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055 ギフトの事を聞く
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「バイモン、聞きたい事があって呼んだんだよ」
「なになに~? 何でもきいて!」
う~む。悪魔って知ってるけど、キラキラした目で見られると本当の子供に見えてくる。
こういうあざとい所が悪魔っぽいのかも?
「ギフトってあるだろ?」
「お中元とかお歳暮とか?」
「いやいや、そうじゃなくて。生まれたら個人が貰うやつ」
「あぁ! そっちか! テヘヘ、間違えちゃった」
何この可愛い生き物!
わざとっぽいけど、何か許してしまう。
とりあえず、頭を撫ぜておこう。
「ギフトの事を知りたいんだけど、知ってる?」
「うん!」
バイモンからギフトについて色々聞いた。
さすが国で長い事研究してただけあって、姫様の言ってた事と変わりはなかった。
姫様に聞かなかった事と言えば1つだけ。
「組み合わせ」ってのがあるらしい。
「ファーは、この『組み合わせ』ってのは知らなかったの?」
「知ってるわよ。当然研究されているわ」
あっ、知ってたのね。
何で言わなかったのだろ?と思ったら、長くなるから言わなかったそうな。
バカには理解出来ないと思ったんじゃないよね?
目を逸らさないで!
「じゃあさ、ギフトが“鍛冶”の男と“鍛冶”の女が結婚して出来た子供が何を持って生まれるか知ってる?」
「それって決まってるのか?」
「うん、決まってるよ!」
「ファー、知ってる?」
「……知らないわ。兄様は?」
「俺も聞いた事無いな。ザックは?」
「私も知りません」
誰も知らないらしい。
俺? 当然知りませんけど、何か?
「ふふ~ん。答えは“家事”!」
「えっ? “鍛冶”じゃ無いのか?」
「そうだよ。家の事をする“家事”だよ」
ダジャレかよ!
それとも何か意味があるのか?
「そうなる理由は理由は2つあるの。
ひとつは、同じギフトが増えすぎないようにする為、なんだよ」
なるほど。
もしその夫婦が4人子供を生んだら、全員が鍛冶になってしまう。
「ん? でも、その二人の子供は全員が家事になるじゃん」
「家事は鍛冶よりも汎用性があるから良いの!」
「いきなり難しい言葉を言い出したな。 どういう事?」
「鍛冶で出来る事は限られるでしょ! でも家事は炊事洗濯掃除とか、色々あるでしょ。
だから“家事(洗濯)”みたいな形で出るの!」
へ~、詳細が出るのか。
なかなか面白い仕組みだ。
「ちなみに、もうひとつの理由は、神のダジャレだから」
本当にダジャレだった!!
「山のようにあるギフトを考えるのに疲れた時に編み出した技って言ってた」
いや、そりゃ山のように書類仕事があったら、途中でそういう考えになる事もあるよ?
でもそれを実践しちゃダメでしょ!
「ますたぁも、自分のギフトをしりたい?」
「知る方法ってどういうの?」
「この世界の人が知る時は、教会に行って神の像に触れれば表示されるんだよ」
「へ~、そうなのか」
「でも、ボクなら、見る事ができるよ! エヘン!」
そうだった。能力は鑑定だった。
だから呼んだんだもんね。
「じゃあ見てもらおうかな?」
「は~い」
バイモンは俺の手を握った。
それから俺の目を凝視してきた。
これで判るんだね。
「判ったよ~。ますたぁはね、“聖人様(笑)”だった!」
神様、遊んでます? それともバカにしてます?
()内は詳細じゃないのかよ?! 笑ってなんだ?!
なりたくてなったんじゃないやい!
「なになに~? 何でもきいて!」
う~む。悪魔って知ってるけど、キラキラした目で見られると本当の子供に見えてくる。
こういうあざとい所が悪魔っぽいのかも?
「ギフトってあるだろ?」
「お中元とかお歳暮とか?」
「いやいや、そうじゃなくて。生まれたら個人が貰うやつ」
「あぁ! そっちか! テヘヘ、間違えちゃった」
何この可愛い生き物!
わざとっぽいけど、何か許してしまう。
とりあえず、頭を撫ぜておこう。
「ギフトの事を知りたいんだけど、知ってる?」
「うん!」
バイモンからギフトについて色々聞いた。
さすが国で長い事研究してただけあって、姫様の言ってた事と変わりはなかった。
姫様に聞かなかった事と言えば1つだけ。
「組み合わせ」ってのがあるらしい。
「ファーは、この『組み合わせ』ってのは知らなかったの?」
「知ってるわよ。当然研究されているわ」
あっ、知ってたのね。
何で言わなかったのだろ?と思ったら、長くなるから言わなかったそうな。
バカには理解出来ないと思ったんじゃないよね?
目を逸らさないで!
「じゃあさ、ギフトが“鍛冶”の男と“鍛冶”の女が結婚して出来た子供が何を持って生まれるか知ってる?」
「それって決まってるのか?」
「うん、決まってるよ!」
「ファー、知ってる?」
「……知らないわ。兄様は?」
「俺も聞いた事無いな。ザックは?」
「私も知りません」
誰も知らないらしい。
俺? 当然知りませんけど、何か?
「ふふ~ん。答えは“家事”!」
「えっ? “鍛冶”じゃ無いのか?」
「そうだよ。家の事をする“家事”だよ」
ダジャレかよ!
それとも何か意味があるのか?
「そうなる理由は理由は2つあるの。
ひとつは、同じギフトが増えすぎないようにする為、なんだよ」
なるほど。
もしその夫婦が4人子供を生んだら、全員が鍛冶になってしまう。
「ん? でも、その二人の子供は全員が家事になるじゃん」
「家事は鍛冶よりも汎用性があるから良いの!」
「いきなり難しい言葉を言い出したな。 どういう事?」
「鍛冶で出来る事は限られるでしょ! でも家事は炊事洗濯掃除とか、色々あるでしょ。
だから“家事(洗濯)”みたいな形で出るの!」
へ~、詳細が出るのか。
なかなか面白い仕組みだ。
「ちなみに、もうひとつの理由は、神のダジャレだから」
本当にダジャレだった!!
「山のようにあるギフトを考えるのに疲れた時に編み出した技って言ってた」
いや、そりゃ山のように書類仕事があったら、途中でそういう考えになる事もあるよ?
でもそれを実践しちゃダメでしょ!
「ますたぁも、自分のギフトをしりたい?」
「知る方法ってどういうの?」
「この世界の人が知る時は、教会に行って神の像に触れれば表示されるんだよ」
「へ~、そうなのか」
「でも、ボクなら、見る事ができるよ! エヘン!」
そうだった。能力は鑑定だった。
だから呼んだんだもんね。
「じゃあ見てもらおうかな?」
「は~い」
バイモンは俺の手を握った。
それから俺の目を凝視してきた。
これで判るんだね。
「判ったよ~。ますたぁはね、“聖人様(笑)”だった!」
神様、遊んでます? それともバカにしてます?
()内は詳細じゃないのかよ?! 笑ってなんだ?!
なりたくてなったんじゃないやい!
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