11 / 62
011 密入国?変態?
しおりを挟む
「まずはその鎧を脱いでもらおうか」
「出来ません!」
「何? 抵抗する気か?!」
「違います! でも脱げない理由があるんです!」
「……言ってみろ」
「実は……下に何も着てないんです」
「…………密入国の変態という事が判った」
ちゃうねん!!
「違うんです! 変態じゃないんです!」
「じゃあ裸の理由を言ってみろ」
「何百年も同じ服着てたらボロボロになりますよね?! 外だし、寝返りすれば擦れるし、傷んで当然ですよね?!」
「つまり君は何百年も外で寝起きしていた、と?」
「そうです!」
「…………妄想癖のある変態の密入国者か~。面倒だなぁ」
言えば言うほど肩書が増えていく!!
「なんて言ったら信用してもらえるんですか?!」
「あのな。まず人間は100年も生きない。
次に、素肌に鎧なんて、危険だし痛い。なのに実行するのはおかしい。
最後に、あの険しい山を超えてくるなんて、何か企んでいる者のする事だ。
私の言っている事におかしな点があるかね?」
「……いいえ」
正論だ。完璧な正論。何も言い返せない。
だが! 諦めたらそこで終わりだ! ネバーギブアップ!
「とにかく! 俺の話を聞いてください!」
「いや聞くけどさぁ。全部書き留めるからな? で、後から質問するからな?
もし整合性が無ければ、偽証になるからな?」
「わかりました!」
俺は、今までの人生を語った。語りまくった。
途中兵士が半目になってたような気もするが、頑張って語った。
「以上です」
「……やっと終わりか。では質問させてもらおうか」
「どうぞ」
「ドラゴンと共に居たと?」
「そうです」
「ドラゴンが芋を持ってきてくれた?」
「違います、木の実です。木ごと、ね」
「ドラゴンに魔法を習った?」
「はい」
この後も長々と質問が続いた。
「ふむ……言っている事に違いは無いようだ」
「では?」
「君の言った事に対しての質問に、間違いの無い返答をした、というだけで疑いが晴れた訳ではないよ」
「どうしたら良いんです?!」
「そうだなぁ……ではこうしよう」
「わかりました!」
「まだ何も言ってないぞー。
君の言葉を信用する為に、テストをする」
「テストですか?」
「君がウソを言って無ければ簡単なテストだよ」
「なら大丈夫ですね」
「そうだといいな」
俺は拘束されたまま、中庭のような場所に連れてこられた。練兵場?
俺の周囲には兵士が武器を構えたまま居る。
「今から拘束を解く。だが変な事をすればすぐに攻撃をする」
「わかりました」
「大丈夫か? 真実を話すなら今の内だぞ?」
「真実なので大丈夫です」
「……頑固だな。では解くから動くなよ?」
「はい」
拘束を解いてもらった。
その代わり兵士の緊張が高まった。今にも切りかかって来そうで怖い。
「さて。ここには男しか居ないようにした。上半身の外してもらおうか」
「ぬ、脱ぐんですか?! 恥ずかしいな」
「だから男しか居ないと言ってるだろ!」
「いや、男しか居なくても、注目されながら脱ぐなんて恥ずかしいですよ!」
「なるほどな。ではこうしよう」
兵士は全員薄目を開けている!
そういう事じゃないんだよ!!
反論してもやらなきゃいけない事なので、諦めて脱いだ。恥ずかしいわ~。
「これで何も持ってないし隠してないという事になる」
「そうですね。恥ずかしいですけど」
「ではこの状態で攻撃的ではない魔法を使ってもらおう」
「何でも良いのですか?」
「何でも良いが、やる前に何をやるか教えて欲しい」
う~ん。何をやろうか?
「出来ません!」
「何? 抵抗する気か?!」
「違います! でも脱げない理由があるんです!」
「……言ってみろ」
「実は……下に何も着てないんです」
「…………密入国の変態という事が判った」
ちゃうねん!!
