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強欲な甘い過去
きっと嫉妬してる
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「エマに呼び出されたんだって?」
帰宅するなり、佑磨さんはそう尋ねてきた。
情報がはやい。
もしかしたら、エマさんが連絡を入れたのかもしれない。変な誤解が生まれないようにって。
その気遣いが、余計な誤解を生むんだけど、きっと本当に打算のない人なのだろう。
「リトルグレイスに来たいって言ってくれたんですけど、定休日だからって伝えたら、カフェで会おうって話になって」
「また何か、いらない話でもしたんだろう」
猜疑心を見せて、彼はネクタイをほどきながら、寝室に入っていく。
自由奔放なエマさんに困らされるのは慣れてるのかもしれない。
「あ、ううん。週末に、遥香さんがこっちに来ることになったから、時間を作ってほしいって言われたの」
「週末って?」
「日曜日です。お仕事だから、美梨さんに相談してからお返事することになりました」
佑磨さんはすぐさまスケジュール帳を開く。日曜日はほとんど家にいるけれど、予定がないのを確認したのだろう。
「日曜日なら、俺も行く。時間が決まったら、教えてくれ」
「はい。佑磨さんも気に入ってくれるドレスになるといいなって思ってるから、一緒がいいです」
「つばさはセンスがいいから心配してないよ」
佑磨さんはベッドに腰かけ、靴下をぬぐと、シャツのボタンをはずした。
「なあ、つばさ」
ネクタイと上着をクローゼットに片付けていると、彼は神妙な声音で話しかけてきた。
「なんですか?」
「エマとは、大丈夫なのか」
佑磨さんはまだ気にしてるみたい。
「エマさん、佑磨さんとは付き合ってないって言ってました。だから、そういう話でいいんです」
「まあ、たしかにな。あれを付き合ってるっていうなら、元カノだらけだ」
佑磨さんほどの男性なら、好意をちらつかせてくる女の人はたくさんいるだろう。それをみんな、元カノだと思ってたら大変だ。彼の言い分に、それもそうだな、なんて妙に納得してしまう。
苦笑する彼へ近づき、脱いだシャツを受け取る。
「佑磨さんの初恋って、いつですか?」
「今度はなんだ、急に」
「いつかなぁって思って」
エマさんの話が本当なら、高校生のときには彼は恋をしていた。
「初恋って言ってもな。そうだな。彼女にしたいって初めて思った女に出会ったのは、高校のときだな」
やっぱり、そうだ。
ずっと佑磨さんの心をひとりじめしてた女の子は、初恋の人なんだ。
「お付き合いできたんですか?」
「ん? ああ、そうだな。かなり手こずったが、付き合ってもらえたよ」
「よかったですね」
「ひとごとだな」
彼はくすりと笑うと、私の腰に手を添える。
「抱きたくなってきた。いいか?」
「……うん」
引き寄せられるままに、彼の首に腕を回す。
私も抱いてほしかった。
佑磨さんの心にまだ初恋の女の子がいるんじゃないかって不安だったけど、お付き合いして別れたのだから、もう何も心配いらない。
今夜ぐらいは、ちょっと大胆になって抱き合えたらと思う。
「素直だな」
「佑磨さんに抱かれたい日もあるの」
「へえ。願わくは、それが毎日だといいね」
佑磨さんは私を抱き上げると、するりと髪に指を通した。
「つばさはかわいいよ。一度会うと、忘れられないぐらいに」
「佑磨さんだって」
「そんなことないさ」
ふたたび、彼はくすりと笑い、後ろ頭に回した手を引き寄せて、唇を重ねてきた。
もう何度、キスをしただろう。ためらうように重ねたキスが懐かしい。今はすぐに深く重なって、ため息が漏れていく。
「佑磨さん、好き……」
キスの合間にささやく。キスだけじゃ伝わらない気持ちを伝えたかった。
「好きじゃ足りないな、今夜は」
そう言って、服を脱がせてくる。
彼の目の前にさらされていく肌が恥ずかしい。胸もとを隠そうとする手は阻まれて、胸のいただきは彼の口内へ隠れていった。
「あっ……」
背筋が伸びた。いきなりキツく食むから、声をあげてしまった。
「愛してるって、言おうとした?」
意地悪そうに彼は言って、私の目をのぞく。
「あ、愛してます」
「どのぐらい?」
「すごく好き……。佑磨さんじゃないと、こんなことしない」
首に抱きついて、ほおを重ねる。
愛してる。すごく。
なんだろう。いつもより、彼への愛情があふれてくる。
