レディース異世界満喫禄

閑話 とある男の歩みと出会いと更なる歩み

その後俺は女・・・・レン達と行動を共にする事となった。

レン達と行動を共にする日々の中で俺の常識が崩れ去る事も多く『これは現実なのか？』と思わされる事も多かった。



「アステルの砦を落として来る」



いきなりこんな事を言ったと思ったら慌てて言い直した事がある。



「間違えた！【グリフォン】を潰す」



絶対にやり遂げる、その意思を視線に込めて俺に言ってきた事もある。

そしてレンはその事を現実にする為に普通は不可能であろう事を次々に成していった。　

アステルの砦の攻略、ガイアスの砦の攻略味方に死者はなく攻略時間も二時間もかからなかったと言う常識外れ・・・・・・・・・・・・・・・・立ち会った者いがいは信じられないような結果を出して俺やダルムを驚かせた。

一方で普通の女の子と変わらない一面も屡々見ることが出来た。



従魔と笑顔で戯れている時に何をしている？と聞いたときのあいつの心からの笑顔で言い切ったのを俺は直視できなかった、全然似ていないのに妹の・・・・リリシアの笑顔に重なった。



「心の洗濯？いや魂の洗濯だ！！」



「・・・・・・・そうか」



ダナムと共に溜息をつく、さっきのはきっと俺の願望が見せた幻だったのであろう。

そんな感じでレンと共に戦い、ガイアスの砦を攻略した後、レンと別れる事となる。

そしてレンと別れてから二か月後・・・・・・・・・・・王都からアステルの砦に連絡が来た、『ハリムの死刑日が決まった、王都に来られたし』と。

意外だったのはダナムにも同じような連絡が来ていた事だ



「これは驚いたな・・・・・」



手紙を読んでいたダナムガ震える手で頭を掻いた後深呼吸をした後俺に視線を向ける。



「何が書いてあった？」



「俺の仇・・・・コモーノ男爵も【グリフォン】に参加してたらしい、それ関係で調べて俺に行き居あたって・・・・・・・・俺の手で奴を殺せる！」



あいつが俺の時みたく手を回してくれたのか？まあそれは別にいい。



「ならば共に王都に行かねばな」



「ああ」



俺達は王都に向かい、城に招かれて死刑執行の日を聞き、その時の注意事項などを聞く。



「地下の一室で行います、この執行は表立ってするものではないのでご了承ください、それと犯罪者との会話も無しとさせていただきます」



「わかった」



「私は立場上貴方方の事を聞いています、本来なら奴らとの会話も許可したい所ですが、それは出来ません、申し訳ない」



「気にしなくていいさ、この手であいつを討てる、それがありがたい」



「そう言ってもらえると助かります、では明日お願いします」



「明日？それはまた急いでるな？まあ俺は嬉しいが」



まさか説明を聞きに来て『明日殺ってください』と言われるとは思わなかった。



「先ほども言いましたが『表立ってする死刑ではない』と言ったのには訳があります、デュナス殿下が二か月後王と成られます、その前に綺麗にできる所は綺麗にするべきだという事で今回の件での該当者にはご退場して頂く事となりました」



「なるほど、理由はわかったし俺も早くあいつを討ちたいからな」



次の日おれは地下の一面石作りの部屋に案内されて、中に入ると目隠しをし、猿轡をし、手を後ろで縛られ跪いている豚・・・・ハリムがいた。



「これより罪人ハリムの死刑を執行する」



先に待っていた昨日説明をしてくれた男が俺に剣を渡しながら宣言する。



「ううううううう！！」



その言葉を聞いた豚が身じろぎをして何か言ってるが誰も気にしない。

そして俺は剣を振りかざす前に蹴りを一発入れて黙らせる。



「ううう」



動かなくなった男に剣を振りかぶり・・・・確かな手ごたえがあった瞬間、思わず呟いてしまう。



「ああ・・・・・・やっと・・・・やっとお前の仇が討てたよリリシア・・・」



答えてくれないのはわかっている・・・・でも言いたかった。

俺の生きている目的は無くなった・・・・・そう思いながら部屋の中で立っていると騎士が部屋に入っってきて俺を見て一礼し、話を掛けてきた。



「ハイラル殿、とある方が貴方に会いたがっております来ていただけますか？」



「わかった」



どうやら今度は俺の番らしい、まあ【グリフォン】に在籍していたのだ少し調べればバレるか。