レディース異世界満喫禄

そして最初の問題に戻る！！

「レン様何でそんな話になるんですか？」



あたしの話を聞いて真剣な顔でそう言って来るテオラさんにあたしは首を傾げる。



「へ？なんのことさ？」



あたしがそう言うとテオラさんが口を開く。



「私がドラゴンの皮の料金を払おうとしたら、なんでレン様の知り合いと話をしなければならないのですか？私はキチンとした料金を支払いたいだけなのですが」



本当にキチンとした人だね、だからこそ気にいったんだけどね。

テオラさんん言葉を聞き思わず深い溜息をつき口を開く。



「あのねテオラさん、お金を受け取る気は無いんだよ」



あたしがそう言うとテオラさんが首を左右に振る。



「それはいけません、ファイヤードラゴンを狩るだけでも手間や時間がかかるのにその素材を無料で受け取る事は出来ません」



「あのねテオラさん・・・・言いずらいんだけどさっき出したドラゴンあるじゃん？」



「はい」



「あれ昨日の夕飯に使った残りなんだよ」



「・・・・・・・・・・は？」



『夕飯の残り』と言われて固まるテオラさんに更に声を掛ける。



「だから売り物にならないからお金をもらう訳にはいかないんだよ。わかってくれた？」



あたしがそう言うとテオラさんが信じられないような顔で口を開いた。



「夕飯？」



「うん」



「誰の？」



「うちの家」



あああああ！！テオラさんが倒れた！！『うちの家』と聞いたらテオラさんが倒れたよ！！！え？ドラゴンの肉を食べるのって珍しくないよね？





「テオラさん大丈夫？」



いきなり倒れたからびっくりしたよ！！貧血でも起こしたのかな？



「さすがはレン様ですな、まさかファイヤードラゴンを夕食のおかずにするとは・・・・」



へ？別におかしい事じゃないよね？

と不思議がるあたしを見てテオラさんは真剣な顔で口を開いた。



「レン様、ドラゴンの肉はかなり高値で売られてるのはご存じですか？」



「へ？そうなの？」



あたしはこの前の【スタンピード】のお陰でドラゴンを大量にゲットできたから値段なんて関係ないんだけどね！！



「はい、貴族でもあまり手が出ないぐらいの値で取引されています、それを夕食のおかずとしてお召し上がりになられてると聞きまして、さすが大商会のオーナーだな・・と」



「え？そんな事で倒れたの？」



いくら何でも大袈裟だべ！！



「いいえ・・・家族全員で食べられる量のドラゴン肉の値段を考えたら気が遠くなりました・・・・・私にはとても無理です」



うちの場合アリーヌさんがかなり食べるから想像の１０倍の金額になると思うよ？とは言えない！！



「テオラさん、このドラゴンはあたしが狩って来た奴だからお金はかかってないんだよ」



あたしがそう言うと納得したような顔になった。



「そう言えばレン様はオーシャンズデッドを狩る事も出来のできましたな、だからドラゴンも怖くないという事ですな？」



「まあそうだね」



うちのパーティーメンバー全員がドラゴンは倒せるから怖いって感情はないね！！



「だからドラゴンの皮もお金をもらおうとは思わないんだよ」



そして最初の問題に戻る！！あたしはお金をもらう気は無いと！！

テオラさんは真剣な顔得あたしを見て・・・ため息をついた後に深々と頭を下げる。



「ではレン様のお言葉に甘えさせてもらいます、ありがとうございます」



やった！！納得してもらえたよ！！



「よかった」



そう呟いた時ミズキが声を掛けてきた。



「レン様、皮をはぎ終わりました」



皮をはぎ終わったドラゴンを【アイテムボックス】に入れてドラゴンの皮をテーブルの上に置く。



「テオラさん、受け取って」



オーシャンズデッドの件はこれでチャラだね！！