レディース異世界満喫禄

雑用を頼んでごめんなさい！！

いきなり襲われて咄嗟に対応したけどまさか自宅で襲われるとは思わなかった。



「あ」



そう言えばグラマスのおっさんが『襲われるかもしれないから気をつけろ』って言った！！まさかあの件の暗殺者が来たって事か！！



「セイ、１つ頼まれてくれるかな？」



『暗殺者』と思い至ったのでとりあえずおっさんに知らせておいた方がいいと思いセイに知らせに行ってもらおうとセイに声を掛けた。



「何でしょうか？」



真剣な顔であたしを見るセイに『雑用を頼んでごめんなさい！！』と思いながら口を開く。



「悪いんだけどギルドに行ってこの事をおっさん・・・・グラマスに知らせて来てくれるかな？『暗殺者達があたしの所に来たよ』ってね」



あたしの考えを理解したのか頷て『畏まりました』と言った後ギルドに走って行った。



「さて・・・・・お話を聞こうか・・・・そうだなぁ・・・・・こいつにしよう」



あたしは気絶している男の服の襟首をつかみリビングの隣にある部屋に入りカナデに視線を向けて口を開く。

「カナデ、悪いけど結界を」



「畏まりました」



あたしがそう言ったらライがあたしの隣にやって来た後にカナデが結界を張ってくれた。

カナデが結界を張ってくれえたのを確認してから気絶している男の仮面をはぎ取り思いっ切りビンタする。



「へぶっ？」



頬の痛みに意識を取り戻して周囲を見渡して男は顔を顰める。



「おはよう、気分はどうだい？」



あたしがそう聞くと男は顔を顰めたまま口を開く。



「いいわけないだろ？両手両足を縛られて転がされて気分が良いわけが無い」



え？だってそうでもしないと安心して話せないじゃん？暗殺者相手に何もしないってあたしに自殺願望は無いからね。



「まあアンタを叩き起こした理由は簡単、話を聞かせてもらうよ」



あたしがそう言うと暗殺者は口を閉じる。



「アンタ等の雇い主は誰？」



まあダメーズ侯爵だろうけど聞いてみる。

けどあたしの問いに暗殺者はだんまりして視線も何もない壁を見ている。



「こまったね」



全然困ってないけどそう言いながらあたしはそう言いながらしゃがみこみ暗殺者に視線を合わせて口を開く。



「で？ダメーズ侯爵にあたしを殺して来いって言われたの？」



「なっ！！」



あたしの口から雇い主ノンが出て来たのを驚いてそう口にした暗殺者を見て思わずにやけた。



「アンタもプロなんだから顔に出したら駄目だべ？」



まあお陰で雇い主がダメーズ侯爵って事がわかったんだけどね！！



「・・・・・・・・・・俺達をどうするつもりだ？」



絞り出すようにそう聞いて聞いた暗殺者にあたしは肩を竦める。



「さあ？どうするかね」



ギルドに丸投げるから知らん！！と言いたかったけどコイツ等の今までやってきた事を思うとそれを言わずにビビらせておこうと思い『さてどうするべ？』と含めた言い方をした。



「少しでも楽になりたいんだったら、何かしらの情報をくれてもいいんだよ？」



まあ嘘の可能性があるから頭から信用はしないけどね。



「・・・・・・・・・・・・」



それでも黙っている暗殺者を見て思わず溜息をつく。



「雇い主への義理？それとも自身のプライド？どっちにしてもろくでもないね」



あたしがそう言うとやっと暗殺者が口を開く。



「貴様には判らんよ」



あたしはしゃがんだのまま態勢で」アッパーを放ち見事に暗殺者の顎を捕らえて吹き飛ばした。

そして吹き飛んで動かなくなった暗殺者を見て口を開く。



「アンタの気持ちなんぞわかりたくもないよ」



何であたしが暗殺者のプライドを分からなくちゃいけないのさ？