5 / 186
005 鉄鍋
しおりを挟む
「読んだカ?」
「読んだ。イラっとしたけど。えっと、イポスは確か大公だっけ?」
「そうダ。クラスは大公、序列は22位、星座は天蠍宮ダ」
って事は、召喚可能時間は3時間、次回召喚まで48時間って事か。
3時間?! モフりで時間をロスしてしまった! だが後悔はしてない!
う~ん、俺の今後を考えないとな。
最終目標は神の欲しい物を発見する事だ。
だが、俺の安全を考えれば、ソロモンカードを集める事も必要。
とりあえずこの2つが主軸。
直近の問題としては……金が無い事だ!!
「イポス、金が無いんだが、どうすれば良いと思う?
後、身分証の登録は有料なのか?」
「身分証は国が発行する物とギルドが発行する物の2種類があル。
国が発行する物は1000ゴールドだが、この国に所属する事になル。
ギルドが発行する物は50000ゴールドだが、通行税が掛からなイ」
「もうちょっと詳しく」
「国に所属するという事は、もし戦争になればこの国の兵士として戦地に行く事が義務付けられル。
だが、国が後ろ盾になるので、身分証としての価値は高いとも言えル。
ギルド発行の物は、各国を旅するには必要な物ダ。
免税だけでなく、訪れた国や街で何かをするのに有利になル」
「って事は?」
「両方取得するのが最適だろウ」
「じゃあ51000ゴールド必要じゃないか」
「そうなるナ」
「だから金が無いんだってば! どうすりゃ良いんだよ!」
お金を稼ぐには仕事をするのが簡単な方法。
ギルド、冒険者ギルドなのかは判らないが、仕事を受けるには当然登録が必要だろう。
でも登録するにはお金が必要。
卵が先か、鶏が先か……。
「お金が必要なのカ?」
「当たり前だろ。人間、生きるにはお金が必要なんだよ」
「なら、一階のキッチンに行けば良イ。そこにある」
「えっ? マジで?!」
ヘソクリ的な何かだろうか?
すみませんねぇ、ありがたく使わせてもらいやすぜ、へっへっへ。
キッチンに来たけど、あるのは鉄?で出来た鍋が2つと、木で出来た皿が数枚。
やっぱり隠してあるんだろうな。床下か? それとも天井?
「どこにあるんだ?」
「それダ」
「……鍋? 中には何も入ってないぞ?」
「その鍋は鉄製、つまり金属ダ」
「そうだよ? 鍋をクズ鉄として売れって事? 何円になるの?」
「この世界のお金の単位はゴールドだゾ?
鍋を売っても意味がなイ。ザガンとベリトを召喚するのダ」
「ザガン? ベリト? 召喚? 何で?」
「カードの説明を読めば理解出来ル」
俺、持ってたかな? あまり記憶に無い。
え~と、ザガンザガン……おっ、あったあった。
ザガンは双子座だった。基本双子座は二人書いてあるから、覚えてないんだよな~。
あっ、別々に星座がある……。ウィネは双子座だけど、ザガンは射手座なのかよ! ややこしいな!
ウィネ&ザガンって書いてあるけど、どうやらどちらか片方しか呼べないみたいだ。
え~と、ザガンの説明は……。
姿: ウィネ→馬に乗ったライオン ザガン→翼を持った牛(人間にもなれる)
能力:ウィネ→先読み、塔建設、城壁破壊 ザガン→金属をその地域の硬貨に変える
き、金属をその地域の硬貨に変える?!
じゃあ鉄の鍋が言葉通りお金になるってか!
「ザガンに鉄鍋を硬貨にしてもらうんだな?!」
「鉄鍋を硬貨にしても鉄貨にしかならなイ。その金属に対応した硬貨にする能力なのダ」
「鉄貨っていくら?」
「1枚で1ゴールドだゾ」
「鍋2つで何枚出来る?」
「せいぜい50枚が限度だろウ」
50ゴールド? ダメじゃん。全然足りない。
「だからベリトも召喚するのダ」
「あ、あぁ、そうだったな。ベリトね」
「ちなみにベリトは公爵、バティンと同表記、星座は磨羯宮(まかつきゅう)だゾ」
つまりベリト&バティンを探せば良いのね。
あったあった。えっと、何々?
