはないね」
見当違いも甚だしい。
「でも知りたいと思ってる。それはそうよね。あなたが何年も研究してる薬草が見つかるかもしれないんだもの」
「……」
「知ってるのよ、私。大志がずっと求めてやまない薬が記憶を消す薬だってことぐらい。その薬を生み出す薬草が欲しくてたまらないのよね?」
灯華は知ったような口を利くと、上品にサラダを口に運ぶ。大げさに満足げな表情をするのは、俺を打ち負かしたとでも思っているからか。
「たとえそんな薬草があったとしても、実用化するつもりはない」
そう冷静に答えると、彼女は意外そうに片眉を上げた。
「本気なの?」
「日々記憶は失われていく。だがどうだ。屈辱的な記憶だけは消えない。その記憶の多くが人格形成に影響を与える。忘れられたら、腐り切ったたった一度の人生が蘇ることもある」
「それでも作らないっていうのね」
「幸せな記憶も忘れてしまうからね……」
わずかにある幸せな記憶。他者からそれを奪う権利はこの世の誰にもないはずだ。俺の研究は世界一無駄な研究だろう。
「じゃあなぜ、佐鳥一族に興味を?」
灯華の質問はわずらわしい。だから素っ気なく答える。
「有能な生徒がどのような環境で育ってきたのか、ほんの少し興味を持っただけだ」
「あなたが認めるほど優秀なのね。でも期待はずれ。佐鳥一族は呪われし一族。卑しい血を受け継ぐ一族よ。あなたには釣り合わない」
俺に釣り合うかどうかなんて関係ない。そう思ったが、それを口にしたら彼女がますます妙な嫉妬心を見せる気がして、別の言葉を選ぶ。
「血脈と彼女の有能さは関係があるか?」
「あるわよ。財力が成せる功績は多大よ。だけど受け継がれる汚れた血からは逃れられない」
佐鳥一族はそれほどの財閥か?俺はよく知らない。ただ佐鳥華南から溢れる高貴な美しさは、彼女の発言を裏付けるにはじゅうぶんなもののように思う。
「君が美しいのも、財力のおかげだね。君の身体に流れる血も、有能な学者をことごとく潰してきた功績の上に生まれたものかもな」
「パパを侮辱する気?」
「君は今、佐鳥一族を侮辱したんだ。それに気づくべきだと言ったつもりだ」
「何も知らないからそんなことが言えるのよ。あなただって軽蔑するわ。なぜ佐鳥一族が膨大な財力を抱えながら御簾路でひっそりと生きているのか。佐鳥華南に尋ねてみればいいわ。彼女が素直に話すとは思えないけれど」
「君が思うより、彼女は素直だよ」
君は知らないだろう。華南が生きることに対して誠実なまでに貪欲なことを。
「そうね。百歩譲って認めたとして、パパは本気よ。その素直さに足をすくわれないといいわね」
灯華はうっすら笑んで、白ワインに手を伸ばす。乾杯を求める彼女に付き合う気にもなれず、すぐにグラスを口元へ運ぶと一気に傾けた。
喉に流れ落ちる刺激的な液体が俺の興奮を冷ましていく。
彼女の素直さが仇になる?
そうかもしれない。俺はいつだって彼女を自由にもてあそぶことができるだろう。
自分の身は自分で守らなければならない。そのことに華南は気づいているだろうか。
薄暗い店内に浮かぶ豪奢なシャンデリアの下、気品に満ちた紳士淑女の座る席をいくつか越えた先に、彼女の姿はあった。
アップにした髪のうなじから腰にかけて、艶やかな肌を見せつけるように大きく背中の開いた黒いドレスを身につけた彼女は、俺の気配に気づいたのか首をひねらせて振り返る。
「大志、久しぶり」
右手を上げて、細い指を小さく何度か曲げる。彼女のクセだ。いつもそうやって男を呼ぶ。
「学長は?」
伊江内学長と約束したレストランには灯華の姿しかない。
「パパは来ないわ。たまには二人で食事もいいでしょ?」
「約束が違うのは困る」
「そんな気難しい顔しないでよ。変なところこだわるんだから。あー、主人のことなら心配しなくていいのよ。間違っても大志と浮気するなんて思ってないから」
「信頼関係があるのはいいことだな」
灯華の向かいに腰かけて、メニューを開く。
「うそ」
「うそ?」
「私に興味ないって顔してる。私はいつだって主人を裏切ってもかまわないって思ってるのにね」
「思ってるだけだろう」
そう吐き捨てた後、オーダーを取りに来たウェイターに彼女の好みのものと白ワインを注文する。
俺は彼女を知り尽くしている。そのぐらいかつては気のおけない友人同士だった。
「彼女は出来たの?」
さらに灯華はずけずけと尋ねてくる。
「いや」
「パパは言わないけど、心配してるわよ。学生に手を出してるんでしょう? それも佐鳥一族のお姫様に」
俺の眉がぴくりとあがる。勝ち誇ったように笑む彼女が憎らしい。
結婚してから灯華は変わった。いや、結婚する少し前に変わったのか。あの日から俺は彼女に苦手意識を持っていて、ここへ来るのも憂鬱だった。
