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疑惑編-2
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ミイの死亡のニュースは夜になってネットで流れていた。
何者かに殺された可能性が高く調査中だと言う。犯人はわからない。
テレビもずっと見ていたがミイのニュースは流れなかった。
華やタッチー、ナオコにもメールを送ってみたが、返信はなかった。
夫はすっかり参っているようで、久々に一緒に夕食を食べた。鮭のムニエルとポタージュスープ、クレソンのサラダ。久々に洋食だが、夫は上の空だった。
何を言ってもろくに返事もせず、もそもそと食べ物を咀嚼していた。
久しぶりに夫と夕食が取れたわけだが、たいして嬉しくはなかった。ミイが死んだという喜びは長続きがせず、あっという間萎んでしまった。
「誰が殺したんでしょうねぇ」
「君だろ。文花ちゃんが一番動機がある」
「私はお昼ごろ、昼出版の常盤さんと電話をしていましたよ」
「へぇー、何の用で?」
「出版社に私宛の脅迫状が届いていたらしい」
「へぇー」
夫はその事については無関心だった。
箸で鮭のムニエルをほじくり、口に運んだ。
「あの、タルタルソースみたいのないのか?」
「ないわ。カロリー高いものの。それつけたら糖質過多。あなたまた太ったんじゃない? 北海道のジンギスカンは美味しかった?」
夫は舌打ちをして再び鮭のムニエルをほじくり始めた。
その後誰も話さなかった。
重い沈黙の中で、ただ口に運んで咀嚼するだけの食事だった。
食事の片付けが終わると夫は、離れに閉じこもってしまった。急ぎの原稿はないと言うが、プロットや企画書を作るらしい。
一方文花はさっさと食事の後片付けをすまし、風呂も早めに済ませた。脱衣場に脱いだ服を置いておくカゴの中には血のついたシャツも入っていて、今日の出来事を思い出して気分は悪くなる。
風呂を終えると書斎に直行した。
ミイのニュースを追いかけるためだった。
ネットでは炎上というより混乱していた。
桜村糖子の言っていた事が本当だったとさらに個人鑑定の申し込みが殺到して、彼女のサイトにしばらくいけなくなってしまった。今までの桜村糖子が出した占いの本もネット書店で軒並み売れきれていた。
それだけ誰か呪い殺したいと思う人が多いと言うことか。
ミイの死で一番得したのは彼女だ。
でも桜村糖子にはアリバイがあった。桜村糖子が出演した番組のブログを確認すると、今日の午前中から撮影の準備のため鎌倉に来ていてた。そこから千葉へ行って、ミイを殺してまた鎌倉に戻るには不可能だった。
完全なアリバイだ。
桜村糖子がミイを殺す事はやはり不可能だ。
だとしたら誰が殺したのか、文花はさっぱりわからなかった。
愛人ノートを引っ張り出して、ミイのところを再び読み、彼女を恨んでいそうな人物を考える。
アパレルメーカーで不倫した時の相手とその奥さん。
当時からミイを嫌っていた部下達。華もその一人だ。
地元ではいじめっ子で教師を自殺未遂にまで追い込んでいるという噂もある。
ミイのクライアント達も彼女を恨んでいる可能性高い。実際あの様子を見たので恨むのも無理はない。
タッチーや桜村糖子のように直接関わりがなくても、スピリチュアルを馬鹿にされて恨んでいるものもいるだろう。
となるとミイに恨みがあり、殺意を持っているものは膨大である。
ミイは迂闊にプライベートのSNSの写真をあげていたので、自宅も簡単に特定できる。そう考えると 容疑者はかなりの数だ。
夫が殺したとは思えなかった。
虫も殺せない気の弱さで、花瓶で愛人を殴り殺すようには思えなかった。
かと言ってネットで盛り上がっているように桜村糖子の念が人を殺したとはどうしても思えなかった。
何者かに殺された可能性が高く調査中だと言う。犯人はわからない。
テレビもずっと見ていたがミイのニュースは流れなかった。
華やタッチー、ナオコにもメールを送ってみたが、返信はなかった。
夫はすっかり参っているようで、久々に一緒に夕食を食べた。鮭のムニエルとポタージュスープ、クレソンのサラダ。久々に洋食だが、夫は上の空だった。
何を言ってもろくに返事もせず、もそもそと食べ物を咀嚼していた。
久しぶりに夫と夕食が取れたわけだが、たいして嬉しくはなかった。ミイが死んだという喜びは長続きがせず、あっという間萎んでしまった。
「誰が殺したんでしょうねぇ」
「君だろ。文花ちゃんが一番動機がある」
「私はお昼ごろ、昼出版の常盤さんと電話をしていましたよ」
「へぇー、何の用で?」
「出版社に私宛の脅迫状が届いていたらしい」
「へぇー」
夫はその事については無関心だった。
箸で鮭のムニエルをほじくり、口に運んだ。
「あの、タルタルソースみたいのないのか?」
「ないわ。カロリー高いものの。それつけたら糖質過多。あなたまた太ったんじゃない? 北海道のジンギスカンは美味しかった?」
夫は舌打ちをして再び鮭のムニエルをほじくり始めた。
その後誰も話さなかった。
重い沈黙の中で、ただ口に運んで咀嚼するだけの食事だった。
食事の片付けが終わると夫は、離れに閉じこもってしまった。急ぎの原稿はないと言うが、プロットや企画書を作るらしい。
一方文花はさっさと食事の後片付けをすまし、風呂も早めに済ませた。脱衣場に脱いだ服を置いておくカゴの中には血のついたシャツも入っていて、今日の出来事を思い出して気分は悪くなる。
風呂を終えると書斎に直行した。
ミイのニュースを追いかけるためだった。
ネットでは炎上というより混乱していた。
桜村糖子の言っていた事が本当だったとさらに個人鑑定の申し込みが殺到して、彼女のサイトにしばらくいけなくなってしまった。今までの桜村糖子が出した占いの本もネット書店で軒並み売れきれていた。
それだけ誰か呪い殺したいと思う人が多いと言うことか。
ミイの死で一番得したのは彼女だ。
でも桜村糖子にはアリバイがあった。桜村糖子が出演した番組のブログを確認すると、今日の午前中から撮影の準備のため鎌倉に来ていてた。そこから千葉へ行って、ミイを殺してまた鎌倉に戻るには不可能だった。
完全なアリバイだ。
桜村糖子がミイを殺す事はやはり不可能だ。
だとしたら誰が殺したのか、文花はさっぱりわからなかった。
愛人ノートを引っ張り出して、ミイのところを再び読み、彼女を恨んでいそうな人物を考える。
アパレルメーカーで不倫した時の相手とその奥さん。
当時からミイを嫌っていた部下達。華もその一人だ。
地元ではいじめっ子で教師を自殺未遂にまで追い込んでいるという噂もある。
ミイのクライアント達も彼女を恨んでいる可能性高い。実際あの様子を見たので恨むのも無理はない。
タッチーや桜村糖子のように直接関わりがなくても、スピリチュアルを馬鹿にされて恨んでいるものもいるだろう。
となるとミイに恨みがあり、殺意を持っているものは膨大である。
ミイは迂闊にプライベートのSNSの写真をあげていたので、自宅も簡単に特定できる。そう考えると 容疑者はかなりの数だ。
夫が殺したとは思えなかった。
虫も殺せない気の弱さで、花瓶で愛人を殴り殺すようには思えなかった。
かと言ってネットで盛り上がっているように桜村糖子の念が人を殺したとはどうしても思えなかった。
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