姿: 双方とも馬に乗っている。
バティン→青白い馬に乗るマッチョ(男) ベリト→赤い馬に乗る赤い鎧を着た兵士(男)
能力:バティン→短距離瞬間移動 ベリト→あらゆる金属を金にする事が出来る
え~と、マッチョ(男)って必要事項かな? すごく呼びたくない。
あっ、マッチョはバティンの方か。極力呼ばない事にしよう。
で、ベリトさん。その能力、チートですか? チートですね。わかります。
錬金術ってやつですね。等価交換ですか? 命や体の部位は渡しませんよ?
「金属を金にするって何だよ!」
「そういう能力でス」
「じゃあこの鉄鍋、金の鍋になるのか?!」
「そうでス。金の鍋にした後、ザガンの能力で金貨に変えるのでス」
「……金貨1枚の価値は?」
「金貨1枚で100000ゴールドでス」
「……何枚出来そう?」
「30~40枚辺りカ?」
…………どうやら働かなくても良いみたいです。
悪魔ってチートだな!
「読んだ。イラっとしたけど。えっと、イポスは確か大公だっけ?」
「そうダ。クラスは大公、序列は22位、星座は天蠍宮ダ」
って事は、召喚可能時間は3時間、次回召喚まで48時間って事か。
3時間?! モフりで時間をロスしてしまった! だが後悔はしてない!
う~ん、俺の今後を考えないとな。
最終目標は神の欲しい物を発見する事だ。
だが、俺の安全を考えれば、ソロモンカードを集める事も必要。
とりあえずこの2つが主軸。
直近の問題としては……金が無い事だ!!
「イポス、金が無いんだが、どうすれば良いと思う?
後、身分証の登録は有料なのか?」
「身分証は国が発行する物とギルドが発行する物の2種類があル。
国が発行する物は1000ゴールドだが、この国に所属する事になル。
ギルドが発行する物は50000ゴールドだが、通行税が掛からなイ」
「もうちょっと詳しく」
「国に所属するという事は、もし戦争になればこの国の兵士として戦地に行く事が義務付けられル。
だが、国が後ろ盾になるので、身分証としての価値は高いとも言えル。
ギルド発行の物は、各国を旅するには必要な物ダ。
免税だけでなく、訪れた国や街で何かをするのに有利になル」
「って事は?」
「両方取得するのが最適だろウ」
「じゃあ51000ゴールド必要じゃないか」
「そうなるナ」
「だから金が無いんだってば! どうすりゃ良いんだよ!」
お金を稼ぐには仕事をするのが簡単な方法。
ギルド、冒険者ギルドなのかは判らないが、仕事を受けるには当然登録が必要だろう。
でも登録するにはお金が必要。
卵が先か、鶏が先か……。
「お金が必要なのカ?」
「当たり前だろ。人間、生きるにはお金が必要なんだよ」
「なら、一階のキッチンに行けば良イ。そこにある」
「えっ? マジで?!」
ヘソクリ的な何かだろうか?
すみませんねぇ、ありがたく使わせてもらいやすぜ、へっへっへ。
キッチンに来たけど、あるのは鉄?で出来た鍋が2つと、木で出来た皿が数枚。
やっぱり隠してあるんだろうな。床下か? それとも天井?
「どこにあるんだ?」
「それダ」
「……鍋? 中には何も入ってないぞ?」
「その鍋は鉄製、つまり金属ダ」
「そうだよ? 鍋をクズ鉄として売れって事? 何円になるの?」
「この世界のお金の単位はゴールドだゾ?
鍋を売っても意味がなイ。ザガンとベリトを召喚するのダ」
「ザガン? ベリト? 召喚? 何で?」
「カードの説明を読めば理解出来ル」
俺、持ってたかな? あまり記憶に無い。
え~と、ザガンザガン……おっ、あったあった。
ザガンは双子座だった。基本双子座は二人書いてあるから、覚えてないんだよな~。
あっ、別々に星座がある……。ウィネは双子座だけど、ザガンは射手座なのかよ! ややこしいな!
ウィネ&ザガンって書いてあるけど、どうやらどちらか片方しか呼べないみたいだ。
え~と、ザガンの説明は……。
姿: ウィネ→馬に乗ったライオン ザガン→翼を持った牛(人間にもなれる)
能力:ウィネ→先読み、塔建設、城壁破壊 ザガン→金属をその地域の硬貨に変える
き、金属をその地域の硬貨に変える?!