「違うんです! 変態じゃないんです!」
「じゃあ裸の理由を言ってみろ」
「何百年も同じ服着てたらボロボロになりますよね?! 外だし、寝返りすれば擦れるし、傷んで当然ですよね?!」
「つまり君は何百年も外で寝起きしていた、と?」
「そうです!」
「…………妄想癖のある変態の密入国者か~。面倒だなぁ」
言えば言うほど肩書が増えていく!!
「なんて言ったら信用してもらえるんですか?!」
「あのな。まず人間は100年も生きない。
次に、素肌に鎧なんて、危険だし痛い。なのに実行するのはおかしい。
最後に、あの険しい山を超えてくるなんて、何か企んでいる者のする事だ。
私の言っている事におかしな点があるかね?」
「……いいえ」
正論だ。完璧な正論。何も言い返せない。
だが! 諦めたらそこで終わりだ! ネバーギブアップ!
「とにかく! 俺の話を聞いてください!」
「いや聞くけどさぁ。全部書き留めるからな? で、後から質問するからな?
もし整合性が無ければ、偽証になるからな?」
「わかりました!」
俺は、今までの人生を語った。語りまくった。
途中兵士が半目になってたような気もするが、頑張って語った。
「以上です」
「……やっと終わりか。では質問させてもらおうか」
「どうぞ」
「ドラゴンと共に居たと?」
「そうです」
「ドラゴンが芋を持ってきてくれた?」
「違います、木の実です。木ごと、ね」
「ドラゴンに魔法を習った?」
「はい」
この後も長々と質問が続いた。
「ふむ……言っている事に違いは無いようだ」
「では?」
「君の言った事に対しての質問に、間違いの無い返答をした、というだけで疑いが晴れた訳ではないよ」
「どうしたら良いんです?!」
「そうだなぁ……ではこうしよう」
「わかりました!」
「まだ何も言ってないぞー。
君の言葉を信用する為に、テストをする」
「テストですか?」
「君がウソを言って無ければ簡単なテストだよ」
「なら大丈夫ですね」
「そうだといいな」
俺は拘束されたまま、中庭のような場所に連れてこられた。練兵場?
俺の周囲には兵士が武器を構えたまま居る。
「今から拘束を解く。だが変な事をすればすぐに攻撃をする」
「わかりました」
「大丈夫か? 真実を話すなら今の内だぞ?」
「真実なので大丈夫です」
「……頑固だな。では解くから動くなよ?」
「はい」
拘束を解いてもらった。
その代わり兵士の緊張が高まった。今にも切りかかって来そうで怖い。
「さて。ここには男しか居ないようにした。上半身の外してもらおうか」
「ぬ、脱ぐんですか?! 恥ずかしいな」
「だから男しか居ないと言ってるだろ!」
「いや、男しか居なくても、注目されながら脱ぐなんて恥ずかしいですよ!」
「なるほどな。ではこうしよう」
兵士は全員薄目を開けている!
そういう事じゃないんだよ!!
反論してもやらなきゃいけない事なので、諦めて脱いだ。恥ずかしいわ~。
「これで何も持ってないし隠してないという事になる」
「そうですね。恥ずかしいですけど」
「ではこの状態で攻撃的ではない魔法を使ってもらおう」
「何でも良いのですか?」
「何でも良いが、やる前に何をやるか教えて欲しい」
う~ん。何をやろうか?
0
あなたにおすすめの小説
滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~
スサノワ
ファンタジー
「ここわぁ、地獄かぁ――!?」
悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、気がつきゃ金糸のような髪の小娘に!?
「えっ、ファンタジーかと思ったぁ? 残っ念っ、ハイ坊主ハラペコSFファンタジーでしたぁ――ウケケケッケッ♪」
やかましぃやぁ。
※小説家になろうさんにも投稿しています。投稿時は初稿そのまま。順次整えます。よろしくお願いします。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで
六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。
乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。
ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。
有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。
前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる