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全ての始まりと全ての終わり

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あの日、俺は死んだ
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俺は西山光。どこにでもいるようなオタクの高校2年生だ。ある日の夜、小腹が空いて近くのコンビニに行くために、道路を渡った時。

キキーッッッという急ブレーキの音と同時に目の前が真っ黒になった。
あ、これ俺死んだんだなって一瞬でわかった。死んだと言うのに、人間って以外と冷静なんだな。走馬灯とかも意外と無いもんなんだなぁ。俺、これからどうなるんだろ。
そう考えてるところで、プツンと意識が無くなった。

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目が覚めると真っ白い空間に、白い服を着た30代前後くらいの男が1人と、俺。これが所謂神ってやつなのかな?以外と若いんだなぁ。なんてくだらないことを考えてると、男が口を開いた。


「お前は運命に逆らって死んだ。本当はお前はあそこで死ぬはずじゃなかったのだ。」


え...?
意味がわからない。色々な考えが頭を巡る。
すると、また男が口を開いた。

「だから、お前の来世の望みをなんでも叶えてやろう。」


こ、これが俗に言うお詫びチートってやつなのか...?いや、その前に色々と確かめないと...。

「来世って、どんな世界なんですか...?」

俺が恐る恐る質問すると、予想どうりの答えが返ってきた。

「お前の世界で言う、魔法が使える、まぁ異世界といえばいいか。そんなところだ。」

いや神案外適当だな...。
ってそれより!!魔法!?異世界!?ほんとに漫画の中みたいだな...。あれ、これもしかしなくても夢じゃないか?
と思って、頬をペチペチと手で叩いてみる。痛い。
夢じゃないのかこれ...。

それより。家族は?友達は?みんなとはもう会えないのか...?
今まで混乱して浮かばなかったことがどんどん頭の中に出てくる。大人気ないことに、俺はつい泣いてしまった。

「...グスッ...それより...家族はどうなるんですか...?」
 
と、思わず泣きながら質問すると、焦ったように神が、

「アッ家族...そ、その家族が死んでしまった時にお前の今から行く世界に転生させることは出来るが...?」

その答えが返ってきた瞬間、俺の顔は一気にパァァァっと効果音が着いてもおかしくないくらい明るくなる。

え、なんでだって?ふふふ、説明しよう。俺が異世界に行ってお詫びチートで色々な伝説を残したら、家族に自慢できるじゃないか!前世の名前と同じ名前で生活して家族に手紙でもなんでも残せば、余裕なのではないか...?

「じ、じゃあ!その異世界でアイテムボックス、鑑定持ちで全ての魔法が使えるようにすることって...?」

「ああ、そんなことなら余裕でできるぞ。」

また俺の顔がパァァァっと明るくなる。ほんとに効果音ついてそう。

「それで来世に転生させて欲しいです!!」

「わ、わかった...」

神が俺の表情の変化に引き気味に答えてるが、そんなの知らん。俺のテンションはMAX。今すぐにでもイエエエエエエエエエエエェ!!と叫びたいくらい。

「そ、それじゃあ転生させるが、いいか...?」

「はい!お願いします!!」

そう言った瞬間、またプツンと意識が途切れた。

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