レディース異世界満喫禄

日の丸

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開けたくねぇ!!

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「んじゃ街に行こう」



闘技場は街から少し離れているのでとりあえず街に戻って皆で見て周るよ!

って思って街までの道を歩いていると屋台のおっちゃんや歩いている人達が次々に声を掛けてくる・・・・・セレーナにね!!



「お!!惜しかったな!!ほれ!串焼き持ってけ!!」



「感動しました!」



「これも持っていきな!!ん?もちろん連れのぶんも持っていきな!!」



試合を見てセレーナのファンになった人が多くて握手を求めてきたりしてきた。

しかもかなり女性が多かった!セレーナも女性にもてるんだね!!



「やっぱりここのサンドイッチは美味しいわね」



屋台のおっさんにもらったサンドイッチを頬張りながら微笑ましそうにセレーナを見ているアリーヌがセレーナに声を掛ける。



「セレーナしっかりと誠実にお相手をしなさい、貴女を応援してくれたのだから」



見た目は『サンドイッチを頬張る人』なんだけど言ってる事はまともだったのでセレーナも納得して頷く。

珍しい・・・・・・・アリーヌがまともな事を言ってるのがとっても珍しい!!

少しの間セレーナとファンのやり取りを見ていたらセレーナがもう終わりとばかりに声を掛けて離れていたあたしの所にやってくる。



「もういいのかい?」



「はい、応援してくださった皆様には悪いのですが、お姉さまと子供達を優先させてもらいました」



セレーナがいいならまあいいかな?とか思いながら歩いていると後ろから男性が声を掛けて来た。



「すまないがいいか」



振り向いてみるとさっきあたしに武器を持って接近してきた騎士が立っていた。



「何か?」



まさか王様がいないからイチャモンつけに来たとか?めんどくさい!!



「先程はすまなかった、王の前で恥をかかされた思いあのような態度を取ってしまった」



あたしに向かい深々と頭を下げた後に口を開く。



「私は責任を取って近衛を辞めて1騎士となり国に尽くすことにした」



「それを伝えに来たの?あれは別に気にしてなかったんだけど・・・・近衛を止めなくてもよかったのに」



「いやこれはケジメだよ、決して陛下が尻尾切で俺だけに責任を押し付けた訳じゃないのだ。この事に関しては自分でそう決めて進言し、陛下が嫌々ながらに受理してくださった」



ふと『尻尾切されたんじゃね?』思ったんだけど違ったようだった。



「そうだった・・・俺の処遇に関して伝えたのはついでだった!!本題はこれだ」



手紙のようなものを騎士が差し出したので受け取りその手紙を開けるかどうか迷った。



「陛下からだ、明日晩餐に招待したいらしい」



・・・・・・・・・開けたくねぇ!!めっちゃ厄介な手紙じゃん!!何で平民が王族とご飯を食べなきゃ・・・・・・・・・・・あれ普通に食べてるねケイン達と・・・・・・・・・・・・・あれ?あたし平民だよね?



あたしは手紙を眺めた後にポーラとテレスを見て口を開く。



「これって行かなきゃいけない奴だよね?」



あたしの問いに2人は苦笑しながら口を開く。



「出来ればいかれた方がよいかと思います、どうしても嫌というのであればそれもよいかと」



少し考えて手紙を持ってきた騎士を見てから口を開く。



「わかったよ明日の夜迎えに来てくれるんなら行くよ」



「判りました、何処に伺えばよいのでしょうか?」



騎士の質問にあたしはズボンのポケットの中に入っていた紙を取り出す。

これはこの街に来た時にカロラに書いてもらった仮の拠点までの道を書いてもらった物だ、あの後ポケットに入れたままだったのをさっき思い出したのだ!!

決して捨てるのがめんどくさくてポケットに入れたままだった訳じゃないんだよ?その後に武闘大会やこの街の子供達の事があったから忘れていただけだべ!



「明日の夜此処に迎えに来て」



この国の王族とは関わらないって思ってたのに何でこうなるんだろうね?

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