好奇心は身を滅ぼす?

お子様

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050 王都の前にて

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門の近くに着地して、検問を受ける列に並ぶ。
貴族の人と一緒に来た時は早かったけど、今回は1時間くらいはかかりそうだなぁ。

『ここにダンジョンがあるのか?』
「ここには無いよ。ここは王都。ダンジョンの場所を聞きに来たんだ。
 ついでに必要なら入る許可も貰いたいな。後、ハリーの事も登録しないと」
『おっ! 俺もついに冒険者デビューか!』
「ハリネズミでも冒険者登録出来るのかなぁ?」
『冒険者ギルドは来るもの拒まずだろ!
 喋れて意思の疎通が出来て、採取も護衛も出来る! だから登録可能だ!』
「いや、根本的にさ、人間じゃないじゃん」
『何言ってるんだ! 異世界だぞ! 獣人とかエルフとかドワーフとか居るに決まってる!
 だから大丈夫だ!』

結局どれも人種に近い存在だと思うんだけど。
後、俺の知る限りでは、そんな人種は居なかったと思う。
まぁ、俺の知識はこの国周辺だけのものなので、遠くに行けば居るかも知れないけど。

そんな話をしながら並んでいると、兵士が数人走ってきた。
何か事件でもあったのかな?と思って見てると、兵士達は俺の所にやってきた。
な、何もしてませんよ?!

「失礼ですが、貴方はロキスル・パトリエル殿で間違いありませんか?」
「は、はい、そうですけど……何か?」
「貴方がおいでの際には、城へご案内するようにと言われています」
「そうなんですか? しかし、どうして俺って判ったんです?」
「飛んで来られる人は他にはいませんので」

聞けば当たり前の理由だった。

よく考えたら、結構長い間来てなかったからなぁ。武具の代金を貰うって話があったのを思い出した。
きっとその事なのだろう。

おっと、行くのは良いんだけど、1つだけ問題があるね。

「城に行くのは良いんですけど、ハリーを連れて行っても良いですか?」
「ハ、ハリーとは?」
「この動物です」

そう言ってハリーを兵士に見せる。

『俺の名はハリー! よろしくな!』
「「「「喋った!!!」」」」

兵士達だけじゃなく、周囲で聞き耳を立てていた人も驚いている。

「ロ、ロキスル殿……これは一体…………」
「え~、俺の実験の結果と言いますか……」
「意思の疎通が出来るのですか?」
「出来ますよ。考える力もあります。常識もある……と思います」
『失礼だな! 常識くらいあるぞ!』

ハリーの抗議は無視しておく。
だって、日本の知識はあってもこの世界の常識は知らないじゃん。
その事を指摘しても良いけど、他人の目耳があるので、ここでは言わないけど。

「一応、責任は俺が取ります。それではダメですか?」
「しょ、少々お待ちいただけますか? 確認して参りますので」
「お願いします」

俺達はそのまま門の所にある兵士の詰め所みたいな所に通された。
ここで待つようだ。

「どうぞ、果実水です」
「あっ、ありがとうございます」
「こちらの……ハリー殿も飲まれますか?」
『飲む飲む!』
「そ、そうですか。え~と、お皿に入れれば良いでしょうか?」

まぁ、一般的な対応ってそうだよな。
ペットに水を与えるような感じ。
でも、ハリーは違うんだよなぁ。

『ペットと一緒にしないでくれよ! 俺だってコップで飲むよ!
 デカいコップじゃあ無理だけどさ……。ロキ、コップ出して』
「はいはい」

このコップは俺が木を削って作ったもので、ハリーの体のサイズに合わしてある。
ペットボトルのキャップのような感じ。

ちなみに、ハリーは俺の事をロキと呼ぶようになった。
ドラゴンもシロドラと呼ぶ剛の者だ。

俺がコップを取り出すと、ハリーはそれを兵士に渡した。
兵士は困惑しながら、それに果実水を注いでくれた。
それを後ろ足で立ち上がり、前足で受け取って器用に飲む。

驚く兵士達を見てると、すぐに伝令が戻ってきた。
許可が出たらしい。それで良いのか、王様。
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