佐鳥華南はそれを見抜いたのだろうか。俺の心はどんよりしていると言った。笑ってしまう。全くその通りだったからだ。
「図星でしょ?」
「佐鳥くんに手は出してない」
「まるで他の学生には手を出してるみたいな言い方」
「そうして欲しい女もいるだろう?俺の気持ちなんていらない」
「嫌な言い方。何かのあてつけ?」
暗闇に浮かぶ灯華の白い面は美しい。茶色の長い髪はゆるくカールしながら胸元まで落ちる。その胸元もやや開いていて、キラキラとシャンデリアの明かりを受けて光っている。
魅惑的な身体だ。気高い精神と美貌を兼ね備えた灯華に心惹かれない男はいない。その上、神計大学の学長の娘だ。俺が関わるような女ではない。
「で、今日は何の用だ。灯華が期待するような話題は持ってない」
「相変わらず冷たい言い方しかできないのね」
「君の態度がそうさせる。俺と二人きりで会いたいなら、最初からそう言うべきだった」
「そう言ったらあなたは来なかったでしょう?それにね、これはたまたまなの。パパはちゃんと来るつもりだったわ。大事な用が出来てしまっただけ」
「それを証明するものはないな」
「疑心暗鬼も過ぎると失礼よ」
「わざと失礼な態度を取ってるつもりだが?」
「嫌な人」
ぷいっと灯華はほおを膨らませてそっぽを向く。
愛らしいと思う男もいるだろう。彼女のご機嫌取りに必死になる男など容易に想像がつく。
「失礼致します」
二人の剣呑な空気を割くように、ウェイターが前菜を運んでくる。
真四角の白いプレートにホタテとアボカドのサラダ、そして生ハムが添えられている。
目の前に置かれたプレートをちらりと横目で見た灯華は、少しばかり目元をゆるめる。満足したのは好みの料理だったからか。それとも、好みの料理をチョイスした俺に対してか。
「さあ、気を取り直して頂きましょう?」
「機嫌を直すのは君だけだよ」
「あんまり突っかからないでよ。美味しい食事を楽しみながら話すことはたくさんあるの」
「俺には……」
「俺にはないなんて言わせないわ。あなただって興味を持ったんでしょう? だからパパを訪ねた。佐鳥一族は何者か。知りたくてたまらない。そんな顔してるわ」
「知りたくてたまらないなんてことはないね」
見当違いも甚だしい。
「でも知りたいと思ってる。それはそうよね。あなたが何年も研究してる薬草が見つかるかもしれないんだもの」
「……」
「知ってるのよ、私。大志がずっと求めてやまない薬が記憶を消す薬だってことぐらい。その薬を生み出す薬草が欲しくてたまらないのよね?」
灯華は知ったような口を利くと、上品にサラダを口に運ぶ。大げさに満足げな表情をするのは、俺を打ち負かしたとでも思っているからか。
「たとえそんな薬草があったとしても、実用化するつもりはない」
そう冷静に答えると、彼女は意外そうに片眉を上げた。
「本気なの?」
「日々記憶は失われていく。だがどうだ。屈辱的な記憶だけは消えない。その記憶の多くが人格形成に影響を与える。忘れられたら、腐り切ったたった一度の人生が蘇ることもある」
「それでも作らないっていうのね」
「幸せな記憶も忘れてしまうからね……」
わずかにある幸せな記憶。他者からそれを奪う権利はこの世の誰にもないはずだ。俺の研究は世界一無駄な研究だろう。
「じゃあなぜ、佐鳥一族に興味を?」
灯華の質問はわずらわしい。だから素っ気なく答える。
「有能な生徒がどのような環境で育ってきたのか、ほんの少し興味を持っただけだ」
「あなたが認めるほど優秀なのね。でも期待はずれ。佐鳥一族は呪われし一族。卑しい血を受け継ぐ一族よ。あなたには釣り合わない」
俺に釣り合うかどうかなんて関係ない。そう思ったが、それを口にしたら彼女がますます妙な嫉妬心を見せる気がして、別の言葉を選ぶ。
「血脈と彼女の有能さは関係があるか?」
「あるわよ。財力が成せる功績は多大よ。だけど受け継がれる汚れた血からは逃れられない」
佐鳥一族はそれほどの財閥か?俺はよく知らない。ただ佐鳥華南から溢れる高貴な美しさは、彼女の発言を裏付けるにはじゅうぶんなもののように思う。
「君が美しいのも、財力のおかげだね。君の身体に流れる血も、有能な学者をことごとく潰してきた功績の上に生まれたものかもな」
「パパを侮辱する気?」
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「君が思うより、彼女は素直だよ」
君は知らないだろう。華南が生きることに対して誠実なまでに貪欲なことを。
「そうね。百歩譲って認めたとして、パパは本気よ。その素直さに足をすくわれないといいわね」
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