私、きっと、嫉妬してるんだ。
佑磨さんに触れただろう、女の人に。
「佑磨さんをひとりじめしたい」
心も、体も、全部。
「もう、してるだろ」
ベッドに仰向けになり、私の手を引いてくる。
彼はお腹の上を指し示す。上に乗れって言ってるみたい。ちょっと勇気を出して、彼にまたがる。
佑磨さんを見下ろすのは、初めてかもしれない。
キスをねだるような、色っぽい目をする彼に魅了される私は、いつもの私じゃないみたい。
髪を耳にかけながら顔を下げ、彼の唇に私から触れた。何度か触れ合わせる。
佑磨さんは意地悪だ。薄く口を開いて待ってるだけ。だから、私はちょっと大胆になって、彼の口内へ舌先を入れた。
途端に、彼の舌がからまってくる。いきなり、彼のペースに引き込まれる。こうなったら、私のなすすべはなくなる。でも、彼の言いなりも悪くないって思ってる。
深く長いキスのあと、佑磨さんは私の腰に腕を回す。
「つばさ、おいで」
「もう?」
「はやくしたい」
催促されて、ゆっくり腰を下げていく。彼とつながる瞬間にため息が漏れる。彼もまた、うっとりとこちらを見上げてるから、一つになった喜びを共有してるんだと思う。
「動いて、つばさ」
「……うん」
「かわいいな」
彼の鍛えられたお腹に手をつき、彼に誘導されながら、腰を揺らしていく。
身をのけぞらせ、甘い息を吐く。次第に速さが増し、余裕がなくなっていく。
「つばさ……、もっと」
「待って……」
これ以上、体に力が入らない。佑磨さんに抱きつき、揺れる体を感じてる。
ずっとこうしてたいって思いがたかぶってくる。
「気持ち……いい」
無意識に出た言葉に驚いて、ハッと我にかえり、口を両手でふさぐと、佑磨さんが下から突き上げてきた。
「や……っ」
「もっとかわいいつばさを見せてくれ」
「だめ……もう」
首を振ると、彼はおかしそうに笑って、何度も後ろ頭をなでてくる。
そのまま体を反転させて、抱きしめてくる。
「本当にかわいいな、つばさは」
「誰よりも……?」
私よりかわいい人はたくさんいるのに、そう言ってくれるの?
「ああ、誰よりもかわいい」
「愛してる?」
今まで出会ってきた中で、一番?
「愛してるよ。だから……」
「だから?」
「今夜はめちゃくちゃにしたい。明日、仕事に行けないって怒るなよ?」
「えっ!」
「俺を本気にさせた罪を知るんだな」
佑磨さんはにやりと笑うと、私の足を抱えた。
「エマに呼び出されたんだって?」
帰宅するなり、佑磨さんはそう尋ねてきた。
情報がはやい。
もしかしたら、エマさんが連絡を入れたのかもしれない。変な誤解が生まれないようにって。
その気遣いが、余計な誤解を生むんだけど、きっと本当に打算のない人なのだろう。
「リトルグレイスに来たいって言ってくれたんですけど、定休日だからって伝えたら、カフェで会おうって話になって」
「また何か、いらない話でもしたんだろう」
猜疑心を見せて、彼はネクタイをほどきながら、寝室に入っていく。
自由奔放なエマさんに困らされるのは慣れてるのかもしれない。
「あ、ううん。週末に、遥香さんがこっちに来ることになったから、時間を作ってほしいって言われたの」
「週末って?」
「日曜日です。お仕事だから、美梨さんに相談してからお返事することになりました」
佑磨さんはすぐさまスケジュール帳を開く。日曜日はほとんど家にいるけれど、予定がないのを確認したのだろう。
「日曜日なら、俺も行く。時間が決まったら、教えてくれ」
「はい。佑磨さんも気に入ってくれるドレスになるといいなって思ってるから、一緒がいいです」
「つばさはセンスがいいから心配してないよ」
佑磨さんはベッドに腰かけ、靴下をぬぐと、シャツのボタンをはずした。
「なあ、つばさ」
ネクタイと上着をクローゼットに片付けていると、彼は神妙な声音で話しかけてきた。
「なんですか?」
「エマとは、大丈夫なのか」
佑磨さんはまだ気にしてるみたい。
「エマさん、佑磨さんとは付き合ってないって言ってました。だから、そういう話でいいんです」
「まあ、たしかにな。あれを付き合ってるっていうなら、元カノだらけだ」
佑磨さんほどの男性なら、好意をちらつかせてくる女の人はたくさんいるだろう。それをみんな、元カノだと思ってたら大変だ。彼の言い分に、それもそうだな、なんて妙に納得してしまう。
苦笑する彼へ近づき、脱いだシャツを受け取る。
「佑磨さんの初恋って、いつですか?」
「今度はなんだ、急に」
