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035 お城での出来事
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城に到着した俺を迎えてくれたのは、あの時の使者だった。
確かランディさん……だったよね?
「お待ちしていました。ご案内致します」
「あっ、よろしくお願いします」
ランディさんの後をついて城の中を進む。
うん。絶対に迷子になるね! 帰りもお願いしますよ!
「あのお手紙で、私はお咎め無しでした。ありがとうございます」
「いえいえ。こちらのせいですから」
「いえいえ……ん? そうなのか…………?」
やべっ、いらん事言ったかも。
怒られるとすれば、間違いなく俺のせいなんだよね~。
よし、話題を変えよう。
「あの、このまま謁見ですか?」
「いえ、まだお揃いでは無いので、一旦客間にてお待ちして頂きます」
「判りました」
揃ってないのは貴族なのかな? それとも王族?
まぁ良いか、どっちでも。
皆は俺の顔を見に来るだけだもんな。
覚えて帰ってくださいよ~。
「この顔危険! 関わるな!」ですからね~。
「こちらのお部屋になります」
案内された客間……これ客間なの?
めっちゃ広いけど? 美術品に興味の無い俺でも高いんじゃないか?って考えてしまうようなテーブルとかありますけど?
明らかに今の服装と合ってない!
「本当にこの部屋ですか?」
「はい。その通りです。謁見の間までも私がご案内させて頂きます」
「そ、そうですか」
「何か飲まれますか? ご用意いたしますが」
「いえ! 大丈夫です! だからこの部屋に居て下さいね!」
ランディさんが居なくなったら、この部屋に俺一人になるじゃないか!
「判りました。お時間までご一緒しま「この部屋か?!」しょう…………誰でしょう?」
「誰か来る予定でした?」
「いえ。誰も来ないはずです」
ランディさんも知らない謎の訪問者登場か。
入り口の外で何やら揉めている声が聞こえる。
どうやらさっきの声の人と、入り口を守る兵士の声のようだ。
そして、とうとうその声の主は乱暴に扉を開けて入ってきた。
「お前がドラゴン関係者か!」
「シュラウ王子!」
ランディさんが止めてくれた。
王子? この人、王子様なのか。
そして王子様の後ろには同じくらいの年齢っぽい人が5~6人。武装しているけど、城の中ってOKだったっけ?
「シュラウ王子、お帰りください。ここは入ってはいけません」
「どうせ偽物だ。今から暴いてやる」
「シュラウ王子、陛下が認められているのです。お帰り下さい」
「ランディ、うるさいぞ!」
ランディさんは強く言えないようだ。
そして諦めてこっちを向いた。
「こちらはシュラウ・ウル・ヤコアイテワ第二王子でございます。
何やら混乱されている様子です。私が話をつけますので、けっして魔法や暴力はおやめ下さい」
「大丈夫ですよ。何もされなければ何もしません」
「頼みます」
攻撃されたって、防御魔法を使ってるから問題無いので、ランディさんは頑張れ!!
「シュラウ王子。これは越権行為です。今帰られるのであれば、私はどこにも報告致しません」
「どこが越権行為だ? 父上にすり寄ろうとしている害虫を処分しに来ただけだ」
「シュラウ王子!」
おっ! とうとうランディさんが強く出た! 頑張れ~。
「ふん! その者は怯えて声も出さないじゃないか。
それでドラゴン関係者などとよく言った物だ。しかも格好も見すぼらしい。
このような者と謁見? ありえん」
「ありえます。シュラウ王子は早く謁見の間に戻って列にお並び下さい」
「ふん」
怯えてるんじゃなくて、この手の人間に一言言えば百は帰ってくるから黙ってるだけなんだが。
「おい、お前。発言を許す。さっさと答えろ。
本気でそんな格好で出るつもりか? 品位が落ちるから今すぐ帰れ!」
「え~と……」
「なんだ、反論する気か? 王族に対して生意気な!」
答えろと言われたから答えようとしただけなのに、怒られる理不尽。
どうしろと。
「ランディの言葉を使うなら、今すぐ帰るのであれば騙そうとした事を見逃してやろう。どうだ?」
「あ、あの……」
「余分な言葉を喋るな! 答えは一つ、『判りました』だけだ!」
あっ、これ、いつまでも面倒なやつだ。
よし、王族が言うんだから良いでしょ。帰ろう。
帰ってダンジョン、いや、ドラゴンの所に行こう。
「判りました」
それだけ言い残して、俺は窓から飛び出した。
だって、帰り道判らないし、武装した人達が入り口に居るんだもん。
確かランディさん……だったよね?
