レディース異世界満喫禄

日の丸

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負けるなよ!!

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顔を真っ赤にして俯くプレシアをニヤニヤしながら眺めていると後ろから女性が声を掛けてきた。


「あら?プレシァーナもう来てたの?」


振り向かば長身の女性・・・・190はある長身と赤い髪をストレートにして背中まで伸ばし見覚えのある尻尾と耳・・・コハクの耳と尻尾に似てる、が立っていた。

・・・・・・・狐似の獣人族なのかな?・・・・親近感があるね!!


「あ!セレーナ!おはよう!」


どうやら候補者に話を掛ける事で恥ずかしさを紛らわせることにしたらしい。


「今日は【武】ねプレシァーナには悪いけど負けないわ」


「私もよ」


どうやら候補者同士は仲がいいようだね・・・・少なくともこの二人は。


「レン紹介するわ、セレーナ・アルフィード、候補者の一人よ」


「よろしく」


「・・・・・・プレシァーナ、この人は?かなり強そうだけど」


「私の護衛として来てもらってる討伐者よ、Aランカーなの」


それを聞いたセレーナはあたしの手を取り上下に振る。


「よろしく!ねえ【武】が終わったら手合わせしない?強い人との手合わせは大歓迎なのよ!!」


あたしは歓迎しないよ!!何で疲れるようなことを自分からしなきゃならんのだ!!


「・・・・ならプレシアを倒したらやりましょう、あたしがプレシアを鍛えたからかなり強くなってるよ?」


ね?とプレシアに視線を向ける、もちろん視線に『負けたらだめよ!!』という言葉を乗せるようにしてね!!


「それは楽しみだわ!!」


ニコニコとしだすセレーナを見ながら『さすが脳筋種族』と思ったが言葉にはしなかった、あたし成長してるよ!


「お待たせしましたお姉さま方」


また背後から違う声が掛けられて見れば160位の身長で水色の髪そして丸い耳と尻尾を持つ16くらいの女の子がニコニコしながら立っていた。


「あら?遅かったわねジェシー」


プレシアが声を掛けるとジェシーと言われた子が思いきり頭を下げだした。


「うちの両親がこの闘技場の入口で待ってまして・・・・激励されました・・・・」


それは・・・・・外でよかったねと言うしかないね、プリシアみたいな思いをしなくて済んだと!!

でもこうやって三人を見てるとお互いにいがみ合ってるとかはなさそうだね、多分親同士か派閥内の誰かが騒いで三王家の溝を作ってるんだろう。


「レン紹介するわ、この子はジェシー・ゴルドォよ」


「よろしくお願いします」


あたしを見て頭を下げて微笑む、意外だプリシアを含めた候補者全員が平民・・・いや人間であるあたしを見下した発言はおろか態度もしない・・・・・・お花畑がアレだったから見下されるものかと思っていたけどその心配はいらなかったみたいだ。

しばらく話をしている三人を見ていると正面にある扉が開き50代の男とあたしと同年代の女性がこっちに向かって歩いてきた。




「皆様お揃いですね、では【武】の試練を始めたいと思います、内容はわかっていると思うので詳しい説明はしません、ただ相手を『殺さぬ』事それ以外はいう事はありません、怪我に関しては本日【神の巫女】様に来ていただいてますのでご安心ください」


一緒に来た女性が【神の巫女】らしいこの国の巫女様とは会った事が無かったので思わすじっと見てしまう。

黒髪をポニーテールにして胸部装甲が凄い美人さん・・・・羨ましい!!


「と言う訳で早速始めたいとと思います、まずはプレシァーナ様とセレーナ様、お願いします」


「「はい!!」」


さて!プリシア頑張ってね!!負けたらあたしが戦う事になるんだから負けるなよ!!

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