「いつかなぁって思って」
エマさんの話が本当なら、高校生のときには彼は恋をしていた。
「初恋って言ってもな。そうだな。彼女にしたいって初めて思った女に出会ったのは、高校のときだな」
やっぱり、そうだ。
ずっと佑磨さんの心をひとりじめしてた女の子は、初恋の人なんだ。
「お付き合いできたんですか?」
「ん? ああ、そうだな。かなり手こずったが、付き合ってもらえたよ」
「よかったですね」
「ひとごとだな」
彼はくすりと笑うと、私の腰に手を添える。
「抱きたくなってきた。いいか?」
「……うん」
引き寄せられるままに、彼の首に腕を回す。
私も抱いてほしかった。
佑磨さんの心にまだ初恋の女の子がいるんじゃないかって不安だったけど、お付き合いして別れたのだから、もう何も心配いらない。
今夜ぐらいは、ちょっと大胆になって抱き合えたらと思う。
「素直だな」
「佑磨さんに抱かれたい日もあるの」
「へえ。願わくは、それが毎日だといいね」
佑磨さんは私を抱き上げると、するりと髪に指を通した。
「つばさはかわいいよ。一度会うと、忘れられないぐらいに」
「佑磨さんだって」
「そんなことないさ」
ふたたび、彼はくすりと笑い、後ろ頭に回した手を引き寄せて、唇を重ねてきた。
もう何度、キスをしただろう。ためらうように重ねたキスが懐かしい。今はすぐに深く重なって、ため息が漏れていく。
「佑磨さん、好き……」
キスの合間にささやく。キスだけじゃ伝わらない気持ちを伝えたかった。
「好きじゃ足りないな、今夜は」
そう言って、服を脱がせてくる。
彼の目の前にさらされていく肌が恥ずかしい。胸もとを隠そうとする手は阻まれて、胸のいただきは彼の口内へ隠れていった。
「あっ……」
背筋が伸びた。いきなりキツく食むから、声をあげてしまった。
「愛してるって、言おうとした?」
意地悪そうに彼は言って、私の目をのぞく。
「あ、愛してます」
「どのぐらい?」
「すごく好き……。佑磨さんじゃないと、こんなことしない」
首に抱きついて、ほおを重ねる。
愛してる。すごく。
なんだろう。いつもより、彼への愛情があふれてくる。
私、きっと、嫉妬してるんだ。
佑磨さんに触れただろう、女の人に。
「佑磨さんをひとりじめしたい」
心も、体も、全部。
「もう、してるだろ」
ベッドに仰向けになり、私の手を引いてくる。
彼はお腹の上を指し示す。上に乗れって言ってるみたい。ちょっと勇気を出して、彼にまたがる。
佑磨さんを見下ろすのは、初めてかもしれない。
キスをねだるような、色っぽい目をする彼に魅了される私は、いつもの私じゃないみたい。
髪を耳にかけながら顔を下げ、彼の唇に私から触れた。何度か触れ合わせる。
佑磨さんは意地悪だ。薄く口を開いて待ってるだけ。だから、私はちょっと大胆になって、彼の口内へ舌先を入れた。
途端に、彼の舌がからまってくる。いきなり、彼のペースに引き込まれる。こうなったら、私のなすすべはなくなる。でも、彼の言いなりも悪くないって思ってる。
深く長いキスのあと、佑磨さんは私の腰に腕を回す。
「つばさ、おいで」
「もう?」
「はやくしたい」
催促されて、ゆっくり腰を下げていく。彼とつながる瞬間にため息が漏れる。彼もまた、うっとりとこちらを見上げてるから、一つになった喜びを共有してるんだと思う。
「動いて、つばさ」
「……うん」
「かわいいな」
彼の鍛えられたお腹に手をつき、彼に誘導されながら、腰を揺らしていく。
身をのけぞらせ、甘い息を吐く。次第に速さが増し、余裕がなくなっていく。
「つばさ……、もっと」
「待って……」
これ以上、体に力が入らない。佑磨さんに抱きつき、揺れる体を感じてる。
ずっとこうしてたいって思いがたかぶってくる。
「気持ち……いい」
無意識に出た言葉に驚いて、ハッと我にかえり、口を両手でふさぐと、佑磨さんが下から突き上げてきた。
「や……っ」
「もっとかわいいつばさを見せてくれ」
「だめ……もう」
首を振ると、彼はおかしそうに笑って、何度も後ろ頭をなでてくる。
そのまま体を反転させて、抱きしめてくる。
「本当にかわいいな、つばさは」
「誰よりも……?」
私よりかわいい人はたくさんいるのに、そう言ってくれるの?
「ああ、誰よりもかわいい」
「愛してる?」
今まで出会ってきた中で、一番?
「愛してるよ。だから……」
「だから?」
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