「お待ちしていました。ご案内致します」
「あっ、よろしくお願いします」
ランディさんの後をついて城の中を進む。
うん。絶対に迷子になるね! 帰りもお願いしますよ!
「あのお手紙で、私はお咎め無しでした。ありがとうございます」
「いえいえ。こちらのせいですから」
「いえいえ……ん? そうなのか…………?」
やべっ、いらん事言ったかも。
怒られるとすれば、間違いなく俺のせいなんだよね~。
よし、話題を変えよう。
「あの、このまま謁見ですか?」
「いえ、まだお揃いでは無いので、一旦客間にてお待ちして頂きます」
「判りました」
揃ってないのは貴族なのかな? それとも王族?
まぁ良いか、どっちでも。
皆は俺の顔を見に来るだけだもんな。
覚えて帰ってくださいよ~。
「この顔危険! 関わるな!」ですからね~。
「こちらのお部屋になります」
案内された客間……これ客間なの?
めっちゃ広いけど? 美術品に興味の無い俺でも高いんじゃないか?って考えてしまうようなテーブルとかありますけど?
明らかに今の服装と合ってない!
「本当にこの部屋ですか?」
「はい。その通りです。謁見の間までも私がご案内させて頂きます」
「そ、そうですか」
「何か飲まれますか? ご用意いたしますが」
「いえ! 大丈夫です! だからこの部屋に居て下さいね!」
ランディさんが居なくなったら、この部屋に俺一人になるじゃないか!
「判りました。お時間までご一緒しま「この部屋か?!」しょう…………誰でしょう?」
「誰か来る予定でした?」
「いえ。誰も来ないはずです」
ランディさんも知らない謎の訪問者登場か。
入り口の外で何やら揉めている声が聞こえる。
どうやらさっきの声の人と、入り口を守る兵士の声のようだ。
そして、とうとうその声の主は乱暴に扉を開けて入ってきた。
「お前がドラゴン関係者か!」
「シュラウ王子!」
ランディさんが止めてくれた。
王子? この人、王子様なのか。
そして王子様の後ろには同じくらいの年齢っぽい人が5~6人。武装しているけど、城の中ってOKだったっけ?
「シュラウ王子、お帰りください。ここは入ってはいけません」
「どうせ偽物だ。今から暴いてやる」
「シュラウ王子、陛下が認められているのです。お帰り下さい」
「ランディ、うるさいぞ!」
ランディさんは強く言えないようだ。
そして諦めてこっちを向いた。
「こちらはシュラウ・ウル・ヤコアイテワ第二王子でございます。
何やら混乱されている様子です。私が話をつけますので、けっして魔法や暴力はおやめ下さい」
「大丈夫ですよ。何もされなければ何もしません」
「頼みます」
攻撃されたって、防御魔法を使ってるから問題無いので、ランディさんは頑張れ!!
「シュラウ王子。これは越権行為です。今帰られるのであれば、私はどこにも報告致しません」
「どこが越権行為だ? 父上にすり寄ろうとしている害虫を処分しに来ただけだ」
「シュラウ王子!」
おっ! とうとうランディさんが強く出た! 頑張れ~。
「ふん! その者は怯えて声も出さないじゃないか。
それでドラゴン関係者などとよく言った物だ。しかも格好も見すぼらしい。
このような者と謁見? ありえん」
「ありえます。シュラウ王子は早く謁見の間に戻って列にお並び下さい」
「ふん」
怯えてるんじゃなくて、この手の人間に一言言えば百は帰ってくるから黙ってるだけなんだが。
「おい、お前。発言を許す。さっさと答えろ。
本気でそんな格好で出るつもりか? 品位が落ちるから今すぐ帰れ!」
「え~と……」
「なんだ、反論する気か? 王族に対して生意気な!」
答えろと言われたから答えようとしただけなのに、怒られる理不尽。
どうしろと。
「ランディの言葉を使うなら、今すぐ帰るのであれば騙そうとした事を見逃してやろう。どうだ?」
「あ、あの……」
「余分な言葉を喋るな! 答えは一つ、『判りました』だけだ!」
あっ、これ、いつまでも面倒なやつだ。
よし、王族が言うんだから良いでしょ。帰ろう。
帰ってダンジョン、いや、ドラゴンの所に行こう。
「判りました」
それだけ言い残して、俺は窓から飛び出した。
だって、帰り道判らないし、武装した人達が入り口に居るんだもん。
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