じゃあ鉄の鍋が言葉通りお金になるってか!
「ザガンに鉄鍋を硬貨にしてもらうんだな?!」
「鉄鍋を硬貨にしても鉄貨にしかならなイ。その金属に対応した硬貨にする能力なのダ」
「鉄貨っていくら?」
「1枚で1ゴールドだゾ」
「鍋2つで何枚出来る?」
「せいぜい50枚が限度だろウ」
50ゴールド? ダメじゃん。全然足りない。
「だからベリトも召喚するのダ」
「あ、あぁ、そうだったな。ベリトね」
「ちなみにベリトは公爵、バティンと同表記、星座は磨羯宮(まかつきゅう)だゾ」
つまりベリト&バティンを探せば良いのね。
あったあった。えっと、何々?
姿: 双方とも馬に乗っている。
バティン→青白い馬に乗るマッチョ(男) ベリト→赤い馬に乗る赤い鎧を着た兵士(男)
能力:バティン→短距離瞬間移動 ベリト→あらゆる金属を金にする事が出来る
え~と、マッチョ(男)って必要事項かな? すごく呼びたくない。
あっ、マッチョはバティンの方か。極力呼ばない事にしよう。
で、ベリトさん。その能力、チートですか? チートですね。わかります。
錬金術ってやつですね。等価交換ですか? 命や体の部位は渡しませんよ?
「金属を金にするって何だよ!」
「そういう能力でス」
「じゃあこの鉄鍋、金の鍋になるのか?!」
「そうでス。金の鍋にした後、ザガンの能力で金貨に変えるのでス」
「……金貨1枚の価値は?」
「金貨1枚で100000ゴールドでス」
「……何枚出来そう?」
「30~40枚辺りカ?」
…………どうやら働かなくても良いみたいです。
悪魔ってチートだな!
0
あなたにおすすめの小説
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
異世界に迷い込んだ盾職おっさんは『使えない』といわれ町ぐるみで追放されましたが、現在女の子の保護者になってます。
古嶺こいし
ファンタジー
異世界に神隠しに遭い、そのまま10年以上過ごした主人公、北城辰也はある日突然パーティーメンバーから『盾しか能がないおっさんは使えない』という理由で突然解雇されてしまう。勝手に冒険者資格も剥奪され、しかも家まで壊されて居場所を完全に失ってしまった。
頼りもない孤独な主人公はこれからどうしようと海辺で黄昏ていると、海に女の子が浮かんでいるのを発見する。
「うおおおおお!!??」
慌てて救助したことによって、北城辰也の物語が幕を開けたのだった。
基本出来上がり投稿となります!
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
氷弾の魔術師
カタナヅキ
ファンタジー
――上級魔法なんか必要ない、下級魔法一つだけで魔導士を目指す少年の物語――
平民でありながら魔法が扱う才能がある事が判明した少年「コオリ」は魔法学園に入学する事が決まった。彼の国では魔法の適性がある人間は魔法学園に入学する決まりがあり、急遽コオリは魔法学園が存在する王都へ向かう事になった。しかし、王都に辿り着く前に彼は自分と同世代の魔術師と比べて圧倒的に魔力量が少ない事が発覚した。
しかし、魔力が少ないからこそ利点がある事を知ったコオリは決意した。他の者は一日でも早く上級魔法の習得に励む中、コオリは自分が扱える下級魔法だけを極め、一流の魔術師の証である「魔導士」の称号を得る事を誓う。そして他の魔術師は少年が強くなる事で気づかされていく。魔力が少ないというのは欠点とは限らず、むしろ優れた才能になり得る事を――
※旧作「下級魔導士と呼ばれた少年」のリメイクとなりますが、設定と物語の内容が大きく変わります。
残念ながら主人公はゲスでした。~異世界転移したら空気を操る魔法を得て世界最強に。好き放題に無双する俺を誰も止められない!~
日和崎よしな
ファンタジー
―あらすじ―
異世界に転移したゲス・エストは精霊と契約して空気操作の魔法を獲得する。
強力な魔法を得たが、彼の真の強さは的確な洞察力や魔法の応用力といった優れた頭脳にあった。
ゲス・エストは最強の存在を目指し、しがらみのない異世界で容赦なく暴れまくる!
―作品について―
完結しました。
全302話(プロローグ、エピローグ含む),約100万字。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる