別世界の空の下で!

みきトラ

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『初依頼と洞窟と』

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第12話「別世界の空の下で!」


『 初依頼と洞窟と』


僕はお爺さんと共に冒険者ギルドに行きギルドへの登録を済ませた、隠蔽は上手くいったようで冒険者プレートを作るときにステータスチェックをされたが特に何も言われなかったそして、初期登録に銅貨3枚払って登録は終わった。再登録は金貨10枚もするらしい…、金貨10枚もあれば貴族でも極度の贅沢をしなければ4年は楽に暮らせる金額だそうだ。


そうそう、この世界のお金は、7種類の貨幣に分かれている一番高いのが《赤金貨》二番目が《黒金貨》三番目が《白金貨》四番目が《金貨》五番目が《銀貨》六番目が《銅貨》七番目が《鉄貨》この中でも、《赤金貨》や《黒金貨》を使う人達はよっぽど裕福な貴族達や商人、国の王族、世界で少数しか居ないSSSランク冒険者達だけなんだそうだ。



僕の冒険者登録をしてくれた結構可愛らしい銀髪の受付嬢さんには、冗談交じりに「頑張ってSSSランク冒険者を目指してね!。」って言われたよ。まぁ、「善処します。」とは伝えておいたけどね。「ん?」と言いながら首を可愛く傾げていたから多分意味は分かってないと思うけど…。


んで、せっかくだから初依頼を受けようと思ってお爺さんに「どれが初心者用なの?」と聞いたところ、「ここら辺、での初心者ランク依頼じゃとゴブリンの討伐依頼じゃな。」と言われたので、それを受けることにしたお爺さんも「儂も付いて行くぞ!」と言ってくれたのだけれど何処からか現れた副ギルド長に気絶させられて上に連れていかれた…。この時僕は思った…SSランクであるお爺さんを一撃で気絶させる事のできる副ギルド長だけは絶対に怒らせては行けないって…。



僕は、異様に静かになったギルドの受付カウンターに向かい『初心者用きちゃないゴブちゃん討伐』とか言うふざけた名前の依頼を受けた、討伐証明はゴブリンの魔石を少なくとも3個は持って帰ってくる事、死体はほっておくとアンデットになる事があるから必ず燃やさないと駄目だと受付嬢さんが説明してくれた。



「それじゃあ、気をつけて行ってきて下さいね。ゴブリンは比較的森に入って直ぐの所で見つける事ができるはずです、魔の森の場所はわかりますか?後、あまり森の奥には行かないようにして下さいね?危険なアダマンバード達が沢山住んでいる見たいですからそれと、最近魔物達が活発に活動しているので色々と気をつけて下さい。」



「はい、気をつけて行ってきます、森への行き方はお爺さんに教えていただいたので大丈夫です、心配して頂きありがとうございます。それじゃあ、行ってきます。」



_______________________________________________

『魔の森』


森の中で、最も醜悪な顔を持つ一匹のゴブリンがその他4匹の仲間と共に始末した7匹もの一角兎を分けながらそのまま食べているその表情は皆、大漁に兎がとれた事で満足げである。ゴブリン達がご馳走を食べているその背後には大きな洞窟があり彼らは此処を拠点として少数で暮らしている用だ。


「ギャッギャッ」「ギェギィッギギ」「グェヴィービュァ」「グァチャッバリィ!ボリィッ!グァチャグァチャ」

4匹のゴブリン達は兎を食べながら話しているその言葉は、言葉とは言えるものでは無いが意思疎通を取れているのだからそれが彼らの言葉なのだろう。ふと、最も醜悪な顔を持つゴブリンが草むらで音がなったことに気づいた、普通ならば仲間を呼んで警戒に当たるはずだが行かんせん彼らは知能がそこまで高くは無いなので、最も醜悪な顔をしたゴブリンは兎だと思い一人で音がなった方へ移動してしまった。そして、音が鳴った草むらに移動したゴブリンは手に持って居たボロボロのもはや剣とは言えない剣を草むらに力一杯振り下ろそうとした。

シュッー

「グゲゲッ?」

しかし、おかしい事に剣を振り下ろす事は出来なかった。そして、自分の腕を確認しようとしたが何故か自分の足が目の前にある事に気づいた…そこで最も醜悪な顔をしたゴブリンの意識は途絶えた。



一方、4匹の内3匹のゴブリン達はまだ兎を食べながら話して居た醜悪な顔をしたゴブリンがいなくなった事など全く持って気づいていないようだしかし、お腹一杯になるまで食べて満足していたゴブリンが仲間がいない事に気つき草むらの方を見た時と同じ時に、ザシュッ!グチャ…。と言う何か生き物が切られて地面に落ちた音が3匹の方から聞こえた、草むらを見ていたゴブリンはそっちを振り返ろうとしたが、唐突に目線が地面に向いてしまい見る事が出来なくなった、そして…。


「これで、全部だな。」


と言う人間の声が聞こえたのを最後にゴブリンの意識が途絶えた。


わずか、数分で5匹のゴブリン達の人生は終わった。


_______________________________________________


「これで、全部だな。」


ゴブリンを討伐しに森に入った僕は運良くまとまった人数で動くゴブリン達を発見できたどうやら、ゴブリン達は兎達を沢山狩ってご飯を食べていた最中だった。これはチャンスだと思った僕はスキルの〈魔壁〉と〈ソニック〉を使ってサクサクと倒して行った。


このやり方は実に簡単である、まず僕自身の足音を出さないように〈魔壁〉を足場にしながら空中を歩きまとめ役っぽい1匹のゴブリンを草むらに音で誘い出し兎や何かだと思わせて、ゴブリンが草もろとも兎か何かを、仕留めようと草むらに剣を振り下ろそうとした時に〈ソニック〉を使い瞬時に空中からゴブリンに向かって降りて行きゴブリンの首近くまで来たら即座に片手直剣で〈抜刀術〉を行ない即効で殺した、後4匹も同じように空中からゴブリンの元へ向かい即座に4匹の首へ連続で〈抜刀術〉を行なっただけだ。



「ふふ、【称号】にある【暗殺の使い手】は伊達じゃ無いぜ!(ドヤ)。と、んな事やってないで魔石回収と死体を燃やさなきゃ。」


俺は、倒したゴブリン達を〈魔壁〉を上手い事使い一か所に集めて、初級魔法〈魔力弾〉を地面に軽く放ちある程度穴を開けて、そこにゴブリンを入れて仕上げになんとなく中級魔法〈ファイヤーバレット〉を何度かゴブリンを入れた穴に試しうちで連打しながら火葬した。すこし穴が大きくなったが…まぁ、ちゃんとゴブリンは燃やせたので良かった事にしようと思う。(もはや骨すら残ってないが…)



「さてと、後は帰るだけなんだけど…その前に、ゴブリン達が住んでいたこの洞窟をちょっと見てから帰ろうかな、せっかくだし。」


そうして、僕は洞窟の中に入って行った。
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