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032 手紙
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少し回復したので、不定期ながら再開します!
以下、本編です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
俺は使者の目の前でこう書いた。
『お誘いありがとうございます。しかし用事を済ませたらすぐに帰るので時間がありません。
なので今回はお断りさせてください。すみません。
使者の方はキチンと対応されてました。クビにされませんようにお願いします。』
最後に署名をする。
ん? 待てよ?
「貴方も署名してください」
「ええっ?! 何でですか?!」
「目の前で書いた証明の為です。それに私の為でもあります」
「貴方の為?」
「そうです。
貴方が断られた事で受ける謂れの無い不名誉を受けるのを恐れるのと同じ。
私も、貴方を無理矢理追い出したという謂れの無い不名誉を受けたくない!」
「え~と、登城されれば済む話では……?」
「それはそれ、これはこれ、です。さ、さ、ここにサインを。それがお互いの為です」
半分強引にサインをしてもらった。
他に何か保身方法は無いかな?
あっ、そうだ。
俺は手紙を宿に置かれていた封筒に入れる。
手紙用の紙と封筒が用意されてるなんて、高級宿だよなぁ。
その封筒を蝋封する。
その蝋に渡されていた紋章の入ったバッジみたいな物で印を付ける。
これで少なくとも貴族の後ろ盾があるっぽく見えるはずだ。
まぁ、城に情報が行ってる時点で、判ってるだろうけど。
「これで完成です。これを渡して下さい。それで万事解決です!」
「そんなに上手く行かないと思いますけど……」
「大丈夫です! 信じるのです! パワー!」
「は、はぁ……」
「ほら、貴方も一緒に! パワー!」
「パ、パワー……?」
「ではすみませんが、配達をお願いします」
「は、はい。了解しました」
使者は手紙を持って部屋を出ていく。
よし! 押し切ったぜ!
下に降りて食堂に向かう。
もう遅いし、飯を食って明日冒険者ギルドに向かおう。
食堂に着くと、貴族っぽい人が沢山食事してた。
……ここで食うのはヤだなぁ。
って事で、ルームサービスみたいに、部屋まで食事を運んでもらった。
翌日。
俺は呼び鈴の音で目が覚めた。
朝っぱらから来客かよ。って、窓の外見たら、結構な時間だったわ。
ベッドが心地よすぎるのがいけないんだよ、うんうん。
「は~い。今出ます」
服を着て、ある程度身だしなみを整えてから扉を開けた。
「邪魔するぞ」
「失礼します」
俺の返答も待たずに3人が部屋に入ってきた。
「ちょ……?!」
ちょっと待てよ!と言いかけたけど、思いとどまった俺は偉いと思う。
だって、入ってきた人達の姿がさぁ、どう見ても偉い人っぽいんだもん!
「ど、どなたですか?」
「こちらの御方はタセイ・ウル・ヤコアイテワ陛下です。
私は政務大臣のアロウ・ラウム・ウィンゼイ、そちらは軍務大臣のウィン・ラウム・ターホン」
「陛下?! じゃあ、こ、国王陛下?!」
「そうです」
国王陛下! この国で一番偉い人! トップ!
ど、どうしたらいいんだ?! とりあえず土下座だ!
「し、失礼いたしましたー!」
「ああ、良い良い。立ってくれ。と言うか、椅子に座ってくれないか。話をしに来たんだ」
「陛下がそうおっしゃっています。さ、座って話をしましょう」
俺は両脇を大臣に持たれ、椅子に座らされた。
「手紙で断られたのでね。説得に来たんだ」
「すみませんでしたーーーーっ!」
「いや、責めてないから。だから頭を上げてくれ。
あ~、事情を話した方が良いかな?」
「それがよろしいかと。こちらの事情を知りませんからな」
「って事だ。事情を話すから聞いてくれ」
「は、はい」
何を言われるのだろうか?
以下、本編です。
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俺は使者の目の前でこう書いた。
『お誘いありがとうございます。しかし用事を済ませたらすぐに帰るので時間がありません。
なので今回はお断りさせてください。すみません。
使者の方はキチンと対応されてました。クビにされませんようにお願いします。』
最後に署名をする。
ん? 待てよ?
「貴方も署名してください」
「ええっ?! 何でですか?!」
「目の前で書いた証明の為です。それに私の為でもあります」
「貴方の為?」
「そうです。
貴方が断られた事で受ける謂れの無い不名誉を受けるのを恐れるのと同じ。
私も、貴方を無理矢理追い出したという謂れの無い不名誉を受けたくない!」
「え~と、登城されれば済む話では……?」
「それはそれ、これはこれ、です。さ、さ、ここにサインを。それがお互いの為です」
半分強引にサインをしてもらった。
他に何か保身方法は無いかな?
あっ、そうだ。
俺は手紙を宿に置かれていた封筒に入れる。
手紙用の紙と封筒が用意されてるなんて、高級宿だよなぁ。
その封筒を蝋封する。
その蝋に渡されていた紋章の入ったバッジみたいな物で印を付ける。
これで少なくとも貴族の後ろ盾があるっぽく見えるはずだ。
まぁ、城に情報が行ってる時点で、判ってるだろうけど。
「これで完成です。これを渡して下さい。それで万事解決です!」
「そんなに上手く行かないと思いますけど……」
「大丈夫です! 信じるのです! パワー!」
「は、はぁ……」
「ほら、貴方も一緒に! パワー!」
「パ、パワー……?」
「ではすみませんが、配達をお願いします」
「は、はい。了解しました」
使者は手紙を持って部屋を出ていく。
よし! 押し切ったぜ!
下に降りて食堂に向かう。
もう遅いし、飯を食って明日冒険者ギルドに向かおう。
食堂に着くと、貴族っぽい人が沢山食事してた。
……ここで食うのはヤだなぁ。
って事で、ルームサービスみたいに、部屋まで食事を運んでもらった。
翌日。
俺は呼び鈴の音で目が覚めた。
朝っぱらから来客かよ。って、窓の外見たら、結構な時間だったわ。
ベッドが心地よすぎるのがいけないんだよ、うんうん。
「は~い。今出ます」
服を着て、ある程度身だしなみを整えてから扉を開けた。
「邪魔するぞ」
「失礼します」
俺の返答も待たずに3人が部屋に入ってきた。
「ちょ……?!」
ちょっと待てよ!と言いかけたけど、思いとどまった俺は偉いと思う。
だって、入ってきた人達の姿がさぁ、どう見ても偉い人っぽいんだもん!
「ど、どなたですか?」
「こちらの御方はタセイ・ウル・ヤコアイテワ陛下です。
私は政務大臣のアロウ・ラウム・ウィンゼイ、そちらは軍務大臣のウィン・ラウム・ターホン」
「陛下?! じゃあ、こ、国王陛下?!」
「そうです」
国王陛下! この国で一番偉い人! トップ!
ど、どうしたらいいんだ?! とりあえず土下座だ!
「し、失礼いたしましたー!」
「ああ、良い良い。立ってくれ。と言うか、椅子に座ってくれないか。話をしに来たんだ」
「陛下がそうおっしゃっています。さ、座って話をしましょう」
俺は両脇を大臣に持たれ、椅子に座らされた。
「手紙で断られたのでね。説得に来たんだ」
「すみませんでしたーーーーっ!」
「いや、責めてないから。だから頭を上げてくれ。
あ~、事情を話した方が良いかな?」
「それがよろしいかと。こちらの事情を知りませんからな」
「って事だ。事情を話すから聞いてくれ」
「は、はい」
何を言われるのだろうか?
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